Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

【SNSの未来】メタバースはどこまで現実社会で利用できるようになるのか

 

 

 Facebookフェイスブック)やTwitterツイッター)はもはや年老いた巨人で死にゆくしかないと、Forbesが手厳しく批判しています。

 これらSNSが登場して間もない頃は、社会的なつながりを可能にし、私たちみなが、友人や家族、知人との個人的なつながりの中で、すばらしい時間を過ごしてきた.....

 だが悲しいかな、数年前から終末の到来を暗示しているかのようだといいます。

「巨人たちは死んだ」ソーシャルメディアは進化する必要がある | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

Facebookは私たちの個人情報を企業が取得し、それを政治的な便益のために利用することを認めていたのだ。Twitterは荒らしの侵入を容認し、同社はまた、荒らしを抑制する方法を考え出す代わりに、多くのアカウントを閉鎖した。(出所:Forbes)

 Facebookは、メタバース仮想現実がソーシャルメディアの未来になると決めたが、混乱し、Twitterイーロン・マスク氏によって買収され、大改革の最中にあります。

 

 

ソーシャルメディアのノイズが私たちの生活に溢れている」、

そう指摘するのも理解できます。便利なチャットやメッセージアプリが登場し、つながるという意味ではこれらで代用でき、SNSの目的はもう達成されているといいます。

 Facebookから社名を変えたメタは、メタバースに力を注ぐようになりましたが、逆に1万人を超える大リストラを実施する事態になってしまいました。その後開催された全体会議では、ザッカーバーグCEOが、メッセージアプリのWhatsAppとMessengerが「事業の次なる主軸となっていく」と発言したといいます。

「収益の次なる柱はWhatsAppだ!」と言いつつも、メタバースを諦められないザッカーバーグ | ギズモード・ジャパン

 こうした発言は株主への配慮ではないかと記事はしてきします。そうはいつつもまだメタバースに未練たっぷりのようで、その開発は継続するようです。

 しかし、それはソーシャルメディアの未来というよりは、メタが今後成長するか否かのための新事業に過ぎないのかもしれません。

ソーシャルメディアは進化する必要がある。もっといいものが出てくることを期待している。新しい巨人の登場に備えよう。準備はいいだろうか?(出所:Forbes)

 

 

メタバースと現実科学

 メタバースはあくまで人の生活を拡張するための「実験場」、そう考えているのは、医学者で科学者でもある、「現実科学」を主要研究テーマにデジタルハリウッド大学大学院教授を務める藤井直敬氏。

「みんな違う現実を生きている」メタバースを超えた先の現実科学とは? | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 これまでの科学では、ひとつの共通の現実のもと人々が繋がって活動しているということで成り立っていることを前提としていますが、「現実科学」では、みんな違う現実を生きているという事実に立脚するそうです。

 実際に人が生きている現実は互いに異なっていて乖離があるといいます。

その時間・空間を操作するテクノロジーの創出が先に立って、テクノロジーを使う目的や価値については、まだ議論が十分なされていないように感じます。(出所:Forbes)

 藤井氏の研究によって、メタバースは、人々の時間・空間の制約をある程度外せることができることが分かってきたそうです。また、「現実科学」の目的はテクノロジーで現実を操作して社会の豊かさを創出することだといい、メタバースの延長線上で、そうした世界をつくっていきたいとも話します。

 

 

リアルな現実

デジタルの世界だけにとどまっていては、周囲の人々に対する「モラルコミットメント」(道義的責任)を感じることは難しい。公共の場所にアクセスできる状態にあり、「自己の存在より大きい何かの一部である」という感覚をもてることが、健全な社会を築くためには重要なのだ。(出所:Forbes)

デジタル社会に必要なのは、リアルなつながりの場だ | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 コロナ渦でインターネットの有用性は証明されましたが、一方で、それだけでは不十分で、デジタルだけでは本当の意味での社会的インフラにはなりえないのでないかといいます。

