Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

古くて陳腐化したものを価値あるものへ、日本橋に青空を、首都高高架の一部撤去始まる、林業の最新化

 

 首都高速道路都心環状線日本橋区間を地下に移す工事が始まっているそうです。地下トンネルの整備に先立って、江戸橋出入り口の橋桁の撤去作業を進めているといいます。

首都高地下化で見え始めた青空、「地下鉄1両分の重さ」の橋桁一括撤去が進む | 日経クロステック(xTECH)

 23年度末には撤去作業を完了させて、地下トンネルの本体工事に着手する予定といいます。地下トンネルは35年に完成予定で、その後、日本橋川上空の高速道路を撤去していくといいます。全てが終わるのは2040年、国指定重要文化財日本橋を覆う構造物がなくなり、日本橋上空に青空が戻ってくるのはまだ先のことになるといいます。

 首都高の日本橋区間が開通したのは1963年12月、1964年の東京五輪を前に建設されました。開通してすでに約60年が経過し、鋼桁の接続部を中心に、構造物全体に疲労亀裂が多数発生し、更新が必要とされていたといいます。

 

 

 開通当時に便利であったものでさえ、時代変遷とともに陳腐していくということなのでしょう。同じ設備を作って更新するのではなく、時代にあったものに変えていくことはどんなことに言えるのでしょう。

 林業もまた同じことがいえるのかもしれません。日本の林業は収益性が低く、昭和40年代からずっと輸入材に押されてきたといいます。木材自給率はここ数年増加傾向にあるといいますが、それでも3割強にとどまっているそうです。

 一方で国際情勢が変化して、ロシアからの木材輸入が止まり、また、一方で国のカーボンニュートラル目標実現に向けては、森林を活性化させて、CO2吸収源としてしかなければなりません。

 日本国土の7割は森林で、森林所有者が全国で324万人いるそうです。「一歩先への道しるべ」によれば、林業従事者は約4万5000人(2015年)まで減少し、人工林の年間成長量の約4割しか切り出されていないといいます。

 森林も高齢化し荒廃が進むと、CO2の吸収量が低下していくといいます。適度に管理がなされ、古い木は伐り出していかなければなりません。

 

 

 林業経営者が持続可能な森林経営を行い、適切な森林管理によるCO2などの吸収量を、カーボンクレジットとして認証する制度があります。国が取り組む「J-クレジット制度」もそのひとつです。

 カーボンニュートラルに取り組むものの、あと一歩の削減ができない企業がクレジットを購入し、削減できずにいた炭素量を相殺する。それによりカーボンニュートラルを実現すれば、企業価値の向上が期待できる。(出所:一歩先への道しるべ)

「一歩先への道しるべ」によれば、21年度末で森林由来のJ-クレジットによる量は全体の2%にも満たないといいます。理由はプロジェクト申請が煩雑であること、森林のモニタリング費用がかかること、プロジェクト初期の収支が取りにくいことなどの課題が挙げられるているそうです。

IT駆使して「森林の経営計画」を策定 | 一歩先への道しるべ ビズボヤージュ

 こうした現状に変革をもたらしたいと、「ウッドインフォ」という会社が設立され、林業サプライチェーンを効率化し、森林情報をデータ化し、見える化しているといいます。

ITを活用して資源量を把握し、それに基づいて持続可能な森林の経営計画を策定する。木材流通の無駄も省いていけば、収益性を上げることができる。(出所:一歩先への道しるべ)

 

 

 今年9月には日本でも、カーボンクレジットの試行取引が始まるそうです。森のポテンシャルがもっと見直されてもいいのかもしれません。ただCO2の削減をクレジットで売買して、カネによってカーボンオフセットすることがよいことなのかとの批判もあるそうです。その主張も理解できなことではありませんが、クレジット購入が懲罰的な意味を持ち、購入した企業も改善を進め、先々自らクレジットを提供できるようになっていくのが理想なのかもしれません。

 社会を支えるインフラなどが、これまでは古いままに放置されることが多かったのではないでしょうか。時代に合わせてアップデートしていくことが求められているのでしょう。

 

新規事業を始められないのは、勝ちパターンを知らないだけではないか

 

 最大手の直営書店チェーンだった文教堂書店が、経営不振で2019年に事業再生ADRを申請したといいいます。それから2年後の2020年8月期には黒字化を達成したそうです。

書店員が本屋を変える。黒字化は文教堂再生の序章 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 Forbesによれば、文教堂はまず再生にあたって店舗内の整理整頓から始めたといいます。その第一歩として、何百トンにのぼるゴミを処分したそうです。

