働き方改革による労働時間の制限により労働環境は改善したはずなのに、なぜか若者の早期離職が増えているといいます。
「今の職場、『ゆるい』んです」「ここにいても、成長できるのか」、そんな不安をこぼす若者たちがいるそうです。
新卒3年以内に3割が離職、Z世代+の不安と「ゆるい職場」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
離職の理由が「不満」ではなく、「この会社でしかメシを喰えなくなる」という「不安」に変異し、職場における年長者のロールモデルの不在、喪失など、複合的要素が交じりあっているといいます。
その背景には、2010年代後半から進んだ職場運営法改革により、日本企業の労働環境が変わったことの影響があるといいます。国の見込み違い、ミスリード、企業対応の不味さ、マネジメント不足があってのことでしょうか。
一方で......
今までやりたいと思っていてもできなかった開発が全部できる、挑戦できる。非常にありがたいし、実際に本当に楽しいです! (出所:日経ビジネス)
日本の大手メーカー出身のシニア社員が、中国でイキイキと働いているケースが増えているようです。
お偉いさんが嫌う「昭和おじさん」世界で大活躍! 袋小路日本の絶望:日経ビジネス電子版
日本企業のトップが嫌うようになった生産性低下の原因とされる「長期雇用」が、日本人技術者の価値を高め、海外の企業の生産性を向上させる武器になっていると記事は指摘しています。
記事によると、「40年近く同じ会社に勤めていたので、技術の蓄積が非常に深い」と、日本人技術者は高く評価されているといいます。
この2つの記事を合わせて読むと、皮肉なことが起こっていると感じますし、これでは輪をかけて日本の競争力が衰退していきそうです。困った事態なのでしょう。
しかし、なぜこうなってしまうのでしょうか。何となくこんな理由があるのだろうとの仮説を立てることはできますが、ほんとうの理由が知りたくなります。
国は立派な政策を立てて、良かろうと思って企業に従うよう求めます。様々な専門家が意見を述べ、コンサルたちは企業に提言にし、SaaSスタートアップは業務の生産性向上のツールを開発しています。状況が改善しそうなものですが、なかなかよくならないようです。どれも的外れということなのでしょうか。
深堀して考えてみたくなるテーマです。