 現実、行動制限に人々は辟易し、リアルな繋がりを求めて外に出ていく。そうすることで真の相互理解や連帯感が生まれるのかもしれません。

 メタバースによって没入感にひたる時間があっていいのかもしれませんし、それが有用なときもあるのでしょう。ただやはり現実社会で人と現実に触れあうことでしか得ることができないのもあるのでしょう。

 もしかしてそれが今少し薄れたことによる弊害があちらこちらで顕在化しているのかもしれません。

 

「参考文書」

メタバース不振で株暴落の米メタ、5つの疑問を直撃: 日本経済新聞

 

日立誕生秘話、日立の日本最古のモーターが重要文化財指定へ、そこから学ぶこと

 

 日立製作所が所有する日本最古の国産モーターが国の重要文化財に指定される運びだといいます。対象は、「五馬力誘導電動機(5馬力モーター)」1台と設計図面5枚。

最古の国産モーターを重文指定へ 世界有数の総合電機メーカーの源流 | 毎日新聞

 このモーターが日立の始まりだったといいます。明治時代末期、国内の鉱山では外国製の電気機械が使われていたが、乱暴に扱われたことから故障も多く、当時久原鉱業所日立鉱山(現JX金属)の小平浪平氏らが原因調査、修理を重ねるうちに「自分たちの使う機械は自分たちで作る」という取り組みが始まったそうです。そして、明治43(1910)年、5馬力モーター3台が完成、小平は工場を建設し、電気機械製造を事業化したことが、やがて日立製作所が誕生することになったといいます。

 

 

 必要なモノは自分たちで作るという精神が伝承されていれば、日本が衰退することはなかったのかもしれません。時代が変われば、必要なものも変化するのでしょう。それでも自分たちで始めようとすれば、機械ばかりでなく、様々なシステムやしくみ、サービスもまた生み出すことができたはずです。どこかで、この精神が潰えたのかもしれません。

イケアジャパンが自動倉庫を導入

 イケア・ジャパンが、千葉県船橋市にあるIKEA Tokyo-Bayの倉庫に自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」を導入、従来の従業員に頼ったピックアップ作業が改善し、約8倍の効率で発送業務がきるようになったそうです。

イケア、IKEA Tokyo-Bay倉庫を国内店舗で初めて自動化|IKEA【公式】 - IKEA

自動化した倉庫内には「BIN(ビン)」と呼ばれるプラスティック製のボックスを1万1400個備え、その中に食器や雑貨などの小物類や小型家具などを格納。25台のピッキングロボットが、オーダーに応じて商品をピッキングし、コワーカー(従業員)がいる受け取りポートまで運ぶ流れだ。(出所:CNET Japan

(写真:イケアジャパン)

  これもまた「必要なモノは自分たちで作る」ということでしょうか。何が必要か、それに着目することが重要なのでしょうか。

 

 

 日立はたちょこちょこ故障で止まるモーターを自製化しました。モーターが故障すれば、本来やらなければならない仕事は滞るばかりでなく、それを修理するための人員を抱えなければなりません。故障知らずのモーターができれば、仕事はスムーズになり、人員削減に役立ちます。

 イケアにおいても同様なのかもしれません。倉庫内で商品を探すために従業員が歩き回っていれば、従業員の肉体的負担も大きいうえ、それに時間を要すれば、発送が遅延してしまいます。自動倉庫を導入し、負荷が高く付加価値のない移動するという業務を機械に置き換えて省人化が進めば、生産性は向上します。

 常に現場にあるムダに気づき、それを改善しようとすれば、必要なこと、ニーズが明確になります。それを解決できるのが、ハードであることもあれば、ソフトでもあるのでしょう。

 イケアはラストワンマイル配送のゼロエミッション化にも取り組んでいるです。現在、6台のEV車を使用しているそうですが、今後さらに数を増やしていく予定といいます。ここにも必要なものがはっきりしてます。また、車両の充電でも再生可能エネルギーによって生み出された電気を100%使用しているといいます。

