Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

持続可能な社会がすぐそこに レクサス初のEVが登場

 

 LEXUSが、初のEV電気自動車モデル「UX300e」の販売を始める(海外で販売開始済)。2020年度分は限定販売135台になるという。商談申込み(抽選)の受付が10月22日から始まった。

 

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(写真:トヨタ

 

 トヨタによると、2025年にはレクサス全車種に電動車を設定し、電動車の販売比率がガソリンエンジン車の比率を上回ることを目標にしているという。

 

 

 

ウーバーもEVシフト拡大

 2040年の「ゼロエミッション」を宣言したライドシェアのウーバーが「EV拡大」を約束したとブルームバーグが伝える。それによると、ウーバーは2030年までに欧州、米国、カナダの主要都市でEVの使用率を100%にするという。ドライバーのEVシフトを促すため、2025年までに8億ドルを支援する。ウーバーの競合、リフトも2030年までに排ガスゼロ車100%を目指しているという。

 

www.bloomberg.co.jp

  

 (関連文書)

dsupplying.hatenadiary.com

 

 脱炭素化、循環型経済へのシフトを予感

 EVの普及で脱炭素化の流れがさらに加速していくのだろうか。そして、それはまた循環型経済への移行も後押しするのだろうか。

 トヨタが、今後増加すると予想されるEVやHVなどで使われた使用済み畜電池を二次利用する仕組みを構築、資源の有効活用や車のコスト低減につなげるとブルームバーグが伝える。

 それによると、使用済み畜電池は初期性能の7-8割程度まで劣化しているため車向けとしての再利用は難しいというが、電力網の需給調整などの用途では使用が可能だという。

  

 

 

 「そのまま資源にするのはもったいない」というのが事業の出発点とトヨタはいう。

トヨタは、 JERA(東京電力ホールディングスと中部電力の火力発電事業の共同出資会社)をパートナーに選び協働し、使用済み車載蓄電池の2次利用の実証試験を進める。

ジェラ(JERA)の尾崎亮一技術戦略ユニット長は、日本が輸入に依存するコバルトやニッケルといった希少金属レアメタル)を使用する電池が「国内で循環する仕組みの一部を作る」ことで、再利用は金属資源調達の安定化にも寄与すると述べた。

また電池には天候によって出力が影響を受ける太陽光や風力発電を補完し、電力網を安定化させる役割も期待されているという。 (出所:ブルームバーグ

 

www.bloomberg.co.jp

 

 ブルームバーグは、EVの普及が40年までに乗用車全体の58%に達すると見込む。 

 バッテリーの再利用が事業として成立すれば、EVのコスト低減につながる可能性がある。来年度には10年前のHV車の蓄電池が多量に回収される見込みだという。

 さらなるEV普及の呼び水になるのだろうか。

 

バッテリーリサイクルに挑むスタートアップ

 米国ネバダカーソンシティを拠点に蓄電池のリサイクルビジネスを行う「Redwood Materials(レッドウッド・マテリアルス)」という会社がある。

 TechCrunchによると、同社はEV、家電など様々な機器の蓄電池やバッテリーセルの製造工程からでるスクラップを再利用する循環型サプライチェーンの構築を目指しているという。

Redwoodは、家電会社やパナソニックなどのバッテリーセルメーカーから、スクラップを回収している。次に、これらの廃棄物を処理し、通常は鉱山から採掘されるようなコバルト、ニッケル、リチウムなどの材料を抽出して、パナソニックやその他の顧客に供給する。

Redwood Materialsには多くの顧客がいるが、協力が公表されているのはパナソニックAmazon(アマゾン)だけだ。 (出所:TechCrunch)

 

jp.techcrunch.com

 

 

 

二律双生 環境と利便性の両立

 蓄電池が登場しケーブルレスを実現すると、一気に利用範囲が拡大した。電池が進化すると、その利用がさらに拡大、EV、家庭用蓄電池、業務用など様々な分野で利用が進んだ。

 しかし、その蓄電池にも寿命はある。

 使い終われば、多量に捨てられる蓄電池が発生することになる。蓄電池を利用し始めたときは、その処分方法をあまり考えていなかったのかもしれない。

 循環型経済、蓄電池の2次利用の産業化は、この先の社会のあり方の映し鏡になるかもしれない。

 

「二律双生」とは、相反する価値を同時に叶えることとレクサスは言う。レクサスUX300eが、「環境」と「利便性」が両立することのフラッグシップになればいいのかもしれない。その2つが両立させていくことで、持続可能な社会に近づいていく。

