トヨタが、EV電気自動車のマニュアルトランスミッション機能の特許8件を米国特許商標庁に申請したそうです。
Forbesによれば、この新しいEVは、オートマチック運転とマニュアル運転の切り替えが可能で、疑似的なクラッチ操作やシフト操作を体感させるといいます。
トヨタ、EVでマニュアル操作感を実現。「ペダル反力発生装置」も | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
MTの操作感を完全に再現するため、「ペダル反力発生装置」を備えた3つめのペダルも搭載。クラッチをつなぐ感覚に似た振動を発生し、車の失速まで体感させることができる。(出所:Forbes)
フォードもEVにマニュアルのギアボックスを搭載する特許を出願しているといいます。EVシフトの後押しになるのでしょうか。
そのトヨタが、「水素エンジン車」を市販する意向を明かしたといいます。
日経XTECHによると、執行役員の佐藤恒治氏が富士スピードウェイで開催された「スーパー耐久シリーズ2022」の決勝レースを前に「富士登山になぞらえると、4合目くらいのところに来ている」と説明したといいます。
トヨタが水素エンジン車を市販へ、欧州勢もBEV一辺倒から変化 | 日経クロステック(xTECH)
既にレースで水素エンジン車を走らせていますが、市販にむけてはまだ課題が多く残っているそうです。
EVシフトに傾注したはずの欧州でも、バッテリーEVだけでは、カーボンニュートラルの実現が難しいとの意見が出てきているといいます。
ドイツBosch(ボッシュ)の最高経営責任者であるStefan Hartung(シュテファン・ハルトゥング)氏は基調講演で、カーボンニュートラルの実現には電気自動車(BEV)だけでなくさまざまな技術推進のアプローチが必須だと強調した。(出所:日経XTECH)
いくつかの欧州の大手自動車メーカーは、将来BEVしか販売しないと公表していましたが、内実、グループ会社なりで、e-fuelなどカーボンニュートラル燃料利用の内燃機関の開発を継続しているといいます。
化石燃料大国のロシアが揺さぶりをかけてきています。足元においては節約に徹せねばならないのでしょうが、カーボンニュートラルの計画を前倒しととともに、エネルギー革命の推進を真剣に考えなければ、何も解決しそうにありません。
トヨタの全方位戦略が功を奏するのでしょうか。トヨタ自身もこんな形でエネルギー危機が到来することは想定していなかったかもしれませんが....。
ただいずれにせよ、可及的速やかに脱化石燃料を進めなければならないのでしょう。再生可能エネルギーの拡大を推進すると同時に、カーボンリサイクルの早期の実用化が求められそうです。また、バイオ系の燃料の供給拡大も欠かせなくなりそうです。