Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

動く株価、意識される中国不動産開発の債務危機

 

 ビットコインが下落し、一時4万3000ドル割れになったという。中国恒大を巡る懸念が波及したとブルームバーグはいう。

ビットコイン下落、一時4万3000ドル割れ-中国恒大を巡る懸念が波及 - Bloomberg

中国恒大を巡る現在進行中の状況がすでに伝統的市場に混乱をもたらしているが、これが仮想通貨急落の背景にもあるとの声が出ている (出所:ブルームバーグ

 米国の株式市場も急落している。中国の不動産開発大手、恒大集団の株価が香港市場で一時2割近く下げ、ハンセン指数も3.3%安。欧州株も大幅に下げた。

 日本経済新聞によれば、中国の金融や不動産市場の混乱が海外にも波及する可能性が意識されたという。

 

 

 中国恒大集団、住宅、マンションを中心とする不動産デベロッパー。大規模な都市開発プロジェクトを進めてきたという。

 東洋経済オンラインによれば、少ない資本で借金を膨らませる高レバレッジ自転車操業状態を前提とした急激な業容拡大が注目されたという。例えば、理財商品(高利回り短期の投資信託のような商品)を使った資金調達もしていたが、それを開発プロジェクトには使わず運転資金に流用していたとの噂があったりしたそうだ。

中国恒大集団はリーマンショックの再来を招くか | 市場観測 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 恒大集団の動きから中国の景気減速が意識され、世界景気の回復鈍化につながりかねないとの見方が広がるようだ。

f:id:dsupplying:20210921044128j:plain

 アナリストたちの声をブルームバーグが紹介する。

習主席が計算ミス犯すリスク、不動産規制で-市場は慌てて織り込みに - Bloomberg

「中国恒大の問題が経済に「重大な影響」を及ぼすのをどのように阻止しようとしているのか、当局は「より明確なメッセージ」を送る必要がある」、「過度な引き締めを行うという政策ミスを犯す可能性」、「大半の人は中国恒大が突然破綻するとは考えていないが、政策当局が沈黙し、主立った行動を取っていないため、皆がパニックに陥っている」、「中国当局はセンチメントを落ち着かせるため、少なくとも口頭での何らかの支援を近く行うものと、私は予想している」。

「中国恒大の問題が長引く中で、政策が変わることはないと中国当局が主張し続ければ、当局が受け入れ可能な範囲以上の脆弱さを引き起こす恐れがある」

 中国当局がこの問題にメッセージを発しないことへの苛立ちが目立ち始めたのだろうか。

 

 

「グローバル金融市場は中国の動向に対し基本的には鈍感でありながら、いったん懸念し始めると過度に「悲観的」に振れる傾向がある」と東洋経済オンラインが指摘する。

結論から言えば、この企業そのものはなくなっても、資産負債の整理を行って、金融システムへの波及や不動産市場の暴落といった事態は避けるだろう。秩序立った債務再編と企業再編を進めるということだ。保有不動産が強制売却されたり、それによって不動産市況が悪化することは起きても、局所的、限定的とみている。結局、中国の国内問題として処理され、国際市場に波及するリスクは小さい。 (出所:東洋経済オンライン)

 株式市場がリスクを意識し始めたのだろうか。

「習主席が中国経済を損なうことなく不動産市場の行き過ぎを抑制しようとする中で計算ミスを犯すリスクを慌てて織り込みに動いた」とブルームバーグは言う。

 株式市場の論理ではなく、「共同富裕」を標榜する中国当局が不動産市場の適正化を過度に優先することはないのだろうか。中国当局の動きが気になる。

 

「大きすぎてつぶせない企業ではない」、気になる中国不動産開発会社の末路

 

 中国の不動産開発会社、恒大集団の流動性危機のことが気がかりになる。今日20日に融資の利払いを行えない見通しと、中国住宅都市農村建設省が、恒大の主要債権金融機関に対し伝えているという。

 今日がXデーになることはないようだが、危機であることに変わりはないのだろう。

中国恒大、破綻でもリーマンショックにならず-環球時報編集長 - Bloomberg

 ブルームバーグによれば、中国共産党機関紙 人民日報の系列紙である環球時報の胡錫進編集長が、大き過ぎてつぶせない企業はないと考えているとし、恒大は市場で活用できる手段を用いて自社を救済すべきだと論じ、恒大が破産してもリーマン・ブラザーズ破綻時のようなシステミックな金融混乱を引き起こすことはないと主張しているという。