 それまでは大量に納入して売れ残れば返品していたそうです。しかし、在庫は積み重なり経営を圧迫し、バックヤードに収まりきらない段ボールが店頭にはみ出して客を遠ざける一因になっていたといいます。

 

 

 また、組織面ではエリアマネジャー制度を導入し、それまで指示待ちになっていた店舗から、現場の声を吸い上げる仕組みを作ったといいます。そうした積み重ねあってのことでしょうか、ここ2年黒字が達成できているといいます。

 何かが行き詰るのは原因あってのことなのでしょう。本業がおろそかになっても、店舗を増やし、勢いに乗れば、資金も得られて、事業の多角化もできたりするのでしょう。ただそうした勢いは長続きしないのかもしれません。

赤字が膨らむクールジャパン

 官民ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)の赤字が膨らんでいるそうです。改善が見込めない場合は、統廃合も視野に入れた検討をする方針を財務省が示したといいます。

クールジャパン機構、統廃合の検討も視野 財政審が赤字問題視:朝日新聞デジタル

 国と民間企業からの出資で設立されたクールジャパン機構は、これまでに国から1066億円の出資があったといいます。コロナ渦の影響を受けたインバウンド関連を投資対象にしてきたこともあり、大きな損失が生じたそうです。

 ただそのままにすることなく、抜本見直しを行っては、投資対象を従来のコンテンツ、食、ライフスタイルから、テクノロジー分野にも広げたそうです。しかし、まだ結果が伴っていないようです。機構側は、コロナ後の経済回復にともなって収益は改善するとの見通しを示し、秋までに改善策をまとめる予定といいます。

 しかし、その後も成果が上がらない場合は「組織統廃合を念頭に置いた道筋を整理する」との方針が示されたといいます。

 

 

スタンダード、仕事を標準化することから

 ここ最近になって、新規事業、新たな市場の創出などをしきりに説かれるようになってきました。このままではジリ貧でほんとうに国力が衰退しかねないという危機感の現われなのでしょうか。

新しい市場創造の鍵! 社会を動かす「ルールメイキング」の本質とは | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

市場の創出といえば、新しいテクノロジーによるイノベーションにばかり目が行きがちだが、実はここで重要になるのがルールメイキングだ。理由のひとつは、イノベーションを社会に実装するためにはルール整備が必要ということだろう。(出所:Forbes)

 Forbesの指摘も真かもしれません。しかし、新たなルールを設けて新事業に乗り出せても、文教堂やクールジャパンのように行き詰ってしまったら、元も子もありません。

 これらのことを例にするのなら、失敗を分析し、それをもとに勝ちパターンを標準化すべきなのかもしれません。仕事を標準化するという最も大切なことが軽んじられていないでしょうか。まずはそれをスタンダードとして、横に展開していくべきのように思えてなりません。

 イノベーションに、ルール作りとは聞こえはいいですが、必勝パターンなくして、新規事業に挑戦しても、どこかで頓挫するのがおちではないでしょうか。

 

「参考文書」

クールジャパン機構は統廃合も念頭に、累積損失309億円-財務省 - Bloomberg

投資計画等の進捗状況(経済産業省、株式会社海外需要開拓支援機構)

 

脱ロシア、脱石油でEVシフトは加速するのだろうか

 

 ロシアが天然ガスのパイプライン「ノルドストリーム」の輸出量を約60%削減、これを受けて、ドイツ政府はガス不足に対処する3段階の第2段階にあたる「警報」を発令したといいます。ドイツの企業は影響を免れないようです。

ドイツ、ガス不足で「警報」発令 配給制度導入の可能性排除せず | ロイター

 ロイターによれば、第2段階では、工業部門にガスの節約を促すため、今夏からガスの入札モデルが開始される予定といいます。

 状況は悪化の一途のようです。こうした事態になれば、EU化石燃料における「脱ロシア」は避けることはできず、もう後戻りはできないという決定的なことになったということなのかもしれません。

 

 

  欧州の自動車メーカが積極的に進めようとしたEVシフトも、より現実味を増し、不退転の決意で遂行していくことになるのでしょうか。燃料供給に不安があれば、何としてでもそれは改善したいものです。再生可能エネルギーをより拡大させて、EVシフトというのが理想的なストーリーなのでしょうが、はたしてそう容易くことは進むのでしょうか。

急速なEVシフトを読み直す、VWやトヨタなどの戦略にみる10年後とは | 日経クロステック(xTECH)