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 脱炭素に、生産性の向上、それに加えてDXなど、様々なことが求められるようになって、何から手を付けてわからないといいますが、自分自身でハードルを高くしなければ、そこら中にそれに取り組むきっかけがあるのかもしれません。それを見つけることができたなら、次は計画を立て、目標を明確にしてそこ向け、計画通りに実行すればよいのではないでしょうか。事実、それで成功している企業が多々あるのだから。

 

「参考文書」

イケア・ジャパン、倉庫を自動化--自動ピッキングで作業効率が約8倍に - CNET Japan

 

【経済安全保障とサプライチェーン再編】避けられそうにもない「脱中国依存」

 

 コロナ禍の影響が薄まり、対面での外交が活発化することで、国家間の緊張が解ける方向に進むことを期待しています。先日の米中会談では、日本の課題でもある台湾有事が話題にあがり、最悪の事態にならないよう対話を重ねていくことが確認されました。好影響になることを期待したいものです。

 米国のエマニュエル駐日大使が日本外国特派員協会で講演し、中国の習近平国家主席が米国とその同盟国の首脳と微笑み外交したことについて、戦狼外交や経済的威圧で生じたマイナス面を覆い隠そうとするものだとの認識を示したといいます。

中国主席が重ねた首脳会談、戦狼外交ダメージ拭う試み-米駐日大使 - Bloomberg

 記事によれば、エマニュエル大使は、企業が低コストを理由に業務の最適化を図るグローバル化の古いモデルから中国はこれまで恩恵を得ていたと説明し、半導体など極めて重要なテクノロジーへのアクセスといった問題では要注意だと語ったといいます。

日米のように安定している民主主義国家に恩恵をもたらす新たなモデルが出現しつつあるとし、企業に「予測可能性というプレミアム」を提供すると語った。新型コロナウイルス禍や中国の威圧、ロシアによるウクライナでの戦争の局面を経て、「われわれは重要な経済再編・変革の初期段階にある」と論じた。(出所:ブルームバーグ

 

 

「経済安全保障」を前面に出したサプライチェーンの見直しは避けられそうにもありません。これに円安禍が加われば、さらに企業の背中を押し、その適用範囲が広がることになるのでしょうか。

 米アップルは、TSMC 台湾積体電路製造がアリゾナ州に建設し、2024年から始動する予定の工場から半導体を調達し始める準備をしているといいます。

米アップルが米国産半導体の調達を準備、アジア依存からシフト - Bloomberg

 これにより半導体調達におけるアジア依存を減らす大きな一歩となるといいます。これを皮切りに、サプライチェーン再編、徐々に中国依存からの脱却の始まりになるのでしょうか。

 中間選挙で下院の過半数を奪還した共和党は、「脱中国依存」を一段と加速させるよう主張しているといいます。

米中経済対立に拍車も 共和党「脱中国」加速で―米中間選挙:時事ドットコム

半導体レアアース(希土類)といった戦略物資の確保に向け、「サプライチェーン(供給網)を強化して対中依存を終わらせる」と訴えている。(出所:JIJI.com)

 また、民主党政権が再エネ製品の輸出大国である中国への依存を強めたとも非難しているそうです。

 

 

 日本国内では、製造業を中心にして、海外生産拠点の国内回帰を検討する動きが広がり始めているといいます。中国を念頭にした地政学リスクの高まりに加え、海外での人件費上昇、円安進行もこの流れを後押ししているそうです。

製造業、じわり国内回帰 地政学リスク警戒、円安も後押し―供給網課題、根強い慎重論:時事ドットコム

「国内回帰」にはさまざまなハードルがあり、今後の事業環境などを慎重に見極めようとする姿勢も根強い。(出所:JIJI.com)

 もっともな意見なのでしょう。国内の産業集積がうすくなった結果、必要なものが必要なときに手に入らないのなら、ムダを生み、非効率になりかねません。無理にして国内に戻ってくる価値はないのかもしれません。

 もう一度必要な技術寄せ集めて、産業集積を厚くするより、脱炭素や循環経済という視点で、国内にバリューチェーンを構築していくのがいいのかもしれません。

 