 中国国民はこれをどう受け止めているのだろうか。もう破綻は折り込み済なのだろうか。

 

 

「恒大集団が取り扱っている投資商品の前倒し償還を受けた複数の幹部を処分した」と日本経済新聞が伝える。

 投資家よりも早く情報を得る幹部の公平性を欠く行為は一段の批判を招きそうだという。

中国恒大が幹部処分 グループ投資商品を前倒し償還: 日本経済新聞

グループ傘下の恒大財富の投資商品に関して、5月1日から9月7日の間に6人の幹部が前倒しで償還を受けていた。償還を取り消し、厳しい処分を下したという。「公平性、公正性を確保し、(すべての人に対し)分け隔て無く振る舞う」とする。 (出所:日本経済新聞

 一方、ブルームバーグは、満期を過ぎた資産運用商品について、現金に代わり不動産資産の大幅値引きという形で返済する手続きを開始したという。

中国恒大、不動産の値引きによる返済手続き開始-満期過ぎた理財商品 - Bloomberg

投資家は住宅物件が28%、オフィスが46%、駐車スペースは52%のディスカウント価格で不動産投資が可能になり、既に購入した住宅の支払いについて割引を受ける選択肢も示された。 (出所:ブルームバーグ

f:id:dsupplying:20210920104607j:plain

 ロイターによれば、中国恒大は23日に2022年3月償還債の利払い(8350万ドル)、29日に24年3月償還債の利払い(4750万ドル)を行う必要があるそうだ。

中国恒大、「大きすぎてつぶせない企業」でない=環球時報編集長 | ロイター

 30日以内に利払いができなければ、デフォルト(債務不履行)となるという。

 この30日の間に何かいいニュースが聞けるのだろうか。

 

 

 仮に破綻になっても、あまり大きな影響はないだろうとの意見が今のところ多いようだ。国内企業への直接的な影響もあまり聞かない。ただ、やはり33兆円という巨額な債務を抱える企業が破綻となり、仮に経済に影響があれば、国内への波及も否めないのではなかろうか。

 国を問わず大きな破綻劇が起きれば、それが教訓となり、企業倫理が向上したりするものだ。昨今の規制強化の中国を見ていると、そんな狙いもあるのではないか、勘ぐってしまう。そんな遠くない先で、その結果が明らかになる。ただ、要注意であることには変わりはなさそうだ。

 

今だから言いたい、物価目標2%を止めてもらいたい、これだけの理由

 

 政権が変わり、新たな経済政策への期待から株価が上昇している。コロナ第5波がだいぶ落ち着き、第6波の懸念もあるのだろうけれども、経済回復への期待が大きいということなのだろう。

 一時は1万円を切っていた日経平均が3万円を回復するようになった。しかし、相変わらず、物価目標2%は未達のままだ。この政策を8年以上続けている。当初言われていたデフレから未だ脱却できていないのだろうか。かつて言われたデフレスパイラルは未だに終焉していないのだろうか。

 何か違う引力で、同じ目標、同じ政策が続けられていないだろうか。その代償が、永遠の経済再生の探求になっているような気もする。政権が変われば、この政策の見直しはあったりするのだろうか。

 

 

 米国の8月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比5.3%上昇したそうだ。どの国より早く経済が立ち直ったという論理と、積極的な財政支出などがその要因にあげられる。仮にそうであっても、現実、モノの値はあがり、品薄になっているようだ。

焦点:ファスナーもガラスもない、品薄が米経済回復の重しに | ロイター

 米国のCPIが突出して高いということがあるのだろうけれども、欧州でも英国でも物価指数が上昇しているのに、日本だけが蚊帳の外とは納得いかない。

f:id:dsupplying:20210919111236j:plain

 サプライチェーンの川上の原材料価格が上れば、本来であれば最終製品価格も同様に値上がりするはずである。足下をみれば、素材の価格はあがり、食糧価格も高騰している。それなのに、物価が安定的に上昇しないことは不思議でならない。

