噂のアップルカーはどこまで進捗しているのだろう。BMWでEV開発を指揮していた新興EV企業Canooの元CEOがアップルに引き抜かれたとのニュースが流れ、「アップルカー」実現に向け前進と、TechCrunchはいう。
プロジェクトが進んでいることの証なのだろうか。
アップルカーのバッテリー供給について、中国のCATL寧徳時代新能源科技やBYD比亜迪と初期段階の協議を進めているとロイターが報じる。
サプライチェーンの話が進展するようであれば、その実現も近いのかなと想像する。
協議は今後変更になる可能性があり、CATLやBYDとの合意が成立するかは不透明という。関係筋によると、アップルは、米国に製造施設を建設することを条件に挙げている。 (出所:ロイター)
ロイターによれば、CATLは米中関係の緊張やコスト面の問題で、この条件に難色を示しているそうだ。
BYDはどうなのだろうか。BYDはEVも自社生産している会社だ。
「EV産業の急成長の裏で動力電池不足が深刻化 業界再編が進むか」と36krJapanが報じる。
それによれば、4〜7月期は「半導体不足」よりも「バッテリー不足」のほうが深刻で、特に100KWhの動力電池の不足が顕著だという。「小鵬汽車(Xpeng)」の創業者はできるだけ早期に出荷してもらうために、CATLへ出向き一週間待ち続けたそうだ。
これだけ中国の内需が旺盛なら、CATLが内向きになるのも理解できそうだ。
気候変動対策と中国との競争を政策の中心に据える米国では、EV大国にする戦略の一環として、リチウムなどの鉱物資源を再利用するためEVバッテリーの国内リサイクルを強化する方針だという。
ロイターによれば、米政府はサプライチェーンの見直し、金属の使用量を削減した新型バッテリーの開発も模索しているという。
アップルのことだから、こうした国内動向やリサイクルのことは当然考慮されているのだろう。
中国のバッテリー不足により電池企業の再編が進む可能性があると、36krJapanが指摘する。
業界4位のBYDは、設備能力とシェアでCATL、LG化学、Panasonicの上位3社相手にかなわないというが、技術力に優れ、今後成長する可能性があるという。
アップルの協業相手として、BYDの可能性はないのだろうか。
それとも、Gizmodoがいうように、アップルカーの2024年と25年での発売が厳しいなんて見方もあるのだろうか。www.gizmodo.jp
アップルカーの動向も気になるのが、バッテリー不足、業界再編も気がかかりになる。
Panasonicの追い風になったり、国内企業にチャンスが巡ってくることはないのだろうか。バッテリーのサプライチェーンを見直すタイミングということでもあるのだろう。