「参考文書」

米国とEU、非市場的政策への対抗で協力目指す-念頭に中国 - Bloomberg

 

政府・日銀の問題か、物価は上昇すれど、なぜ賃上げは進まない

 

 円安で企業業績が好調といいます。その増えた利益で賃上げ率をかさ上げするのだろうかと、ある専門家を疑問を呈し、分析、予測を立てています。

コラム:来年の大幅賃上げは可能か、円安だけで実現しない物価目標=熊野英生氏 | ロイター

 2022年度の賃上げ率は前年を少し上回っているそうですが、それでも、コロナ前に比べると低い水準にあるといいます。

企業の利益が増えても、それが賃金上昇には必ずしもつながらない理由はどこにあるのだろうか。

これは「古くて新しい問題」である。

賃上げがかつてのように3─4%台で進めば、それに連動して家計所得は増える。企業が値上げをする前提になる家計の許容度は、賃上げによって高まる。(出所:ロイター)

 賃上げを拒んでいると、価格転嫁=値上げは容易でなくなり、企業収益は増えにくい、これを経済の悪循環といいます。

 この悪循環を断ち切るチャンスが訪れていると記事は指摘し、日銀をはじめ、政府の面々は注視していることだろうといいます。

 

 

 企業は価格転嫁し、円安効果があるのかもしれませんが利益は増加しました。ここで賃上げをすれば、良好な経済状態になるといいます。

 現実問題として、消費者物価指数は10月に3.7%まで上昇しています。2023年4月以降の賃上げ率が、4%程度大幅な引き上げがなくては、その後の持続的な価格転嫁=値上げは進まないといいます。

 ロイター記事は、為替レートの変化だけで輸入物価が決まり、それが消費者物価を押し上げるモデルで考察します。

 来年2023年度の為替レートの平均が今年の平均値である137.8円以下となると、消費者物価指数の伸びはゼロ以下となり、円安要因だけで上昇していた物価は、円安が解消すると上昇が消え、企業の値上げー収益改善ー賃上げー企業の値上げという良好な経済状態に再び狂いが生じると指摘します。

 また、日銀が10月末に公表した展望リポートでは、2023年度の消費者物価指数を1.6%とし、この背景には高い賃上げ率を想定していることが推測されるといいます。仮に、円安だけでこの数字を達成するには、2023年度平均で155円の為替レートが必要になるそうです。

最近の黒田総裁は、賃上げによって物価上昇が促されていないことを指摘して「私のイメージした物価上昇ではない」と説明している。この説明は、円安効果の信奉者の期待を裏切るものだ。円安効果だけでは、賃上げを十分に促せないと発言しているも同然だからだ。(出所:ロイター)

 2023年度の物価が1.6%に伸びなかったなら、日銀は賃上げの想定が狂ったと説明するつもりなのだろうかと、記事は指摘します。

 

 

賃上げはマネタリーな要因で決まるのではなく、民間企業の意思決定によって決まる、もっと大胆な税制優遇を通じて賃上げをバックアップするなど手法を考えなくてはいけないといいます。これまで大規模な財政出動や低金利、円安をセットにしても、賃金は十分に上昇していないのだからといいます。

  興味あるシミュレーションです。経済再生を掲げる政府がもしかしたら足を引っ張っているのかもしれません。防衛力強化など何かと理由はつけては入り用といって、増税をたくらみます。それでは、企業の賃上げムードに水を差し、消費者の購買意欲をそぐことにはなりそうです。

 財政規律を高め歳出改革を実行し、減税余地を作り、一時的でも減税がないと経済の再生はないのかもしれません。経済が再生しないのは、愚策続きの政策によるということなのでしょうか。

 

「参考文書」

日銀にチャンス到来との声、金融緩和修正-円安反転で動きやすく - Bloomberg

 

NTTが目指す世界スタンダード、次世代通信構想「IOWN」

 