 企業努力で吸収しているというのであれば、それは美談かもしれないが、実態は賃金上昇を拒む口実になっていたりしないだろうか。場合によっては、ステルス値上で、価格据え置きで、内容量が減じたかもしれない。そうした歪んだ行為が続けば、もしかしたら、いつまでたっても物価目標2%は到達せず、間違った目標に翻弄され続けるばかりで、経済が回復しているという実感がわかないのかもしれない。

 

 

 おりしも、コロナ禍からの経済回復と政権が変わることが同じような時期になりそうだ。この機会をとらえて、○○ノミクスから抜け出し、経済の原理原則に従って政策実行するがよいのではなかろうか。

 批判が多かった現政権ではあるが、携帯料金の値下げや最低賃金の大幅アップなど、今までになかった成果もあった。これまでのゆがみが多少修正されたのかもしれない。しかし、小さな変化では改革とは呼べない。それが継続され改革になれば、人々の意識も変わるのではなかろうか。何も改革断行など、大言壮語しなくても、歪んだことを丁寧にひとつひとつ正していけばよいのではなかろうか。

 そのためには、まず、これまで続けてきた金融政策をきちんと評価しなければならないのだろう。

コラム:所得増えぬまま物価目標2%達成なら、消費者から悲鳴か=鈴木明彦氏 | ロイター

2%の物価安定目標を達成するということは、「賃金も物価も下がる世界」から「賃金も物価も緩やかに上がる世界」を目指すことと主張されているわけだ。

しかし、物価が上がれば賃金も上がるという前提は、楽観的過ぎるのではないか。

(出所:ロイター)

 

スマートロボットの導入で国内の生産性の問題は解決するのだろうか

 

 ソフトバンクグループのビジョン・ファンドが主導し、レストランなどで使用される配膳ロボットを手掛ける中国のキーンオンロボティクスが、2億ドル(約220億円)を調達したという。

ソフトバンクG、中国配膳ロボット会社に追加出資-220億円調達主導 - Bloomberg

 ブルームバーグによれば、キーンオンは既に欧米など海外数カ国にも進出しており、今後配膳以外の分野でのサービスロボットの応用を目指しているそうだ。

ソフトバンクワールド2021」で講演した孫正義社長は、キーンオンのロボットが世界で2万台以上販売され、「バイトの人件費よりも安い」と指摘、今後は、ソフトバンクGが日本で販売することになりそうだと述べたという。

 中国当局の規制強化で影響が受けたであろうビジョンファンドの向かう方向のひとつがこれなのだろうか。

 

 

ソフトバンクワールド2021」で、孫社長が「スマボ」と発言したという。「スマボ」とは、スマートロボットのことをいい、自らの造語らしい。

日本の生産性が低い要因のひとつは企業のハイテク技術導入が遅れていることにあるとして「スマボの生産性は人間の3.5倍。労働時間も3倍となり、10倍の競争力を持つことができる。日本に1億台導入すれば、労働人口10億人の国に生まれ変わる」と力説した。 (出所:ロイター)

日本経済復活の鍵は「スマボ」、労働人口10億人分に=孫SBG会長 | ロイター

 従来のロボットをガラケーに対比させて「ガラボ」と名付け、事前に下した命令の通りに動くだけである一方、「スマボ」はAIで学習することで臨機応変な対応が可能になると説明したという。

 ソフトバンクGは、人型ロボット「ペッパー」を開発して事業化したが、その生産を止め、スマートロボットに投資に集中する姿勢を強めるという。

f:id:dsupplying:20210918143454p:plain

(写真:パナソニック

 有楽町マルイで8月24日から9月5日まで、パナソニックの自律移動ロボット「HOSPI Signage(ホスピーサイネージ)」による案内サービスの実証実験が行われたという。

 「HOSPI Signage」は、病院への導入実績がある自律搬送ロボット「HOSPI(ホスピー)」の胴体3面に液晶ディスプレイを搭載したもので、案内・情報を表示しながら自律移動する広告機能を備えているという。

「自律搬送ロボット HOSPI(R)」の新モデル受注開始 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan

 お客の要望に応じて、1階のエレベーターホールまで先導案内を行うという。ロボットが案内することで、人員の有効活用につながるそうだ。

 パナソニックはこの「HOSPI」を病院向けとして2013年10月から販売開始しているということなのだろうか。

 

 