 一昔前までは、EV電気自動車なら構成部品も少なく、参入障壁が低いと見なされていました。かつてのようなグローバルなサプライチェーンのもと、潤沢に標準化された部品が供給されれば、そうであってのかもしれません。しかし、今日の状況はそれとは随分乖離しています。蓄電池や半導体ボトルネックになり、なかなか思うようにEVの生産台数を伸ばすことができないのが実態のようです。

 半導体については、各社が生産能力の増強に向かい、時間は要するのかもしれませんが、いずれ解消されるのでしょう。一方、蓄電池の確保は進んでいるのでしょうか。生産工場が中国や韓国に偏ったままでは安定的な調達に支障をきたすのかもしれません。

 もし仮に、EVシフトが本流となり、そうなった場合、その後のEVはどのように進化し、何がメーカ間の競争力の源泉になっていくのでしょうか。自動運転に移行するまでは、航続距離であったり、電費、省エネ性能であったり、電池性能やモータの性能が競争力を左右にすることになるのかもしれません。そして、これらにはレアアースレアメタルはなくてはならないもので、それが性能に大きく影響します。

 

 

 ただ問題はこうした希少金属の産出に偏りがあって、地政学リスクと大きな関わりを持っています。こうした資源の確保もまた今後のEVの普及に影響することになるのでしょうか。これまでとは違ったサプライチェーンの構築が求められ始めていそうです。

 カーボンニュートラルを標榜する世界において、EV電気自動車は理想形のひとつかもしれません。ただそれが世界の隅々まで普及するには、今抱える課題からして、とてつもなく長い時間がかかりそうです。トヨタはEVに前のめりすることなく、前方位戦略を取り、あらゆる方式の自動車開発を続けています。トヨタが主張する通り、各地域の特性に合わせた自動車作りの方がより現実的で、地球温暖化の防止には役立つのかもしれません。

 

「参考文書」

ドイツ、天然ガスの配給制を検討 ロシアの輸出削減で - WSJ

 

「値引きはできません」家電量販店で委託販売を増やすパナソニック、製品サイクルは変わるのか

 

 パナソニックのブランド認知度が低下しているそうです。日本国内の20代若年層における「パナソニック」の認知度が53%だったといいます。米国でも47%にとどまり、「認知度の低さは将来の売り上げに影響する」と危惧を示し、「少なくとも80%までは引き上げたい」と、ブランド戦略担当執行役員の森井氏が述べたといいます。

パナソニック、20代認知度わずか53% ブランド強化急ぐ - 産経ニュース

ブランド戦略におけるデジタル化の遅れや、ESG(環境・社会・企業統治)の取り組みの発信が十分でないことが背景にあるとみている。(出所:産経新聞

それに加えて、20代に訴求する魅力ある商品が提供できなくなったということでもあるのでしょう。

 

 

 パナソニックが、これまでの商慣行を見直し、家電量販店で委託販売する商品を増やしているそうです。委託販売で変わることは、値引き販売をしなくなることといいます。つまり販売価格の決定権が量販店からメーカ側に変わること意味します。特定商品の販売のみに委託販売を適用し、それに準じる契約を取り交わせば、法的な問題は生じないといいます。

パナソニック「指定価格」導入に揺れる家電量販店 | IT・電機・半導体・部品 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 家電量販店にとってはこれまでのビジネスモデルを揺るがす由々しき事態なのかもしれませんが、一方で、パナソニック側には、売価維持のために1年ごとに新商品を投入しなければならないという悪習を断てることができるといいます。

 1年ごとの製品開発で大幅に機能を刷新するには限界もある。小さな機能変更が中心となってしまい、画期的な新製品は生まれにくい。それに対し新たな取引形態では、価格下落に対応する目的で新製品を投入する必要がなくなり、製品サイクルを2~3年に伸ばせることになる。(出所:東洋経済オンライン)

(写真:パナソニック

 こうした販売方法を見直すことで、魅力ある商品が開発できるようになれば、ブランド価値を棄損するようなこともなくなるのかもしれません。

 

 

 新しいものをつくる前には壊さなければいけないとよくいわれる。しかし、慣習を変えず、前例主義で変化を嫌がるのがいまの日本とForbesはいいます。

いま日本に必要な、もうひとつのR&D「Resarch & Destroy」 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

新しいものを生むために、いまの世の中の違和感や、進化を阻害しているものを調べて壊す必要がある。(出所:Forbes)

