Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

2020-01-01から1年間の記事一覧

SDGsとグリーン成長戦略 トヨタの事例

トヨタ関連のニュースが増える。日本自動車工業会のオンライン記者会見では、豊田社長が国のカーボンニュートラル政策に、「チャレンジする」といい、協力する姿勢を見せる一方で、メディアには注文をつけたと報じられ、それがまたニュースにもなった。12月2…

「大企業病の戒め」 松下電器産業(現:パナソニック)

かつてド派手な記者発表会を開いていたパナソニック、旧松下電器産業だった頃のことだ。今まではそうした派手な記者会見は鳴りを潜め、送られてくるプレスリリースは事業撤退に関するものが目につくとNHKはいう。 「パナソニックはどこに向かうか?」、取材…

カーボンニュートラルとサスティナビリティとものづくり

はじめてテスラの秘密のマスタープランを読んで、これが「サスティナビリティ」なんだと思った。極めてシンプルなワードでまとめられている。 スポーツカーを作る その売上で手頃な価格のクルマを作るさらにその売上でもっと手頃な価格のクルマを作る上記を…

ポストコロナの世界のグリーンリカバリー

国連の気候サミットが先週12日に開催された。それに合わせ、各国が気候変動対策を明らかにし、2030年の中間目標を公表する。 東南アジアの国ミャンマーも先進国と同じように行動し、NDC(Nationally Determined Contribution:国が決定する貢献)を国連に提…

海洋ごみへの挑戦続く オーシャンクリーンアップ インターセプタを増強

世界では様々な研究が行われている。海洋プラスチックスの生態系への影響もそのひとつであるが、 公開された76の研究論文からのデータを評価し、研究者らが予測した結果をテスト評価した研究結果が発表されたという。 海洋ごみ どのプラスチックスが最も危険…

重視されるサプライチェーン パタゴニアの「透明性」とソニーのwena 3の場合

脱炭素やサスティナビリティ、SDGsに注目が集まり、企業活動における透明性が問われているようだ。WWD Japanは、ファッション産業では特に、商品をトレーサブル(追跡可能)にすることが重視されていると指摘し、サスティナビリティ先進企業のパタゴニアの取…

カーボンニュートラル 企業の本気度

国が掲げる「2050年までのカーボンニュートラル」について、目標達成困難とみる企業が7割弱あるという結果が、ロイターが実施した企業調査で明らかになったという。 それによると、企業にとって環境対応コストに対する不安が大きく、化石燃料の代替電源とし…

脱炭素を目指す「スチールゼロ」は鉄鋼業界を動かすのか

環境省が、2019年度の温室効果ガス排出量の速報値を発表した。それによると、2019年度の温室効果ガスの総排出量は12億1,300万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、前年度比2.7%減少し、2013年度比で14.0%減、2005年度比12.2%減だったという。6年連続で前年度を…

モノが作れなくなるニッポン 拡大し始める海外製品

中国製小型EVトラックが2020年内に国土交通省から認可を受けて日本の公道を初めて走行するという。そのEVトラックは、中国HWエレクトロ社の「エレモ」。 2019年1月開催の東京オートサロンで展示されたのがきっかけで販売につながったという。 スピード感 ”車…

トヨタ vs テスラ クルマの未来はどこへ 

今や世界一とまで言われるようになったテスラ、そのライバルと目された二コラが躓いている。 米GM(ゼネラル・モーターズ)が、二コラとの資本・業務提携を見直すと発表したという。日本経済新聞によれば、20億ドル(約2080億円)規模のニコラ株の引き受けを…

コロナ渦と脱炭素社会 アフターコロナの脱炭素社会を目指すANAの構造改革 

コロナはいつになったら収まるのだろうか。コロナ渦による経済の影響ばかりが強調され、対策がワクチン頼りでは、やはり厳しいということなのだろうか。 感染予防策として「換気は重要な課題」とする東京都は、中小企業の換気対策工事に対する補助制度を拡充…

カーボンニュートラルとEVの未来 気になるテスラ 

米テスラがS&P500に追加されるという。これを受け、テスラの株価が上昇している。TechCrunchによれば、11月20日以降、テスラの時価総額は520億ドル(約5兆4300億円)以上増加し、時価総額は年初から5倍の5150億ドル(約53兆7900億円)にまで上昇しているとい…

苦境のパナソニック 「くらしアップデート」できるのか

パナソニックの構造改革が終わらない。経営体制が変わるという。2022年4月から持株会社制へと移行し、社名をパナソニックホールディングスに変更するという。各事業を分社、完全子会社化する。ホームアプライアンスなど5つの事業からなる新たなパナソニック…

改善したGDPの裏側 新たな成長戦略「カーボンニュートラル」で将来リスクを回避できるか

日本製鉄の橋本社長が17日開催された総合資源エネルギー調査会で、政府の方針「2050年のカーボンニュートラル」に理解を示した一方で、ゼロカーボンスチールの実現には莫大な費用がかかり、生産コストが上昇する可能性があると指摘し、「(このコスト増を)…

凋落する鉄鋼 進まぬ脱炭素 そのゴールは何と「2100年」

国が2050年のカーボンニュートラルを宣言した。 鉄鋼は、国内製造業の中で最も多くの二酸化炭素を排出する産業だ。否応なしにその行動に注目が集まる。 ロイターによれば、政府は2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロとする目標に向け、「エネルギー分野…