 

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 (写真:トヨタ

 

 国内でもこうした課題解決型のスタートアップが多数登場してくれば、その実現が早まるのかもしれない。

 

 

「関連文書」

dsupplying.hatenadiary.com

 

global.toyota

力は正義なのか、迷走中国とその焦り

 

 中国の習主席が国連で「二酸化炭素の排出量を30年より前にピークアウトさせ、60年より前に実質ゼロにするよう努力する」と発表したとき、大方の人たちが疑いの目をもったのではなかろうか。何せ、いまだに石炭火力発電所をせっせと増設しているという。

 しかし、中国である。口に出した以上、実現させてしまうのかもしれない。

 

 

 

 日本経済新聞は、早速、その目標に向けての準備が始まっていると伝える。利用実績による「取引市場」を設けたり、将来的には「炭素税」も検討しているようだ。

 しかしそれでも、いまだ石炭依存は高く、日本経済新聞によれば、ピークの13年から6%減ったが18年の石炭消費量は約40億トンに達するという。1次エネルギーに占める比率は今なお55%で、25年までに5割未満に下げるとの見方もあるそうだ。

中国の排出量が50年時点でもなお62億トンに達するとはじく。植林など二酸化炭素の吸収量を増やすとともに、排出量が多い石炭消費を抑制する抜本策が不可欠だ。 (出所:日本経済新聞

 

 日本経済新聞は、政府内には新たな施策が中小企業などの負担増になるとの懸念も強く、実現への道は険しいと指摘する。

 

r.nikkei.com

 

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ブラックリスト

 新興市場ファンドの一部では、ESGスコアで投資先を選別しているという。

 ブルームバーグによれば、カンドリアムSRI債券新興市場ファンドが、ロシアと中国、サウジアラビアを敬遠しているそうだ。3カ国とも、ESG(環境、社会、ガバナンス)のスコアが余りにも低いからだという。

 ファンドのランキングで下位25%の国は、債券の世界での役割がどんなに大きくてもブラックリストに掲載される。(出所:ブルームバーグ

 

 

 

 カンドリアムのアプローチは、発展途上国の政府が外国の資本に頼ろうとする時に今後直面する課題の前兆かもしれないとブルームバーグはいう。

現時点で各国の借り入れコストは温暖化ガス排出削減や汚職対策へのコミットメントなどの要素を織り込んでいないことが多いが、将来は変わるかもしれない。  (出所:ブルームバーグ

 

www.bloomberg.co.jp

 

 こうしたファンドの動きは中国に変化を促すことができるのだろうか。

 

包囲網

 激化する米中対立で、あの手この手で制裁を加える米国。そうした影響が少しずつ顕在化してきているのだろうか。ファーウェイは、廉価版スマホ事業を売却との報道が流れる。小米が触手を伸ばしているという。

 

r.nikkei.com

 

 中国が力を入れようとする半導体産業でも包囲網を形成しようとの動きがあるようだ。

 韓国メモリー大手のSKハイニックスが米インテルのメモリー事業を買収し、旧東芝メモリのキオクシアホールディングスにも出資するという。韓米日連合を形成、半導体モリー国産化を急ぐ中国勢の台頭に備えると、日本経済新聞はいう。

 足元では、米国の制裁によって半導体製造装置を調達できないなど中国半導体メーカーの脅威論もやや後退している。それでもSKはしたたかに連合構想を前進させて、サムスンとともに半導体モリー市場での体制固めを急ぐ考えだ。 (出所:日本経済新聞

 

r.nikkei.com

 

 

 

力は正義なり 変わった論理

 中国の孤立化が進んでいないかと心配になる。孤立化したところで、何の得にもならないような気がするが、何か違った論理があるのだろうか。 

 米国ばかりでなく、オーストラリアとの関係もぎくしゃくし始める。

 ブルームバーグによれば、中国の発電所や製鋼所は豪州産石炭の使用を直ちに停止するよう口頭で通達を受けたという。そればかりでなく港湾当局も豪州産石炭を陸揚げしないよう指示されているそうだ。

中国は既に一部の豪州産農産物の輸入停止などに踏み切っており、今回の措置で緊張が一段と激化する可能性がある。石炭輸入の停止措置がいつまで続くのか、既存の長期売買契約にどのように影響し得るかは明瞭でない。 (出所:ブルームバーグ

 

www.bloomberg.co.jp

 