 そのためには、新しいR&D=Research & Destroyが必要と指摘します。パナソニックの商習慣の見直しは、この新しいR&Dなのでしょうか。

 電機メーカの調達部門にいた頃は、下落する販売価格に追いつくコストダウンを常に要求され、汲々としていました。原料が高騰したと値上げ申請しに来る素材メーカが羨ましいと思いつつ、疎ましくも感じたものです。

「今度家電量販店に行ったら、値引きは結構です。定価販売でお願いします」と言ってよと冗談でお願いしたりしていました。そんなことが現実になったのかと思いましたが、委託販売は何も新しいことではなく、小売りの業界では当たり前だったりします。古い慣習に縛られずに、双方にとって利益になる方法にもっと早く見直すべきだったということなのでしょう。

 こうしたパナソニックの動きに追従するメーカはあるのでしょうか。しかし、どんな時でも、お客様に納得いただける価格で提供することは絶対に避け得ないことであるのでしょう。

 

気になるこの先の物価に円安、米中二大経済大国の失速はあるのか

 

 良くも悪くも、世界一の経済規模の国 米国が世界の中心なのかと意識せざるを得ません。コロナ渦からの経済回復をいち早く果たし、過熱し過ぎた経済活動がインフレを呼び込みました。それが過ぎれば、それを退治しようとFRBがかなりの早いペースで利上げを実施するそうです。その素早い対応には感服します。

 一方、世界二位の経済大国中国は少し躓いているのでしょうか。ゼロコロナ政策は各方面で悪影響し、回復軌道に戻るまでにはもう少し時間がかかりそうです。

 

 

 中国政府がゼロコロナ政策を堅持している以上、出国の妨げとなる隔離措置はずっと先まで続きかねないとロイターは指摘し、中国を当てにしていた観光産業はこれから相当険しい道のりをたどることになるといいます。

コラム:世界の観光産業、中国人頼み脱却が急務 | ロイター

 これまで中国人1億5000万人が世界中の観光地に訪れ、2550億ドルものお金を落としていましたが、これらの観光地が今、中国人は当分の間戻ってこない可能性を改めて認識しつつあるといいます。

 上海ロックダウン明けの中国EC市場にも変化が見られ、値引き販売が横行し、日系の化粧品メーカなどがその渦中に巻き込まれているといいます。

中国の「巨大EC商戦」に参戦する日本勢の深刻問題 | 専門店・ブランド・消費財 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 事実上半額で販売するような過激なディスカウントプロモーションが行われるようになり、売り上げの拡大を図ることができる一方で、ブランド価値の毀損に直結するような事態になっていると東洋経済オンラインはいいます。

618やダブルイレブンでの値引き合戦が年々熱を帯びる中、イベントごとにまとめ買いをする顧客は増えるものの、ロイヤルカスタマーの獲得にはつながっていないのが実情だ。とくに資生堂は「値引きも含めたマーケティングコストの増加などにより、中国事業の利益率は悪化している」(出所:東洋経済オンライン)

 記事は、いずれ中国人のインバウンド需要が回復するだろうといいますが、いつになったら回復するのでしょうか。中国人頼みのビジネスが今後も成り立つか心配にもなったりします。

 

 

 その中国で、成長率の鈍化という大きな問題が生じているとNewsweekは言います。輸出主導型の経済で高成長を遂げてきましたが、社会が豊かになり成熟化すると、成長率が鈍化するそうです。これは多くの成長を実現した国が経験してきたことといいます。

もはや中国に「世界の工場」の役割は期待できない──成長鈍化で起きること|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 記事によれば、中国も世界的な資源価格の高騰の影響を受け、また、人件費も高騰しているといいます。これは輸出数量が横ばいになっている統計データからもわかるといいます。輸出が鈍化すれば、外需に加えて内需を成長の柱に据える新しい経済構造「双循環」へ、中国政府が転換を始めているそうです。

 これは中国が安い製品を売る国でなくなることを意味し、現在世界で進行しているインフレがさらに激化することが懸念されるといいます。そして、これまでのような日米欧と中国が相互補完関係でなくなることを意味するといいます。

西側各国は中国に代わる製品供給基地を探す必要に迫られるが、中国のように安価なコストで大量の製品を製造できる国はほかに存在しない。(出所:Newsweek

 

 

 中国深圳、この街を「奇跡の都市」と呼んだそうです。長年、中国の改革開放政策の成功ぶりを示す都市と見なされ、過去40年間、毎年20%近い経済成長を記録してきたといいます。