 NTTが次世代通信構想「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)アイオン 」の最初のサービス「IOWN1.0」を2023年3月に始めると発表しました。その第1弾として光通信技術を活用した「APN(オールフォトニクス・ネットワークサービス)」を提供するそうです。

遅延が200分の1に NTT、次世代通信サービス「IOWN1.0」を23年3月スタート - ITmedia NEWS

 既存の光回線に比べて、遅延を200分の1に抑えているといいます。

 記事によれば、利用シーンとして、遠隔医療やスマートファクトリー、eスポーツ、データセンター間接続などを想定しているといいます。データセンター間接続では、複数のデータセンターをほぼ遅延なく接続することで1つの拠点を使っているかのような運用もできるそうです。

「IOWN1.0」ではネットワーク機器に導入するそうですが、今後はさらなる大容量化と電力効率の向上を進め、ボード間、チップ間、チップ内の配線などに適用させていくことにしているといいます。

 

 

「IOWN構想」とは、低消費エネルギー性に優れた光技術を、Beyond 5G/6G時代のコンピューティング基盤から通信に至るまで活用し、現在の世界の情報通信基盤を根こそぎ変革しようとするものだといいます。

 NTTは、iモードの世界展開で失敗した経験から、同じ轍を踏むまいと、「IOWN構想」においては、最初から世界を見据えて動いているといいます。

IOWNは最初から世界視野、死の谷越える3つの条件 | 日経クロステック(xTECH)

 手始めに「IOWN Global Forum」を米国に設立し、米インテルや米マイクロソフトに、スウェーデンエリクソン、米NVIDIA(エヌビディア)など、そうそうたるグローバル企業が参加しているそうです。

 NTTグループは、この「IOWN構想」の世界展開に加え、スマホの次のXRデバイスの開発も目指すといいます。発表会で、島田社長は、そう明かしたといいます。

スマートフォンスマホ)の次のXR(eXtended Reality)デバイスなどを見据えると、特定の高速チップをつくってくれるベンダーが国内にあったほうがありがたい。それが我々がRapidus(ラピダス)に出資した理由だ。(出所:日経クロステック)

 その生産初期段階では生産量も少ないことが予想されます。その小さな生産規模でも、次世代半導体国産化を目指す新会社「ラピダス」であれば、半導体製造を担ってくれるのではないかとの期待があるといいます。

 

 

 かつて日本には多くの携帯電話機メーカーが存在していましたが、海外市場で敗北し、国内市場にしか売れない端末の製造することを余儀なくされました。結果、グローバルメーカーほど発注量がまとまらず、「半導体製造メーカーから製造のコミットメントを得られなくなった」と、島田社長が会見で指摘したそうです。

NTT島田社長が語る半導体新会社ラピダスに出資した理由、「スマホの次のデバイス」視野 | 日経クロステック(xTECH)

 島田社長の思惑通りに進むのでしょうか。「IOWN」も「XRデバイス」も世界スタンダードになるのであれば、御の字で「ラピダス」にとっても吉となり、日本の半導体産業の再興につながっていくのでしょう。

 ただ、過去の失敗の経験を活かせば、世界の技術トレンドを作り出すことはできるのでしょうか。

 イノベーションなり、新たなトレンドが起きるときには、そこに新鮮さがあり、ポテンシャリティを誰もが理解し、消費者の心を鷲掴みすることで、それが始まりになるのでしょう。ビジネスを展開するにあたって連合を作ったといって、それで消費者が新鮮さを感じることもなければ、ポテンシャルのあるモノとは理解しないのでしょう。

 自社の都合でイノベーションは起きません。消費者があって起きるものなのですから。目指す世界のそれぞれの地域に合わせた顧客視点が欠かせないようにも感じます。それが欠けていたのではないでしょうか。

 

「参考文書」

遠隔手術を支えるロボット操作・同一環境共有をIOWN APNで実証開始~100km以上離れた拠点間を同一手術室のようにする環境を実現~ | ニュースリリース | NTT

オールフォトニクス・ネットワーク、光電融合技術のめざす未来 | NTT技術ジャーナル

 