EVシフトは一気に進むか バイデン新計画の影響

トランプ大統領が敗北宣言をしない。まだ勝てるという見込みがあるのだろうか。それとも諦めないということが美学なのだろうか。起業家であれば、その精神は必要であろうが、一国の主となれば、それは異なるものになったりするのではないか。 バイデン氏の発…

東芝も仮想発電所VPPに参入 なぜ海外のデジタル技術を活用するのか

東芝も仮想発電所VPPに参入するという。先行するドイツ大手のネクストクラフトベルケと共同で新会社を11月に設立すると日本経済新聞が伝える。 VPP(バーチャル・パワー・プラント)とは、小規模な発電所をIoTで制御し、一つの仮想発電所のように機能させる…

DeNAも仮想発電所VPPに参入 変わり始めた電力産業

DeNAが仮想発電所VPP(バーチャルパワープラント)に参入するという。電力産業に変化の波が押し寄せきたようだ。 ここ最近、電力関係のニュースが増える。以前のように、いつまでも続く石炭火力発電に対する批判ではなく、水素などの新技術、異業種からの参…

中国でも売上を伸ばすユニクロ 期待したい中国が抱える問題への対応

2600万トン、毎年、膨大な量の衣類が中国では廃棄されている、とブルームバーグが報じる。そのうち再利用もしくはリサイクルに回されるのは1%未満だという。 日本では15億着の衣服が廃棄されているとの報道があった。2600万トンというはどのくらいの枚数に…

持続可能な社会がすぐそこに レクサス初のEVが登場

LEXUSが、初のEV電気自動車モデル「UX300e」の販売を始める(海外で販売開始済)。2020年度分は限定販売135台になるという。商談申込み(抽選)の受付が10月22日から始まった。 (写真:トヨタ) トヨタによると、2025年にはレクサス全車種に電動車を設定し…

力は正義なのか、迷走中国とその焦り

中国の習主席が国連で「二酸化炭素の排出量を30年より前にピークアウトさせ、60年より前に実質ゼロにするよう努力する」と発表したとき、大方の人たちが疑いの目をもったのではなかろうか。何せ、いまだに石炭火力発電所をせっせと増設しているという。 しか…

「脱炭素化」宣言するワケ 企業存続の分かれ道

国の脱炭素化政策がにわかに動き出す。10月下期に入って、動きがさらに活発化してきたのだろうか。 10月9日、TCFDサミット2020の場において、梶山経済産業大臣が「ゼロエミ・チャレンジ企業」を公表したという。上場・非上場企業あわせて320社が「ゼロエミ・…

新しいアイフォンを発表したアップル、アイフォンを作るフォックスコンはEVシフトを進める

アップルのアイフォンなどを製造する世界最大のODM/EMSのFoxconn(フォックスコン)が、台湾の自動車大手と提携すると発表しているとForbesが伝える。 Forbesによれば、Foxconnは1月、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と合弁会社を設立し…

全く新しいテキスタイル誕生 アディダスの「FUTURECRAFT.STRUNG」

アディダスが、FUTURECRAFT.STRUNG(フューチャークラフト ストラング)という新たなコンセプトを発表した。 (写真:Adidas) 全く新しいテキスタイルが誕生 STRUNGは、編み物でも織り物でもないという。以前に存在するものではない全く新しいものだという…

「実質ゼロ」を目指す豪資源会社と因循姑息な国内石炭火力発電

オーストラリアでは、温室効果ガス排出量の4分の1以上を鉄鋼やアルミニウム、液化天然ガス、その他の金属と化学物質などを扱うサプライチェーンが占めているという。そのサプライチェーンの川上にはこれらの産業に原料を供給する資源会社がある。 BHPグルー…

欧州が導入しようとする「国境炭素税」を学ぶ

ブルームバーグが米石油メジャーのエクソンモービルの内部文書を入手、その中身を公表した。 2025年までに二酸化炭素排出量が17%増加 気候危機といわれる時代において、まだこんな予測をする会社がある。エクソンモービルは二酸化炭素の排出量が世界で最も…

【脱炭素】水素燃料電池のトヨタとミドリムシ バイオ燃料のユーグレナが動く

コロナ渦が起きてすっかり技術動向も変わってしまったということはないのだろうか。それまでのモビリティの世界は「CASE(=Connected コネクテッド, Autonomous 自動運転, Shared & Services シェアリングとサービス, Electric電気自動車)」が声高々に叫ば…

ライバル テスラの背中が遠のく 電動トラックの二コラはなぜ躓いたか

テスラのライバルになると目された二コラが騒動を起こしている。空売り会社のヒンデンブルク・リサーチ(Hindenburg Research)に詐欺だと非難され、株価が下落、創業者トレバー・ミルトン氏が辞任に追い込まれた。そればかりでなく、GMやBPとの提携話まで延…

バイオテクノロジーの世界 ユーグレナが目指す「人と地球の健康」

西武バスが、ミドリムシのユーグレナ社のバイオディーゼル燃料を採用、路線バスに使い始めている。 普通のディーゼルエンジンで使えることがこのバイオ燃料のメリットだが、まだ価格が高価ということもあるのだろうか、通常の軽油と混合して使用しているよう…

EVの未来予想図 中国北京モーターショーとテスラの「バッテリー・デー」 

中国北京市で26日、 世界最大級の自動車展示会 北京モーターショー2020が始まったという。AFPによれば、今年の北京モーターショーは「知恵で未来をけん引」をテーマに、世界初公開車82台、コンセプトカー36台、新エネルギー車160台を含む785台を展示するとい…