Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

SONYらしさが戻ったのか? EVを創ったソニーの未来のカタチ

 

  毎年恒例で米ラスベガスで「CES」が開催される。今年のCES2020で、SONYがEVを発表したと聞いて愕然とした。

 

 2012年ころだっただろうか。秘密裏にソニー内部で小型EVを走らせていた。仔細までは聞くことはできなかったが、どこかのビルの地下駐車場で、そのプロトタイプが走る動画が見せてもらった。しかし、その秘密プロジェクトが経営陣に漏れ伝わり、空中分解になったと聞いていた。 

 それから8年あまり。経営陣もストリンガーから平井氏、そして、現体制へと移行した。どこかでプロジェクトが復活したのだろうか。 

 

 

 

 

SONYらしさ

 ソニーもご多分に漏れず長い間、構造改革に苦しんだ。常に「エレクトロニクス」部門が足を引っ張った。その主原因はテレビだった。平井さん時代に、そのテレビも復活し、構造改革にめどがたった。その平井さんも退き、次の世代にバトンが渡された。

 

dsupplying.hatenablog.com

 

  ソニーの歴史を振り返ってみれば、ポータブルトランジスタから始まり、ウォークマン、ハンディカムなどを次々と開発、音と画像を身近なものにしてくれた。家でしか楽しめなかった音楽と画像が家の外でも楽しめるようになった。音と画像がSONYだった。ソニー登録商標であったハンディカムが、今ではごく普通に使われる。

 

 

 

モビリティ 移動することをSONYらしく

そのソニーが電気自動車EVを作った。次の移動体であるモビリティSONYらしい空間にしようということだろうか。

 

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写真出所:SONY Webページ

 

 ソニーのEV「Vision-S」の中には、「360 REALITY AUDIO」と「PANORAMIC SCREEN」という音と画像の世界がある。

 

INDIVIDUAL SEAT SPEAKER
シートスピーカーを中心に、360 Reality Audioがめざす極上の臨場感を実現。また、シート毎に独自の音場設定を施し、一人一人が好きな曲をそれぞれで楽しむこともできる世界を目指します。(出所:ソニー

 

PANORAMIC SCREEN

眼前には車内幅いっぱいにワイドスクリーンが連なります。日々の移動は、映画などの動画コンテンツを満喫する贅沢な時間に。ドライバーとパッセンジャーがそれぞれ自在にコンテンツへとアクセス可能。(出所:ソニー

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写真出所:SONY Webページ

 


VISION-S prototype vehicle product movie

 

www.sony.co.jp

 

 2050年 SONYはどんな会社になっているだろうか

  SDGsが世界の標語になり、サステナブルインクルーシブが意識されるようになってきた。2030年 持続可能な社会の実現を目指す。地球温暖化が世界各地で顕在化し、「気候危機」と言われるようになり、EU圏では2050年をめどに「脱炭素化」を目指す。

 未来に向かって世界は変化していくのだろうけど、そこには人々の暮らしがあり、日常がある。その日常を豊かに潤してくれるのは、「」や「画像」であることは変わらない。そうしたハードウェアがあれば生活の豊かさを実感することもできる。

 ソニーは自身の存在意義パーパスを「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」とし、「人々の心に響く製品、コンテンツやサービスで、社会に良い効果をもたらすことを目指す」という。

 未来に向かって変わっていく世界では、クルマも自動運転に変わり、より安心で安全な社会が実現に近づく。

  ソニーは、そうした未来のカタチ「Vision-S」をCESで示したのではなかろうか。安心・安全な移動を実現するモビリティ、そして、そこにSONYらしい「音」と「画像」の世界がある。

 

www.sony.co.jp

 

 ソニーは変わったように思う。暗黒の時代を抜け出し生まれ変わったのでなかろうか。出井・ストリンガー時代も今となれば、生まれ変わるための痛みだったのかもしれない。

 ぜひこのクルマ「Vision-S」を商品化して欲しい。長い時間がかかるかもしれないが、すべてのステークホルダーがそれを待ち望んでいるのではなかろうか。

 

 

「参考文書」

www.sony.co.jp