迷走

 中国は何も目指し、どこに行こうとしているのだろうか。対立する国を増やすことが目的ではなかろう。それとも相手を屈服させたいのだろうか。焦りはないのか。

 無理を通せば、道理が引っ込む。

力は正義なり」とでもいいたいのだろうか。

 道理は国ごとで多少違いはあるのかもしれない。それでも、国際社会と仲良くやった方がはるかに得る利益は大きいはずだ。

 地球規模の課題である「気候変動」に国際社会と協力して解決しようとの気はないのであろうか。

「非理の前には道理なし」

そうなっては手遅れになってしまう気がする。

 

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「関連文書」

dsupplying.hatenadiary.com

 

 

「脱炭素化」宣言するワケ 企業存続の分かれ道

 

 国の脱炭素化政策がにわかに動き出す。10月下期に入って、動きがさらに活発化してきたのだろうか。

 10月9日、TCFDサミット2020の場において、梶山経済産業大臣が「ゼロエミ・チャレンジ企業」を公表したという。上場・非上場企業あわせて320社が「ゼロエミ・チャレンジ企業」の企業リストに名を連ねている。

 

ゼロエミ・チャレンジ企業とは

 経済産業省によれば、「脱炭素化社会の実現」に向けて、イノベーションの取組に果敢に挑戦する企業を「ゼロエミ・チャレンジ企業」と位置づける。

 「革新的環境イノベーション戦略」に紐付く経済産業省の事業や、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)が実施している28のプロジェクトを対象にした「ゼロエミ・チャレンジ」の趣旨に賛同した企業320社をリストアップしたという。

 

 

 

 金融機関・情報活用機関が、この情報を活用し個別の投融資判断や、指数等の金融商品の開発等に展開することを期待しているそうだ。この先、ゼロエミ・チャレンジ企業と投資家等との対話の場を設けるなど、ゼロエミ・チャレンジ企業の取組を経済産業省が後押ししていくという。

 

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(出所:経済産業省

 

 企業はどう反応するのだろうか

 気候変動対策は待ったなしの課題と、経済産業省は臆面もなくそういう。

 今年1月、世界全体でのGHG温室効果ガスの排出削減に貢献できるイノベーション分野を「革新的環境イノベーション戦略」で特定、この戦略を実現していくための枠組みとして、「グリーンイノベーション戦略推進会議」を設置したという。

 この会議では、脱炭素社会の実現を切り拓く企業を応援するためのプロジェクトである「ゼロエミ・チャレンジ」を始め、経団連NEDO(国立研究開法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)と連携して今回の企業リストを作成した。

 

 

 

 投資たちもESG投資に注目する。また、国もESG投資などの資金を脱炭素を目指す企業に呼び込み、その動きを加速させたい。こうした動になれば、必然、企業は「脱炭素」から逃れることはできないということなのであろうか。

 日本経済新聞によれば、梶山弘志経産相は9日、気候変動が企業業績に及ぼす影響の開示を求める国際的な枠組み「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」のサミットで、「革新技術の開発に資金を供給することで社会実装を加速させ、環境と成長の好循環を実現したい」と話したという。

 また、菅義偉首相はビデオメッセージで「日本の強みを生かしてCO2を減少に転じさせるイノベーションを生み出し、世界の脱炭素化に貢献していく」と強調したそうだ。

 

www.nikkei.com

 

 

 

脱炭素化宣言する企業が急増

 ここ最近、今まだ脱炭素に後ろ向きと思われた企業たちが挙って「脱炭素化」宣言を行うようになった。 

 東京電力中部電力が出資するJERAが、2050年に二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにする目標を発表したという。

火力発電所の燃料を水素(やアンモニア)などに転換するほか、非効率な石炭火力を廃止する。国内最大の発電事業者である同社が目標を打ち出したことで、他の大手電力でも脱炭素に向けた動きが広がりそうだ。(出所:日本経済新聞

 

www.nikkei.com

 

 YKK㈱は、気候変動、材料資源、水資源、化学物質管理、人権に取り組む持続可能性目標「YKKサステナビリティビジョン2050」を公表、2050年までに「気候中立」(climate neutral、実質排出ゼロ)を実現すると発表した。

 

www.ykk.co.jp

 

出遅れる鉄鋼業界

 石炭を多量に使う鉄鋼は、CO2排出量が多く、気候変動リスクも大きい業界だが、なかなか「脱炭素」といえる時期が明示できないようだ。

 JFEは、「2050年以降のできるだけ早い時期にJFEグループとしてカーボンニュートラルを実現すべく、それに必要な新たな技術開発への取り組みを加速させる」という。「技術をしっかりと準備し、社会全体の脱炭素技術インフラが整備されれば速やかに目標を達成できるようにしたい」という表現にとどめる。