 孫社長の話に、別段目新しさを感じなかった。そんなものに、わざわざ海外メーカに投資する価値はあるのだろうか、少しばかり違和感をおぼえた。

 国内の生産性改善の問題はもっと根が深いのではなかろうか。

 日本経済新聞によれば、SBGのファンドの役割について「基本的に自らオペレーションするより、各企業の成長を資本家の立場で支援する」と述べたという。

「スマボ」を導入すれば、この生産性問題は解決するのか、疑問を感じる。

 

「参考文書」

ソフトバンクG孫氏、「日本復活の鍵は『スマボ』」: 日本経済新聞

 

【規制強化を強める中国】なぜTPPを目指すのか、時価総額の世界TOP10からその名が消え、不動産の恒大は経営危機

 

 世界の時価総額ランキングトップ10から中国企業が消えたという。

 中国政府が規制強化を通じさまざまな業界への締め付けを進めており、株式市場が動揺した影響のようだ。

世界の時価総額トップ10から中国企業消える-テンセント、11位に後退 - Bloomberg

 ブルームバーグによれば、中国企業が世界の上位10社に含まれないのは2017年以来のことだという。 アリババグループが今年先にトップ10から脱落し、テンセント・ホールディングス(騰訊)も11位に後退したという。

 世の中変われば変わるものである。サウジアラムコTSMCを除けば、トップ10は米国企業ばかりが名を連ねるようになった。

 それでも、中国当局はゲーム業界への締め付けを緩めようとしていない。

 ブルームバーグによれば、中国当局は先月後半ごろに申請を差し戻し、新たな措置を踏まえたタイトルを再提出するようゲーム開発業者に求めたという。ゲーム時間や依存症対策の新たな規制に従っているどうかを確認するためだという。

 

 

 不動産開発大手の中国恒大集団の深圳にある主要オフィスに、未払いとなっている理財商品の返金を求める多くの人たちが詰めかけ、13日夜には警察が出動する事態となったという。

中国恒大の債務危機、怒る投資家の抗議活動が国内全土に広がる - Bloomberg

 ブルームバーグによれば、抗議者は数百人にのぼり、恒大が手掛けた住宅の購入者や個人投資家、自社の従業員の反発も招いたという。中国当局は同社の債務危機が社会不安をあおらないよう、目を光らせるそうだ。

  そんな中、9月20日が期限の利払いができない見込みと、中国住宅都市農村建設省が主要銀行に通知したそうだ。

中国恒大、20日期限の利払い履行不能との報道 流動性危機深刻に | ロイター

 ロイターによれば、市場では、混乱を伴って幅広い影響をもたらす形の経営破綻に追い込まれる可能性や、「管理された倒産」を余儀なくされる可能性が取りざたされるという。一方で、政府による救済の公算は小さいとみられているそうだ。

f:id:dsupplying:20210917124415j:plain

 1996年創業の恒大集団は、中国当局が借金や建設事業を自由気ままに許していた時代の申し子と言えるが、現在では2兆元(3050億ドル)近くの負債を抱え、ここ数年の中国で最大級の破綻を起こす可能性が目の前に迫ってきたとロイターはいう。

焦点:崖っぷちの中国恒大集団、待ち受ける幾つかの危機シナリオ | ロイター

近年、中国では金融リスク抑制と住宅取得促進の一環として、不動産開発会社に借り入れや土地購入を制限し、その他に何百種類もの新しい規制が導入されている。

そうした規制を受けて昨年、恒大集団は債務圧縮の取り組みを加速させた。来年初めまで主な外債の償還期限は到来しないが、サプライヤーへの支払いや債務利払いが遅れていることで、長年にわたって投資家の間にくすぶっていた懸念が顕在化する事態になった。 (出所:ロイター)

 中国が混乱しているように見えるが、そうではないのだろうか。

 

 

 その中国がTPP環太平洋経済連携協定への加盟を正式に申請したと発表したという。

 鬼がいぬ間にとでもいうのだろうか、米国がTPPに消極的なうちに、アジア・太平洋地域の貿易で主導権を握りたいとの考えなのだろうか。

 加盟に向けたハードルは高いと日本経済新聞はいう。

 中国の参加には加盟国すべての同意が必要としていると指摘、加盟交渉が円滑に進むかは不透明という。さらに、中国国内の制度改革も避けては通れないといい、TPPが、データ流通の透明性や公平性を確保する3原則などを盛り込むという。

 自国の都合を優先する姿勢では、加盟に向けた道は険しい.....