落ち込むGDP、米国の景気減速懸念、円の適正水準はどのレンジか

 

 内閣府が発表したGDP 実質国内総生産の1次速報によると、2022年7 - 9月期の成長率は、4四半期ぶりのマイナスで前期比0.3%減、年率換算で▲1.2%のマイナス成長となったそうです。

実質GDP、7─9月期は4四半期ぶりマイナス 輸入増が影響=内閣府 | ロイター

 内需に底堅さがみられる一方、輸入が増加したことが影響したといいます。輸出は1.9%増で、これに対して輸入は5.2%増となって、輸入の伸びが輸出を上回り、外需寄与度が▲0.7%になったといいます。ただ輸入の増加は、対外サービスにおいて広告費用の大口の支払いがあって一時的とみられているそうです。

 

 

 輸入増に、歴史的な円安による輸入物価の高騰の影響はそれほどに大きくないのでしょうか。

 専門家の中にはインフレ率の上昇と外需の縮小は、今後の引き続き下振れリスクと指摘する声もあります。

 10 - 12月期はインバウンドの増加効果や政府の経済対策で消費もあって景気が支えられそうだといいます。ただそれほどに消費を喚起するほどの期待はないといいます。

 米国では卸売物価指数が発表となり、記録的なインフレが和らぎ、利上げのペースが減速するとの見方からまた円が値を戻し、一時137円になったといいます。

 このレンジの円相場が適正ではないかとの意見があるようです。根拠に「円安は経済にプラス」という「Jカーブ効果」という論理をあげています。

「1ドル=132円」の試算も 日銀が金融緩和を終了したらどうなるか | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

自国通貨安が進めば、短期的には輸入コストが高まり、貿易収支が悪化する。しかし、数年後には徐々に改善が進み、むしろ自国通貨安はメリットに転じる。この効果を「Jカーブ効果」という。(出所:Forbes)

 記事によれば、円安当初は輸入単価が上昇して貿易赤字が増え、その時点では円安はマイナスに見え、今がこの段階といいます。しかし、やがて円安は大きな数量変化をもたし、国内市場では割高な輸入品から割安な国産品へ、海外市場では割安な日本製品が外国製品を駆逐してシェアを高め、日本での生産と雇用、投資の活発化に結び付くといいます。

 

 

 Jカーブ効果には懐疑的な意見もあることを承知したうえで、110~115円程度の円安では恩恵も何もないだろうと記事は主張します。

Jカーブ効果を生むうえで、130円以上の円安に乗せてから数年は必要だと考えるならば、これから円安の恩恵を受けられるフェーズに入る。その前に、あまりにも「円安デメリット」に焦点があたり、過度な金融引き締め政策をとるようなことになれば、昔のバブル崩壊と同じ道をたどる。当時も、「利上げ」によって経済が崩れ、長らく日本経済が浮上できなかった。二度と同じことを繰り返してはいけない。(出所:Forbes)

 日本経済を論じるにはこうした主張があっていいのかもしれませんが、政府・日銀の政策がこうした論理に従ってよいのかには疑問を感じずにはいられません。

人間万事塞翁が馬」、何が正しいのかわかりませんが、ただ経済が再生すれば万事うまくというような論理には無理があるように感じます。国民に我慢を強いて、経済を再生することに何に意味があるのでしょうか。順番を逆にして、人の活動が活発になるようなな目標を設定し、政策をコントロール、その上で経済指標を分析・評価する、その結果を考慮したうえで、再度政策を見直していく、そうあってもよいのではないでしょうか。経済指標から判断し、経済対策を打っても何も変わらなかったことが、これまでではないでしょうか。  

 

 国の成り立ちしてからそうかなのかもしれません。江戸幕府が崩壊し、欧米列強に近づこうと富国強兵に走り、経済は成長したかもしれませんが、忌々しい戦争に向かい、すべてを失いました。戦後は再び欧米に追いつこうと必死にもがき、高度成長を成し遂げ、幾多の苦難を乗り越え、バブルで絶頂期を迎えます。しかし、それが崩壊すると、もう勢いを回復をすることができていません。