 

business.nikkei.com

 

 足元では、2030年度のCO2排出量を2013年度比で20%以上削減することを目指すことに注力することになるのだろうか。統合報告書では、「鉄鋼事業以外では、温暖化防止への貢献を事業の機会として活かす取り組みを様々な形で進めている」という。

エンジニアリング事業においては、環境負荷軽減に貢献する廃棄物やバイオマスによる発電、太陽光・地熱発電などの再生可能エネルギー事業により年間約400万トンのCO2削減に貢献しており、さらにはペットボトルのリサイクルなどの資源循環関連事業の展開も加速させている。 (出所:JFEグループ統合報告書

 

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 YKKの企業精神は「善の巡環」だという。「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」ということを表しているという。この考えは「サステナビリティ」に通ずる考え方であるとYKKはいう。

 「善」の捉え方が時代時代で変化するのだろうか。気がつけば、いつの間にか「気候変動」が深刻化し、異常気象が頻発するようになった。

 「脱炭素化」が新たな「善」の定義になったのかもしれない。

 

  

dsupplying.hatenablog.com

 

 

新しいアイフォンを発表したアップル、アイフォンを作るフォックスコンはEVシフトを進める

 

 アップルのアイフォンなどを製造する世界最大のODM/EMSのFoxconnフォックスコン)が、台湾の自動車大手と提携すると発表しているとForbesが伝える。

 Forbesによれば、Foxconnは1月、フィアット・クライスラー・オートモービルズFCA)と合弁会社を設立し、2年以内にEVを出荷すると発表、そのわずか1カ月後には、台湾の自動車大手「ユーロン・モーター(裕隆汽車)」と合弁会社を設立し、ユーロンの子会社と共同でEVを開発すると発表したという。これらの2社に、部品の組み立てサービスを提供していく見通しとのことだ。

 

調査企業ResearchAndMarkets.comの7月の発表によると、新型車のリリースや需要の高まり、政府の支援策により、パンデミック後に落ち込んだEVの販売台数は、2021年から増加する見通しという。

市場調査会社のケネスリサーチも、「世界のEV市場は2020年から2025年まで、年平均18.4%の複合年間成長率で拡大する」と予測している。 (出所:Forbes)

 

forbesjapan.com

 

 

 

スマホの価格下落が進む

 総務省が2019年7月に、2019年版の「情報通信白書」を公表、世界市場でのスマホタブレットの出荷台数予測を公開した。

 タブレットは右肩下がりの予測となり、スマホもかつてのような右肩上がりの成長は見込めない。

 総務省スマホの状況については、「2015年以降横ばい傾向が続いている」、「今後は、緩やかな増加傾向が見込まれている」、「新興国市場向けを中心に低価格な端末が増加することから、金額ベースでは横ばいないし減少傾向で推移する」と説明、また、出荷金額に大きな増減が見られないのは、単価が落ちているからに他ならないと、不破雷蔵氏がYahooニュースで解説、指摘する。

 

news.yahoo.co.jp

 

 Foxconnも、こうしたスマホ市場へ過度な期待することなく、次の成長の糧に準備を進めているということなのであろう。ただ、それがEV電気自動車とは少々驚きでもあるが。競争が厳しいが自動車の世界、それだけからこそ、より多くの機会があるということなのだろうか。

 

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(写真:Apple

 

アップルが新しい5G対応アイフォンを発表

 アップルがアイフォンの新機種を発表した。スタンダードな「iPhone 12」、小型モデルの「iPhone 12 mini」、高性能な「iPhone 12 Pro」と「Pro Max」の4ラインアップになった。様々な顧客に訴求するということなのであろうか。

 最上位機種の「Pro Max」の価格は11万7,800円から、一方、「Mini」は64GBモデルが税別74,800円。その価格差は43,000円。アップルによると、Apple Trade Inで下取りを利用すると、最大 27,000円割引になるという。「Mini」であれば5万円を切った価格で購入も可能になる。

 

 

 

 今回のイベントでは、アイフォンの他にも、小型スマートスピーカー「HomePod Mini」、ワイヤレスイヤフォンの「Beats Flex」、 マグネット式のワイヤレス充電「MagSafe」などの発表もあったようだ。

 

wired.jp

 

 アップルが低価格機種を強化するのは、もちろんスマホ市場の状況を反映してのことなのであろうが、どこまでシェアを伸ばしていくのだろうか。

 新たにインドでの生産を始めたと聞く。中国に次いで大きな市場での販売強化も考えてのことであろう。元々中国小米Xiaomiが強い市場と言われる。小米とのガチンコの勝負になるのだろうか。