焦点:「奇跡の都市」深センが暗転 中国経済の未来を暗示か | ロイター

しかし今では、米カリフォルニアのシリコンバレーにあるサンノゼにその地位を奪われた。深圳の今年第1・四半期の経済成長率はわずか2%と、新型コロナの第一波で中国経済が停止状態となった20年第1・四半期を除くと、過去最低となった。(出所:ロイター

 深圳は「炭鉱のカナリア」であり、ここが苦しくなることは中国経済全体への警戒信号だといいます。

 

 

 経済における依存度が高いだけに中国の動向が気になります。中国の失速は日本にとっては一大事です。これに加えて、米国が急速な金利引き上げで景気後退するようであれば、目も当てられない状況になりそうです。今の株価下落がそれを暗示しているのでしょうか。週明けの動向が気になります。その状況次第で、今後の物価や円安を占うことになるのでしょうか。

 

「参考文書」

【エネルギー大問題】「脱炭素」なんて言っている場合か? 「脱ロシア」の次は「脱中国」だ 「ガス栓握る露」と「日本産業の喉元押さえる中国」は同じ(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

 

円安、日本売り、なぜこんなに落ちぶれてしまったのか

 

 円安基調が定着し、「日本売り」と言われようになったのでしょうか。かつて米国に次ぐ世界第2位であって経済大国が落ちぶれていくようでみるに堪えないものがあります。思い起こせば、10年近く前に中国にその座を奪われ、中国の背中が遠退くばかりかと思っていました。しかし、その中国もちょっと躓いているようです。

「中国を制する者が世界を制す」とまでいわれたものですが、その論調に少し変化があるといいます。

 

 

「中国をあてにしていたら、食いはぐれる」という正反対の受け止め方があるとダイヤモンドオンラインはいいます。

「こんな要求は前代未聞」中国ビジネスに異変続出で、日本の中小企業が困惑 | China Report 中国は今 | ダイヤモンド・オンライン

海外現地法人を持つ日本企業を対象に、国際協力銀行JBIC)が行った「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告(2021年度海外直接投資アンケート調査結果・第33回)」を見ると、2020~2021年度にかけて「海外事業は現状維持」「国内事業は強化・拡大」する傾向が高まっていることがわかる。(出所:ダイヤモンドオンライン)

 記事によれば、中国上海でのロックダウンを境に、様々な問題が顕在化したといいます。

 物流も生産活動も止まり、それが長期化すれば、煮え湯を飲まされる思いを感じた人も多かったということなのでしょうか。そこに日米による経済安全保障の論理が展開されれば、国内回帰を進めようとする力が生じてもおかしくないのでしょう。

 夕刊フジによれば、生活用品大手のアイリスオーヤマが、約100億円を投資して岡山県瀬戸内市に工場を新設すると発表したといいます。「有事で供給網が寸断した際、国内の物流網で滞りなく出荷できることを目指している。家電に関しては主に中国の工場で生産しているが、国内の拠点も徐々に増やしているところだ」と説明しているといいます。

「製造業全体の動きとして国内回帰となるかどうか」、そこが注目点と記事は指摘します。

 

 

  急成長を遂げた中国が米国と拮抗するようになって、企業価値が10億ドル(約1300億円)を超える未上場企業「ユニコーン」の数も米国との差を詰めてきましたが、ここにきて、差が開き始めているそうです。中国政府の規制強化の影響を日本経済新聞は指摘しています。

中国の「ユニコーン」、規制で少子化 米国との差広がる: 日本経済新聞

ユニコーン」の数が、その国のイノベーション力を測る1つの指標になるとの考えがあるといいます。中国のイノベーション力に翳りが生じているのでしょうか。

人口約13億人という巨大な経済圏を持ち、海外からの投資を受け入れ、その結果、技術移転が進み、「世界の工場」と呼ばれ、一大生産拠点となった中国が、それによって強大な経済力を得ることになりました。そこから新しい価値を生む投資行動が誘発され、それが「ユニコーン」の数になっても現われたのでしょう。

 しかし、米中でVC投資で開きが生じているといいます。中国は米国ほどの伸びがなくなったといいます。ただそれでもなお桁違いな投資が続いているようですが。

 こうして振り返ってみれば、日本の躓きの理由もわかります。課題が浮き彫りになっているのではないでしょうか。

 国際社会が進めたグローバリゼーションを模倣し、中国に傾注したが、気づいたら何も残っていなかったということなのかもしれません。

 

 