 もうそろそろ、経済第一主義から、人を中心した、国に変えていくときになっているように感じます。そうすることで安定的に持続的な成長があるのかもしれません。

 

「参考文書」

GDP年率1.2%減、消費鈍化や輸入増で4期ぶりマイナス-7~9月 - Bloomberg

NY市場 一時1ドル=137円台も荒い値動き“ミサイル攻撃”報道で | NHK | 株価・為替

日本のGDP年率1.2%減 7~9月、4期ぶりマイナス成長: 日本経済新聞

 

【経済安全保障】半導体産業復活に多額の税金を投入、そんな日本を世界はどう見ているのか

 

 経済環境が激変しているのでしょうか。GAFAなどのテクノロジー企業の時価総額が軒並み下落しているといいます。世界で企業業績の悪化傾向が強まり、7~9月期純利益は3%減になったといいます。

中間決算ピーク 円安で最高益見通し コスト上昇で苦戦業種も - 産経ニュース

 一方で、日本では、東証旧1部上場の1048社の最終利益の合計が18兆円を超えて、中間期として過去最高となる見通しといいます。歴史的な円安が追い風になった一方で、原価の上昇を招き、製造業では苦戦する業種もあるといいます。金融やITは急減速し、エネルギー・航空は好調だったそうです。

 

 

 そんな中、官民あげて、世界でまだ実用化されていない2ナノ(ナノは10億分の1)メートル以下の次世代半導体を国内で量産する体制を作るといいます。

 半導体技術の研究開発拠点「LSTC」を立ち上げ、半導体製造やIT企業などの出資によって設立される製造会社「Rapidus」が生産を請け負うといいます。2030年までに市場規模100兆円を目指すそうです。

国内8社が半導体製造会社「Rapidus」設立 経産省キモ入り 「10年の遅れ」取り戻す - ITmedia NEWS

 新たな半導体製造会社「Rapidus」には、NTT、NEC、キオクシア、ソニーグループ、ソフトバンクトヨタ自動車デンソーがそれぞれ10億円、三菱UFJ銀行が3億円を出資したといいます。経済安全保障上、最重要な半導体を国内企業が手を組み生産体制を整えて巻き返すを図るそうです。

 記事によれば、経済産業省は、日本の半導体生産の現状を「世界からは10年遅れ」、「先端ロジック分野では後進国」と評価し、「Rapidus」の設立によって台湾TSMCなどが25年の量産化を目指している2nmプロセス以下の量産技術を挽回したい考えといいます。

次世代半導体の設計・製造基盤確立に向けて(経済産業省)

 経済産業省の意図は理解できないことはありませんが、思い描くように2ナノの市場が成長し、100兆円規模に成長するのでしょうか。まして競合たちがいち早く市場に製品を投入していく中で、何を武器に彼らと闘い、シェアを奪っていくのでしょうか。

 

 

半導体産業の復活に期待したいのが本音です。安易に進めることなく、同時並行に用途開発し、マーケットを形成していくことも求められるのではないでしょうか。

 経済安全保障という名の下、プロジェクトを立ち上げる意義はあるのでしょう。しかし、多額の税金を使うだけに、より現実的で、柔軟な対応が求められるはずです。

 そのためにも、国家ビジョンを明確にしていくことも肝要なことに思われます。

 技術立国、環境立国、省エネ王国に、観光立国..... どれもこれも中途半端になっていないでしょうか。

 どの国にもその国を表す言葉があります。農業大国とか、福祉国家、金融のハブ等々色々あって、世界の工場中国などは最たる例のでしょう。

 さて今の日本は何と表現したらよいのでしょうか。また世界はどんな目で日本を見ているのでしょうか。

 

「参考文書」

世界企業の7~9月、2四半期連続減益 金融・ITが急減速: 日本経済新聞

アマゾン、時価総額が1兆ドル下落 - CNET Japan