 

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(写真:Apple

 それでも、アップルには低廉なスマホに普及に努めて欲しい。使い終わった古いアイフォンを下取りするTrade Inプログラムも同時に普及していけば、希少金属などのリサイクルが進み、サーキュラー・エコノミーが定着していく。そればかりでない。アップルは、2030年のカーボンニュートラルを宣言している。アイフォンで使う電力は、アップルのその活動によってオフセットされ、二酸化炭素を排出しない電力とみなすことができる。アイフォンを使うことが世界が目指す気候変動対策、地球温暖化防止にもつながっていく。

 

 新しいアイフォンはどんな反応になるのだろうか。その状況を確認していきたい。

 

 

 「関連文書」

dsupplying.hatenadiary.com

 

dsupplying.hatenadiary.com

 

 

全く新しいテキスタイル誕生 アディダスの「FUTURECRAFT.STRUNG」

 

 アディダスが、FUTURECRAFT.STRUNG(フューチャークラフト ストラング)という新たなコンセプトを発表した。

 

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(写真:Adidas

 

全く新しいテキスタイルが誕生

 STRUNGは、編み物でも織り物でもないという。以前に存在するものではない全く新しいものだという。アディダスは、それをテキスタイルであり、  製造プロセスだという。

 

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(写真:Adidas

 

 

 

 

アッパーの常識を覆す

 アディダスは、このSTRUNGを取り入れたコンセプトシューズを作った。冒頭の写真だそれだ。そのシューズは、短距離を速く走るためのものだという。そのために、2名のエキスパートランナーがモーションキャプチャーを使った計測などに協力し開発したそうだ。

 

余分な素材の使用を極力減らし、滑らかで軽い繭に包まれているような履き心地を提供する、STRUNGアッパー。ヒール、中足部、トゥボックスに、より強度のある赤い糸を用いた的確なフィット感とサポートが、かかとを固定して滑りを防ぎます。

一方、前足部には屈曲性に優れたより柔らかい黄色い糸を使用しています。ミッドソールには、ADIDAS 4Dを採用し前足部での蹴り出しに貢献する革新的な形に仕上げています。また、ヒールは重さを排除してミニマルに、ラバーアウトソールは速いペースの走りにおいてグリップ力をサポートするよう、特別な形になっています。 (出所:Adidas公式サイト

 

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news.adidas.com

 

専用マシーンが織りなすSTRUNG

 アディダスは、一本一本の糸を活かすことで、アスリートのパフォーマンスを改善することにつながっていくという。アディダスには、さまざまなアスリートやスポーツからのテストのデータを集約され、知識のライブラリが構築されているという。STRUNGは、このデータに基づいて、様々な異なる糸を選び自在に配置することができるそうだ。そのために、Adidasは専用マシーンを作った。

 

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 (写真:Adidas

 

 この新しいテキスタイルを取り入れた「FUTURECRAFT.STRUNG」は、独アディダスは2021年後半から2022年初頭に最初の靴を発売する予定だという。

 

アスリートの動きと足の解剖学的な構造も模す?

STRUNG is a milestone that has the potential to transform the way athletes work with designers, engineers and sports scientists. The ultimate aim is for it to be a cross-category platform that serves multiple sports. We’ve started with running but that’s just the beginning. We want this to be the most data-informed textile based on foot anatomy and athlete movement. (出所:アディダス公式サイト)

  STRUNGは、アスリートがデザイナー、エンジニア、スポーツ科学者と協力する方法を変革する可能性を秘めたマイルストーンです。アディダスは、このSTRUNGの究極の目的は、複数のスポーツにサービスを提供するクロスカテゴリプラットフォームになることだという。そして、まず「ランニング」を選んだが、それはほんの始まりに過ぎないという。

 アスリートの動きと足の解剖学的構造に基づいてSTRUNGで種目別に新たなテキスタイルを作っていこうということなのであろうか。 

 

 

 

