Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

買い物だけではない、メタバースの世界ではアバターで自分の健康をシミュレーションできるようなるか

 

 VR仮想現実に、AR拡張現実、MR複合現実、そうした技術に可能性を感じるが、現実にどこまで普及していくのだろうか。そう思っているうちに、メタバースに注目が集まり、早くも競争が激化する。

 メタバースは、VRやAR技術などがその空間を作り上げているという。現実世界と異なる3次元の仮想世界で、あたかもそこに存在するかのように感じさせる空間であると、Beyond Healthは説明する。

 既に、エンターテイメント業界では多くの製品が販売されているという。

 

 

アバターが接客するVR 三越伊勢丹

 三越伊勢丹が、VRを活用したスマートフォン向けアプリ「REV WORLDS(レヴ ワールズ)」を立ち上げた。

REV WORLDS (レヴ ワールズ) | INSTALL NEW WORLDS

 ECが普及する一方で、百貨店の存在意義が薄れていく。このコロナ禍にあってはこうしたサービスが登場することも頷けた。

最高の顧客体験提供のため、リアル店舗とオンラインを融合したシームレスな顧客体験価値の創出に取り組んでいく。三越伊勢丹は“あるべき姿”の実現に向けて、場所や空間、時間を超えたお客さまとの接点の拡大を進めている。(出所:日経ビジネス

 日経ビジネスによると、REV WORLDSでは、アバターを操作して仮想都市を歩きながら、家族や友人はもとより様々な人とのコミュニケーションやショッピング、イベントなどを楽しむことができるという。

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(画像:三越伊勢丹

 EC化が進んでも、EC化率は50%を超えないとの予想があるという。その要因には、ECはモノを購入し所有するまでの利便性が高い一方で、体験価値の提供が不足しているからという。

目利きのバイヤーが選んだ商品に関する販売員との会話、家族や友人とのショッピングを通じた楽しいひとときなど、コミュニケーションを伴うお買い物体験をデジタル世界で実現することにより、リアルでもECでもない新しい価値を提供できます。(出所:日経ビジネス

仮想伊勢丹新宿店では、リアル店舗の販売員を3G化したアバターがお客さまをお迎えするという。

 

 

医療におけるメタバース

ヘルスケア領域においても、VRを使用し、フィットネスでのバーチャルトレーニングや、認知症患者などの視覚体験プログラムに活用されているという。

メタバースとヘルスケアが融合した世界が到来する|Beyond Health|ビヨンドヘルス

 メタバースにおいてアバターを持てば、現実と異なる自分を創造するだけでなく、現実と類似した自分も描くことができる。(出所:ビヨンドヘルス)

 ビヨンドヘルスによれば、医療のデジタル化が進み、健康診断データや検査データ等の収集・利活用が推進されるようになり、これらにCTやMRIなどの画像データや自分の3D映像などが加えれば、これらを反映し、身体的特徴を兼ね備えた自分のアバターが設計できるという。ここまでくれば、自分のアバターで、10年後の健康状態をシミュレーションして適切な予防ができたり、複数ある治療方法をアバターで試して最適な治療計画が立てられたりするかもしれないという。

仮想社会の秩序 ルールは誰が作る

 消費の世界ばかりでなく、様々な分野で応用できるのがメタバースなのかもしれない。ただ、様々な課題もあるのではないだろうか。

 現実の世界では法規制により秩序が維持されるが、仮想の世界にも現実社会の法規制は及ぶのだろうか。そこでも条理が求められ、それを逸脱したら無秩序になりかねない。

 仮想の世界ではそのプラットフォーマーがルールを作っていくことになるのだろうか。少々危うさを感じたりもするが。