中国、TPP加盟を正式申請 アジア貿易主導権狙う: 日本経済新聞

 ここ最近のテック企業の締め付けと規制強化が、TPPの要求に符合するようなことにつながったりはしないのだろうか。

 中国にはTPPに参加したいという強い動機があるのだろう。それなら、自国の都合ばかりを押してつけてくることはないのではなかろうか。みながそう思うことを逆手にとるのが中国ではなろうか。

 ずる賢く、強かに。

 痛みを伴ってもそう見せかけては、参加するチャンスを窺い、それをものにしようとするような気がする。たとえ時間をかけても、面子さえつぶれなければ、何でもするのでなかろうか、実益優先である。都合の悪いことは参加した後で、何とでもなると考えるかもしれない。何しろ長期政権になりそうなのだから。

 

中国はソフトテックよりもハードテックを優遇か、そんな中、EV業界が再編か

 

 中国、世界第二位の経済大国。日本がその座を譲ってから長い時間が経つ。いずれ中国が米国に追いつき、追い越すというのが順当な見方なのだろう。そう遠く将来、その日がやって来るのかもしれないし、そうではないという予測もある。中国の人口動態次第との見方もあるようだ。

「中国の経済は、アメリカに後れを取ったままになる可能性がある」

それは、中国の平均実質GDP成長率が2035年以降に約2.5%で推移するかもしれないからだ。

これは、中国がアメリカに追いつく努力を止め、別の道を行く可能性さえあることを意味する (出所:NEWSWEEK

ただ、いずれにせよ、今、この2国が強力なライバル同士であることは間違いない。

 

 

 ブルームバーグによれば、中国の最近の規制強化による長期的な経済成長と投資への打撃は、限定的にとどまるとの見方をゴールドマン・サックス・グループがしているという。ただ、目先、金融市場が不安定な状態が続く可能性が高いと付け加えているそうだ。

ゴールドマン、中国は投資可能-業界締め付けは長期的ダメージ与えず - Bloomberg

政府は反競争的行為やプライバシーを侵害し国家安全保障を脅かすデータ収集など特定の行動を規制する意向だと指摘。技術革新にはこれまで以上に重点を置いており、その焦点はインターネット企業のような「ソフトテック」セクターから、半導体、航空宇宙機器、特殊素材などの「ハードテック」産業に移ったと分析した。 (出所:ブルームバーグ

 政府の国家目標に一致したハードテックやグリーンエネルギーなどのセクターへの投資は引き続き可能だとしているという。 順当な見方なのだろう。

f:id:dsupplying:20210915085106j:plain

 また、ソフトテックへの規制、監督が強化されるようだ。

 中国当局が、アリババグループの金融サービス会社アント・グループの電子決済サービス「アリペイ(支付宝)」事業を分割することを目指しているという。

中国がアリペイ分割指示、融資ビジネスを別のアプリに分離-FT - Bloomberg

 ブルームバーグによれば、クレジットカードのサービスと小口無担保融資のバックエンドシステムを他の金融サービスから分離し、外部の株主を迎え入れるよう、当局がアントに指示したという。二つのビジネスを独立した一つのアプリに統合することを望んでいるそうだ。

情報BOX:中国の規制強化、巨額の時価総額吹き飛ぶ | ロイター

 大手テクノロジー企業の独占力の源泉がデータ支配にあると確信する政府は、それを終わらせたいと望んでいるという。

 

 

 一方、中国の工業情報化相が、国内のEV電気自動車メーカーが多過ぎると指摘し、業界内の統合を促す方針だと明らかにしたという。

中国、EV業界の統合促進 メーカー乱立で=工業情報化相 | ロイター

 ソフトテックほど露骨な規制強化ではないにしろ、ハードテックにも、監督の手が及ぶということなのだろうか。確かに雨後の筍のようにEVスタートアップが乱立した感は否めない。

 ロイターによれば、充電ネットワークを改善させ、地方市場におけるEV販売を後押しすると、工業情報化相が述べたという。「利」を求め、都市部や海外で過当競争を繰り広げることを事前に防止し、地域間格差の縮小を図ろうというのだろうか。

 

 