 撤退したスピードファクトリの進化系なのか

 アディダスは2017年、ドイツ南部アンスバッハで「スピードファクトリー」を本格的に導入した。翌年2018年には、米アトランタにも開いた。

 「スピードファクトリー」とは、アディダスはこう説明する。

SPEEDFACTORYとは、デジタル技術を用いた靴製造工場です。最先端の3Dプリンタやコンピュータ編機、ロボットカッティングマシンなど、シューズの製造工程のほぼ全てを集約していることに加え、新たなシューズのテストやシミュレーション、個々人のカスタマイゼーションに必要な様々なデジタル機器を設置しています。
SPEEDFACTORYは、製造のスピードと柔軟性を兼ね備えることで、従来のもの作りのプロセスを根本から再考し、より迅速に消費者ニーズに答えられる、adidasが誇る業界の次世代スタンダードとなりうるモデル工場です。 (出所:アディダス プレスリリース)

 

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 大消費地の近くに自動化設備を設けることで、消費者の好みに応じた商品を短期間で企画・生産できると日本経済新聞は解説する。ドイツでは24年ぶりの国内回帰だった。

 東京でも期間限定だったが、「スピードファクトリ」が登場し、その期待も高かった。ドイツの強い製造技術、生産技術力がそこから伺えた。しかし、2019年、わずか3年あまりで、「スピードファクトリ」はその役割を終えた。

 

 「FUTURECRAFT.STRUNG」は、「スピードファクトリ」の進化系なのであろうか。ドイツのものづくりの魂を感じる。 どんな新たな展開があるのか、楽しみである。

 

 

 

 「参考文書」

prtimes.jp

 

prtimes.jp

 

 

「実質ゼロ」を目指す豪資源会社と因循姑息な国内石炭火力発電

 

 オーストラリアでは、温室効果ガス排出量の4分の1以上を鉄鋼やアルミニウム、液化天然ガス、その他の金属と化学物質などを扱うサプライチェーンが占めているという。そのサプライチェーンの川上にはこれらの産業に原料を供給する資源会社がある。

 BHPグループ、鉄、石炭、ボーキサイトなど様々な金属や鉱産品を取り扱う世界最大の鉱業会社である。

 Wikipediaによれば、2001年にオーストラリアのブロークンヒルプロプライエタリー・カンパニー(BHP) とイギリスの会社で南アフリカで大規模に操業するビリトン (Billiton) が二元上場会社となることにより形成され、2018年11月に社名をBHPビリトン(BHP Billiton)からBHPグループに改称したという。

 電機メーカで調達の仕事をしていたとき、鉄鋼メーカとの価格交渉時にその名をよく聞かされた。直接交渉することはなかったが、鉄鋼メーカの資料には必ず出てくる会社名であった。

 

 

 

豪英資源大手BHPグループ 2050年 温室効果ガス排出の実質ゼロを目指す

 鉄鋼は、石炭を多量に使い、温室効果ガスを多量に排出して作られる。その原料を供給するBHPもまた、「気候危機」の原因の一端を作っている会社と思っていた。そのBHPグループがGHG温室効果ガスの排出削減に取り組むと発表した。2030年までに2020年と比較して30%の二酸化炭素の排出量の削減を目指し、最終的には2050年にスコープ1とスコープ2の排出量を「実質ゼロ」にする目標を設定したという。

 この先10年間は優先的に、発電に関連する排出量の削減に取り組む。既に、チリの銅鉱山2か所では、2020年代半ばまでに100%再生可能エネルギーに移行させ、クイーンズランド州の事業では、電力を風力と太陽光発電由来のものに変更し、電力使用による排出量を2025年までに50%削減するという。

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 スコープ1の排出では、材料運搬トラックのディーゼルによる排出量が主な原因となっているが、この削減はより長期的なプロジェクトになると、BHPグループのサステナビリティ責任者であるグラハム・ウィンケルマン氏が、 オーストラリアンフィナンシャル・レビュー紙の取材で答える。

「これは主に、材料を大規模に移動するために必要な技術ソリューションが、機器メーカーや研究施設によってまだ開発途上にあるためです」

 水素の活用と電化、その他の低炭素燃料の使用は、スコープ1の排出削減に大きく貢献する可能性がある。

「私たちは、他の人と協力してそれらのスケジュールを加速する上で果たすべき役割を果たす」、とウィンケルマン氏は述べたという。 

 

 

 

 BHPはスコープ3での削減を視野には入れているのだろうか。顧客がBHPから購入した原料を使用するときに発生する排出量の削減は、直接制御することはできない。が、削減への協力とそのためのコラボは可能だとウィンケルマン氏は指摘しているという。

 

www.afr.com

 

 「スコープ 3」とは、自社排出量以外の、原材料・商品の調達、配送、商品使用、廃棄過程からなるバリューチェーン全体から排出される温室効果ガスの排出量のことを指す。「ライフサイクルアセスメント(LCA)」という手法を活用して評価することができる。

