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中国で始まるEVメーカの淘汰、中東マネーと結びつくEVメーカも

 サウジアラビア原油の自主減産延長を発表しました。景気低迷による需要減退懸念への措置といわれます。EV 電気自動車への転換が加速するようなことになれば、さらに原油需要は低下していくことになるのでしょうか。オイルマネーで潤った国々には深刻な打撃になりそうです。

中国のEVメーカに出資する産油国

 産油国であるアラブ諸国が、中国との経済関係を強化しているといいます。UAE アラブ首長国連邦政府系投資ファンドが、中国 上海に本拠を置くEV 電気自動車メーカーのNIO 蔚来汽車に10億ドル以上を投資することで合意したそうです。

中国EVメーカーに押し寄せる「中東マネー」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 中東諸国は石油依存からの脱却と産業の多様化を進めており、今回の合意はその最新の事例と記事は指摘します。

 

 

今回の大規模な投資は、中国の自動車産業とEVメーカーの勢いを象徴している。中国は既に世界最大の自動車市場だが、今年は自動車輸出台数でも世界1位となった。NIOは、2023年第1四半期に前年同期比20.5%増となる3万1041台を出荷した。(出所:Forbes)

 この出資を機に、NIOは海外における事業機会を共同で追求していくことになるとコメントしたといいます。

曲がり角を迎える中国のEV、台頭するBYD

 一方で、急成長した中国のEV産業が曲がり角を迎えつつあるようです。黎明期が終わり、今後はEVメーカーの淘汰が進むことになるといいます。

中国EV業界、淘汰進む-勝ち組はテスラとバフェット氏出資のBYD - Bloomberg

 記事によれば、2019年には約500社のEVメーカーが登録されていたそうですが、現在生産を続けるメーカーは約100社になっているといいます。

政府が補助金など奨励策を最初に展開した際に急増したクリーンカー新規参入組の多くが淘汰(とうた)されている。新エネルギー車(NEV)スタートアップの8割は、すでに市場から退出しているか、退出しつつある。(出所:ブルームバーグ

 勝ち組はBYD比亜迪と米テスラなど、すでにトップに君臨し、地位を固めている企業で、すでにこの2社で市場の半分近くを占めることになっているそうです。

 支配的なプレーヤーがその地位を一段と強固にし、中小のEVメーカーが生き残りに必死になる中で、業界の統合は時間の経過とともに強まるばかりと記事は指摘します。UAEが出資したNIOにも同様で厳しい状況にあるようだいいます。

 

 

「今後5年間が決定的となるだろう」との意見があるようです。初期のEVブームでは、自動走行機能や備え付けのスクリーンなど目を引く特徴に関心が集まったといいますが、今後は安全性や性能、耐久性の重視に取って代わられていくと専門家は予測しているそうです。

日本メーカは巻き返せるのか

 EVシフトがメガトレンドになり、このまま一直線に拡大していくことになるのでしょうか。また、中東マネーを味方につけた中国のEVメーカが、地政学リスクの間隙をついて、世界シェアの一角に食い込んでくることになるのかも気になります。

日本進出を加速 BYD「世界一」の裏側は 中国発EVなど新エネ車で急成長 日本法人トップが語った:東京新聞 TOKYO Web

 こうした状況下にあっても日本の自動車メーカーを信じる気持ちに変わりはありません。ただ国の基幹産業であるだけに今後の動向がやはり気になります。

(写真:ソニー

「参考文書」

原油先物は堅調、サウジ・ロシアの供給減に懸念 | ロイター

世界の石油需要の伸びは鈍化へ、EVの普及が一因 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

「EV欲しい?」 ルマン24時間耐久レースのファンに聞いてみた:日経ビジネス電子版