Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

【ヘルメットなしで乗れる電動キックボード】区分は小型特殊自動車、それでもまだ実証実験中

 

 電動キックボードが、実用化に向け一歩前進したようだ。ヘルメットの着用義務を任意とした実証実験を始めると、警察庁が全国の警察に通達した。

 それによれば、産業競争力強化法に基づく特例措置で、認可を受けた事業者の車両を「小型特殊自動車」に位置づけるという。この実証実験に電動自転車シェアリングサービスを展開するLuup(ループ)など4社が参加、シェアリングサービスを始めるそうだ。

www.businessinsider.jp

 Business Insiderが、新しく始まるLuupのシェアリングサービスを紹介、また実証実験での主な変更点を説明する。

 それによれば、利用するには、Luupの既存アプリ上で事前に免許証の登録と交通ルールに関するテストの受講が必要となるそうだ。

 さて、どこまで利用者が増えるのだろうか。

4月下旬、実証試験を開始する段階で、まずは既存のシェアサイクル用のポートに100台程度電動キックボードが追加で設置され、順次使用可能な台数を増やしていくこととなる。最終的には、都内約300ポート中約200ポートに電動キックボードが設置される見込みだ。 (出所:Business Insider)

 

 

 警察庁の「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会」が15日、中間報告書をまとめた。

 電動キックスケーターや自動配送ロボットなど次世代? 小型モビリティに関する新たな交通ルールを検討しているという。

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(資料:警察庁

検討会は、公道での実証実験が行われている電動キックスケーターや自動配送ロボット、搭乗型移動支援ロボットなどについて議論。

いずれも現在の道交法に当てはめると、走行場所が制限されるなどして性能を生かせない恐れがあるという。 (出所:JIJI.COM)

www.jiji.com

 テクノロジーが進歩すれば、今までなかった新たなハードウェアとサービスが登場する。いつまでも従来と同じルールや法律で規制しようとすることに無理があるということなのだろう。

 

 

 河野太郎行政改革担当大臣が昨年12月に開催された規制改革推進会議の第6回投資等ワーキング・グループの会合で、警察庁に「つまらぬ規制が沢山」、「頭切り換えて」と発言したことを思い出す。このときは、自動運転がテーマであったが、同じことが言えそうな気がする。

実証実験でやられた経験やデータをもとに、道路の使用あるいは車両の安全基準に関する許認可の制度、車検の在り方、そういうものも、具体的な課題として取り上げて、どんどん世界最先端のことができるようなルールを作らなくてはいけない、検討をどんどん前倒しをしていかなければいけないときに、さっき申し上げたような、合理性がない規制が残っているというのは、日本経済にとって非常に問題だと思っております。 (出所:第6回 投資等ワーキング・グループ議事概要)  

dsupplying.hatenadiary.com

 ここ数年で、明らかに交通のあり様が劇的に変化している。従来のままで運営ができなくて当然なのだろう。新しいモビリティが利用者にとっても、また他の道路使用者にとっても安全であるように制度を見直し、インフラを再整備し、また必要があれば、歩行者を含めて安全教育の在り方も考えていく必要があるのだろう。

 つい先日も我が物顔で疾走する高齢者が乗る電動カートにびっくりしたことがある。否定する気はさらさらないが、みんなにとっての安心安全が何よりである。

 

 

 京急電鉄が「横須賀市内で電動キックボードシェアリングを開始します!」と発表した。観音崎京急ホテルと横須賀中央駅間で利用でき、乗り捨ても可能だという。

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(写真:京急電鉄

 この電動キックボードの乗車には、運転免許証(原付1種)が必要と京急電鉄はいう(貸出ヘルメット付、任意保険加入済)。

www.keikyu.co.jp

 新しい時代には、新しいルールとインフラが必要になる。「発想の転換」なくして、そうしたものの準備は進まないということでもあるのだろう。