 ちなみに、「スコープ1」は、自社での燃料使用や工業プロセスによる「直接排出」を指し、「スコープ2」は、エネルギー起源の間接排出を指す。自社購入した電気や熱の使用に伴う「間接排出」がそれにあたる。

 

 

 

 欧州で検討が進む国境炭素税とライフサイクルアセスメント(LCA

 欧州では、その「スコープ3」を重視した政策の検討が進んでいるという。

原材料の採取などを含む製品の寿命全体で二酸化炭素(CO2)排出量を評価する「ライフサイクルアセスメント(LCA」規制も圧力の手段だ。

電気自動車(EV)は走行時の排出はゼロだが、生産段階で出た排出量も規制対象に加える考え方だ。導入の実現に向けた議論が内部で進んでいる。

いずれも石炭を大量消費してつくられた鉄鋼や電力を使えば、4億5千万人を抱えるEU市場に輸出しにくくなる。 (出所:日本経済新聞

 

 コロナ禍をきっかけに脱炭素社会に移行する流れが加速するが、それに逆行するような動きが目立つのがアジアだと日本経済新聞は指摘する。世界の国別二酸化炭素排出量で上位を占めるのは中国をはじめ、インドや日本に韓国、インドネシアなど、アジアの排出減なくして、温暖化防止はあり得ないという。

 EUはそうした国々に環境対策を促す意味でも圧力を強める姿勢を見せているという。

 

 6月下旬の(EUと)中国との協議では「2050年以降のできるだけ早い時期に温暖化ガス排出の実質ゼロを実現してほしい」と中国首脳に環境対策を強化しながら景気回復をめざす重要性を説いた。 (出所:日本経済新聞

 

 

www.nikkei.com

 

 BHPもこうした欧州の動きを無視しえなくなっているということなのだろうか。

 

 

 

排出低減効果はどのくらいか? 奇策に動き出す国内の石炭火力発電

 国内では、非効率石炭火力発電のフェードアウト(段階的に減らす)政策に電力大手が法律の抜け道「奇策」を着々と進めているという。

 日本経済新聞によれば、2016年に定めた省エネルギー法の運用では、石炭の一部にバイオマスなどの燃料を使用すると、発電効率を見かけ上アップさせることでき、「高効率石炭火力」に変えられるという。この方法に電力各社が注目し、その準備を進めているようだ。

バイオマス混焼のための設備投資で省エネ法の目標達成を果たす」(中国電力)、「敦賀火力で15%に混焼を拡大」(北陸電力)とバイオマス混焼による効率アップを強調した。 (出所:日本経済新聞

 

r.nikkei.com

 

 エネルギーの安定供給は重要なことではあるが、因循姑息な手段で、LCA ライフサイクルアセスメントで評価した際はどの程度の効果があるのだろうか。温室効果ガスの排出が低減されなければ意味がない。

 こうしたことが、欧州などの輸入規制に抵触し、結果的に日本の競争力を弱めることになるのであれば、本末転倒と言わざるを得ない。インフラ事業者として矜持はあるのだろうか。

 

 

 「関連文書」

dsupplying.hatenadiary.com

 

「参考文書」

www.businessgreen.com

 

 

欧州が導入しようとする「国境炭素税」を学ぶ

 

 ブルームバーグが米石油メジャーのエクソンモービルの内部文書を入手、その中身を公表した。

 2025年までに二酸化炭素排出量が17%増加

 気候危機といわれる時代において、まだこんな予測をする会社がある。エクソンモービル二酸化炭素の排出量が世界で最も多い企業の1社だという。

 

気候危機に背を向ける米エクソンモービル

 ブルームバーグが今回確認した文書によれば、2018年からの7カ年投資計画では2100億ドル(約22兆1800億円)におよび投資が計画され、それによって見込まれる直接の排出量について、エクソンモービルが注意深く調査していたことを示しているという。

この投資により二酸化炭素排出量は年2100万トン増える見込みで、増加量は再生可能エネルギーの展開や二酸化炭素貯留など同社の取り組みの効果をはるかにしのぐ。 (出所:ブルームバーグ

 

www.bloomberg.co.jp

 

「事後反応型経営」と「事前反応型経営」

 資本配分の失敗、資本を他の用途の振り向けるべきが来ても、経営者が月並みな基幹ビジネスに巨額の支出を続けてしまうこと

 著名な投資家ウォーレン・バフェットは、「近視眼的な経営者は、資本の配分をしくじりやすい」と言った。エクソンモービルのCEOは、この言葉を知っているのだろうか。

 

