中国製小型EVトラックが2020年内に国土交通省から認可を受けて日本の公道を初めて走行するという。そのEVトラックは、中国HWエレクトロ社の「エレモ」。
2019年1月開催の東京オートサロンで展示されたのがきっかけで販売につながったという。
スピード感
”車のニュース”によれば、キッチンカーや地方自治体の公用車としてのニーズがあり、引き合いもあったという。当時は日本仕様の車種もなく、昨年1月の展示から2年も経たずして、国交省の認可を得るというのだから、そのスピード感にはやはり驚く。加えて、驚きのもうひとつはコスト。競合他社が1台800万円以上するのに対して、エレモは200万円台という。
この中国製小型EVトラックは、コスト削減のためディーラー店舗を設けないで販売されるという。サポートも通常のクルマと同様な体制を整える予定で、自動車整備振興会との連携でサポート拠点を全国で2万箇所以上用意すると”車のニュース”は伝える。
2021年4月には予約を開始し、7月頃からエレモの納車をおこなっていき、2021年だけで350台から500台を販売したいといいます。 (出所:車のニュース)
2022年後半からは国内の様々なのニーズに対応するためにHWエレクトロ独自の小型EV商用車を展開していく計画があるという。
オフグリッドシステムに採用されるテスラの蓄電池
集会施設規模での日本初の完全オフグリッドシステムが福島県に完成したという。そのシステムは、屋根上に40kWの太陽光発電システムがあり、総容量684kWhの蓄電池が導入して、電力会社から電力供給を受けないシステムだとスマートジャパンが伝える。
今回導入された蓄電池は、あのEVメーカの米テスラ製。
(写真:協和エクシオ)
この施設では、復興支援や地域林業活性化への貢献、省資源・低炭素実現させるため、建材に地元の福島県郡山産材を用い、建物は自然換気と昼光が生かせるデザインにするなど、さまざまな環境配慮の設計を取り入れた。 (出所:スマートジャパン)
家庭用蓄電池では、テスラ製が国内製に比べて安価と聞く。今回の蓄電池の価格はどの程度であったのであろうか。
忍び寄る海外勢
洋上風力発電世界最大手のデンマークのオーステッド社が、政府が公募する着床式の洋上風力発電事業に応札すると産経新聞が伝える。それなりに目算があっての応札だろうか。東京電力ホールディングスと中部電力が出資するJERAや、再エネ開発大手のレノバなども参入を目指す構えで競争激化は必至だと産経新聞はいう。
脱炭素化政策が進み始めた途端に、海外勢が雪崩れ込んで来ているような感じがする。国内企業が出遅れるのは、潜在的なニーズがあったのに、黙殺し、技術開発をしてこなったということなのだろうか。それとも、今までの岩盤規制を突き破れず、技術開発を諦めてしまったということだったのだろうか。
モノづくりはやはり産業構造が厚い。こうした事業が盛んになり、国内産業を再び育成できれば、新たに雇用を創出していくこともできるのだろう。
産業界はそろそろデジタル化一辺倒から抜け出るべきではないであろうか。あきらかに変化が始まっている。デジタル化、DXデジタルトランスフォーメーションだけでは陳腐化するのではなかろうか。
はやぶさ2が帰還した。高性能な一品ものは作れても、工業製品を作ることができなくなってしまったのだろうか。見直す機会なのかもしれない。