 米国は強かなのでしょう。同じように中国に傾注したかのように見えても、世界1位の経済力を失うことはなく、その地位も揺るぎそうにもありません。

 日本は取り組まなければならない課題が多々ありそうです。しかし、やり切る能力はあるのでしょうか。流行りに惑わされるようであれば、苦虫を嚙み潰すような思いを繰り返すことになるのではないでしょうか。

 

「参考文書」

日本の製造業に「国内回帰」の波 世界情勢変化で供給網の重要性を見直し 「政治と企業活動は別」とは言っていられない事態に(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

 

半導体産業の成長は終わらないのか、デジタル化する社会、進化を続ける自動車

 

「社会のデジタル化は始まったばかりだ。新技術が半導体需要をさらにけん引する」と、半導体製造装置大手の東京エレクトロンの河合社長が経済専門チャンネル日経CNBC」に出演し、そう述べたといいます。

 その東京エレクトロンは2027年3月期までの5カ年の中期経営計画を発表、研究開発投資に総額1兆円以上を投じる方針を明らかにしたといいます。

 足元では半導体不足といわれ、様々な産業に影響を及ぼしています。これに加え、さらなる需要増が見込めるということなのでしょうか。

 

 

自動車部品で世界2位のデンソーが将来的に自社の半導体部門を分社化する可能性があると、経営役員でCTOの加藤良文氏がブルームバーグのインタビューで述べています。

デンソー、半導体部門の分社化も視野-外部販売に商機とCTO - Bloomberg

車の電動化や自動運転技術の普及に伴い車載半導体の需要は大きく増加が見込まれており、経済産業省の試算によると2030年の市場規模は約8兆7000億円と19年比で倍増する。(出所:ブルームバーグ

 ブルームバーグによると、デンソーは現在、電子制御ユニット(ECU)やインバーターなど自社の自動車部品用に半導体を生産しているそうですが、将来的には外部販売にも商機があるとみているそうです。その際、半導体部門を分社化した方がいいのかどうかスタディーしてみる価値はあると述べたといいます。

(写真:トヨタ自動車

 米アップルは、年次開発者会議「WWDC」で、世界の自動車メーカ14社と車連携機能「カープレー」を強化すると発表したといいます。

Apple、車14社と連携強化 車載画面がiPhone風に: 日本経済新聞

 「カープレー」は「iOS」に搭載されていて、iPhoneと車をケーブルなどで接続すれば、アプリのアイコンが並んだホーム画面を車載ディスプレーに表示でき、アプリを操作できるといいます。

 

 

 日本経済新聞によれば、この「カープレー」14年から始まったそうで、サービス開始から既に8年が経過し、クルマには当時よりも多くのディスプレーが配置され、機能強化の必要性が高まっているそうです。

 このため、23年後半に発表する次世代のカープレーでは、運転席周りのすべての画面に、形状や大きさを問わずiOSのコンテンツを表示できるようにするといいます。

iPhoneと車両の連携も深め、速度計とタコメーターの間に地図アプリを表示したり、アプリと同じ感覚でエアコンを操作したりできるようになる。(出所:日本経済新聞

 クルマのメカニカルな要素がますます薄れていくようです。構成部品の内訳が変化し、半導体など電子部品の使用割合が増えていくばかりなのかもしれません。需要増に供給が追いつかなければ、不足が生じて入手までの時間ばかりが長引くことになるのかもしれません。

 新車の納車までの時間が長引いているといいます。もしそれが不足している電子部品によって生じているなら、デンソーのように、必要な電子デバイスを内製化することは避け得ないことなのかもしれません。

 

 

アップルの半導体「M2」登場

 アップルはWWDCで、Appleシリコンの次世代チップ「M2」を発表しました。

Apple、画期的なパフォーマンスと能力を備えたM2を発表 - Apple (日本)

 アップルによれば、M2は、半導体の5ナノメートルテクノロジーを使用して構築され、M1より25パーセント多い200億個のトランジスタで構成されているといいます。

M2はMシリーズチップの第2世代の始まりであり、M1の驚異的な機能を凌駕します。電力効率の高いパフォーマンスへの飽くなき追求により、M2はより高速なCPU、GPU、Neural Engineを実現しました。(出所:アップル)

(写真:アップル)

 こうしたことは、アップルだからこそ成し得る技なのでしょうか。それとも追従する企業が増えていくことになるのでしょうか。

 

「参考文書」

東京エレクトロン河合社長「技術革新で大きな成長余地」: 日本経済新聞

半導体装置大手・東京エレクトロンが明かした研究開発投資1兆円超計画の中身|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社