コロナ渦で、脱炭素化への流れに弾みがついたかと思われたが、やはり抵抗勢力はいることを改めて知る。それが現実ということなのかもしれない。みなが脱炭素を共有できていれば、もう少し社会の雰囲気に変化があるということなのだろう。

 

 

 

欧州で検討が進む「国境炭素税」 

 欧州では、2023年1月から「国境炭素税」の導入を目指し検討が始まっているという。

国境炭素税は「国境炭素調整措置」とも呼ばれ、環境対策が十分でない国に対し、輸入関税を引き上げる構想。

温暖化ガスの排出規制が緩い国では、企業負担も軽く、欧州に安価な製品が流入しやすい。事実上の関税上乗せにより内外価格差を解消し、税収も増やすところに狙いがある。 (出所:日本経済新聞

 

 EUは50年に温暖化ガスの排出を実質ゼロとする目標を掲げる。日本経済新聞によれば、欧州企業はその目標に向けて生じる負担増には一定の理解を示しているという。

 翻って日本、経団連が「チャレンジ・ゼロ」の方針を示し、脱炭素化に向けて動き出したかのように見える。そうであっても、日本経済新聞は、「鉄鋼や石炭は日本から欧州への輸出は多くないが、対象が自動車などに広がると影響は無視できない」という。

 

世界貿易機関WTO)は原則、差別的な貿易制限措置を認めておらず、排出量の測り方など技術的な課題も多い。

ただ欧州では脱炭素を巡り、日本の姿勢に批判的な見方も多く、日本企業が標的になるリスクもある。 (出所:日本経済新聞

 

www.nikkei.com

 

 成功の秘訣をひとつあげるとすれば、それは他人の観点を探りあてた上で、自分と他人の双方の観点から物事を眺める能力を習得することだろう (ヘンリーフォード)

 

 今、気候変動という問題はどういうポジションにあるのだろうか。誰がこの問題に果敢に取り組み、誰がそれに抵抗しているのだろうか。

  いくら堅固な要塞を築いても最後には陥落するというのが古今東西の戦史という。守勢に回ったら勝ち目はないということだろう。 

 いつまでも抵抗を続けるよりは、早めに流れに乗ってしまったほうが得られる利益やメリットが大きい。

 

 

 

 英ガーディアン紙も提言する「炭素税」

過去6か月間、私たちの社会を完全に脱炭素化することは技術的に可能であり、比較的安価であり、社会、特に繁栄の少ないセクターに大きな利益をもたらす可能性があるという認識が世界中で高まっていますと英ガーディアン紙は指摘する。

 その上で、9つの施策を提言し、脱炭素化を通して英国経済を変革できるという。その提言の一つに「炭素税」がある。参考になったりしないだろうか。

 

炭素排出につながるものすべての生産に税金を課すことによって、消極的な石油およびガス産業を支援するよう努めるべきです。

過去に、企業がより重い課税を要求されることはめったにありません。(出所:ガーディアン)

 

 しかし、今日、ほとんどすべての大規模な化石燃料会社は、石油やガスの採掘をやめるために必要なインセンティブを提供する炭素税を求めていると、ガーディアン紙はいう。「脱石油」宣言した英石油メジャーBPのことを指しているのだろうか。BPの戦略から考えれば、「炭素税」はウエルカムなのかもしれない。

 

www.theguardian.com

 

 

 

 まとめ

 日本も地球温暖化対策税という名目で炭素税を課しているが、税率が低く十分な効果が期待できないと日経スタイルは指摘する。

「例えば石炭火力発電は安価ですが、温暖化ガスを多く排出するという負の側面を持っています。炭素税を課すことで価格を上げれば、消費量を減らし、排出量の少ないエネルギーに移行することが可能になります」 (出所:日経スタイル)

 

 日経スタイルによれば、欧州などでは炭素税を上げる一方で法人税所得税社会保障負担を減らす取り組みが進んでいるという。温暖化対策と経済活性化という『二重の配当』を得られる政策として注目が集まっているという。

 

style.nikkei.com

 

 炭素税は鉄鋼などエネルギーを多量に使用する産業には一時的にはマイナスになる可能性があるが、一方で、重くなった税負担を軽減していくためには技術革新が必要不可欠になる。国内にも欧州同等程度の炭素税の考えがあってもいいのかもしれない。

 それは、欧州が「国境炭素税」を導入した際にその税を回避することにつながっていくかもしれないし、そして何より、それによってさらなる温室効果ガスの排出の低減につながれば何よりではなろうか。

 

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