 そんな中、スマホやIoT家電を手がける中国 小米が、EV事業の新会社を設立するという。新会社の資本金は100億元(約1700億円)、「小米汽車」という名になるそうだ。小米の雷軍董事長がCEOに就任する。

Xiaomi、自動運転の電気自動車開発に正式参入 - iPhone Mania

 iPhone Maniaによれば、実際に電気自動車を開発するのか、それとも大手自動車メーカーにハードウェアやソフトウェアをパッケージにして提供するだけなのかは現時点では不明という。

 やはりハードテックが優遇されるのだろうか。中国の独禁当局は、半導体価格をつり上げたとして自動車用半導体の国内販売業者3社に罰金を科すともいう。

 

独の国際モータショーはEVで活況だが、EUの脱炭素に遅れか

 

 独BMWミュンヘンモーターショー「IAA MOBILITY 2021」で、新型EV電気自動車「i ビジョン サーキュラー(Vision Circular)」を公開した。

  i ビジョン サーキュラーは、プレミアムモビリティ分野で世界で最も持続可能なメーカーになるというBMWグループの野心的な計画を象徴しているという。

f:id:dsupplying:20210913144830j:plain

(写真:BMW

 BMW i ビジョンサーキュラーの重要な目標のひとつは、リサイクルされたマテリアルの100%使用、100%リサイクル性を実現する車両を作成することだったという。

The BMW i Vision Circular.

 このコンセプトカーには、全固体電池が採用され、この電池もまた100%リサイクル可能であり、クローズド・リサイクルループにて供給された材料を使用して製造されると、その特徴を説明する。そして、資源の使用を大幅に減らし、高いエネルギー密度を実現したという。

 

 

EVで活況を呈すミュンヘンモーターショー

 また、BMWは、このi ビジョンサーキュラーを公開したミュンヘンモーターショーで、SUV多目的スポーツ車の「X5」をベースにしたFCV燃料電池車も公開したという。

独BMWが新型FCV、トヨタと開発の電池システム: 日本経済新聞

 日本経済新聞によれば、水素を燃料とする燃料電池システムはトヨタと共同開発し、2022年から小規模な量産を始めるそうだ。

 また、BMWは気候変動対策のためには電動化だけではなく、製品の資源採掘から廃車までの「ライフサイクル」で、二酸化炭素の削減する目的で、「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」を訴えているそうだ。2030年に自動車のライフサイクルでのCO2排出量を1台あたりで2019年比で4割削減する計画という。

 このモーターショーには中国メーカも参加、EVを展示しているという。

 中国の自動車大手、長城汽車が小型EV「欧拉(ORA)」を欧州で販売を始めると発表、2021年内に予約販売を始め、25年には欧州で10車種以上の販売を目指すそうだ。環境意識が高い欧州市場をEVで開拓するそうだ。

長城汽車、小型EVを欧州に投入 25年に10車種以上へ: 日本経済新聞

 長城汽車のブースにはフォルクスワーゲンVW)など地元勢に引けを取らない人が集まり、日本の完成車メーカーが一社も出展していないなかで中国勢の存在感が目立つ形となったと、日本経済新聞が現地の様子を伝える。

 

 

遅れているのか欧州の温室効果ガス削減

 カーボンニュートラルに向け着々と準備を進める欧州との印象がある。しかし、一方で、2030年までに温室効果ガスを55%削減するしたEUの目標が、2051年にしか到達しないという研究の結果があるという。

Europe to miss 2030 climate goal by 21 years at current pace - study | Reuters

 再生可能エネルギーの導入についても同様な結果のようだ。2030年に40%にするという目標が、2043年にずれ込むと予想されている。

 野心的な目標にも、現実な実行計画が必要ということなのだろうか。2030年まであと9年あまり、現実どこまで到達できるのだろうか。後2~3年もすれば、その進捗状況も見えてくるのだろうか。

 EVシフト、どこまで充電設備が整い、EVのシェアはどこまで向上しているだろうか。もし仮に遅れるがあったなら、その遅れを挽回するための施策が実行されるのだろうか、それとも別な手段が講じられることはあるのだろうか。

 再生可能エネルギーの導入が遅れているなら、HVハイブリッド車が再び遡上したり、e-fuel合成燃料やバイオ燃料の活用などがあったりしないのだろうか。