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【出遅れる日本企業】3Dプリンターなど先端技術活用でも先じるアップル、テスラ

 日本の製造業の昨今のトレンドは、デジタルツインにロボット、AI活用などに注力、もっぱら生産性向上なのでしょうか。一方、米国の製造業は少し違った路線を歩んでいるようです。

 米アップルは、アップルウォッチの一部のモデルでステンレス製ケースを3Dプリンターで製造するテストを行っているといいます。

アップルが製造に「3Dプリンター」導入か、まず新型Apple Watchから | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

3Dプリンターを用いることで、生産ラインを合理化し、製造にかかる時間を短縮すると同時に、より少ない材料で製造が可能になるという。この新しい技術はバインダージェット方式と呼ばれるもので、粉末状の物質を3Dプリンターで噴射して、ケースサイズに近いものを作り上げ、その後、焼結と呼ばれるプロセスで仕上げを行うそうです。(出所:Forbes)

 かつては日本が得意にしていたような技術開発を米国が一歩先んじるようになった感じます。

 

 

進化するテスラのギガキャスト

 米テスラはトヨタに先んじて、ギガキャストの適用をはじめ、さらに部品約400点で構成されるプラットフォーム(車台)をほぼ全て一体成型する革新的な技術の実用化に近づいているといいます。これが実用化できれば、テスラは競合他社とのリードをさらに広げることになるといいます。

焦点:米テスラ「ギガキャスト」高度化へ、静かに進む技術革新 | ロイター

 テスラまた3Dプリンターのバインダージェット方式を活用し、このギガキャストで試作鋳型を作ろうとしているといいます。

砂を使った鋳造による設計検証にかかるコストは、仮に調整を何度も繰り返したとしても、金属のダイカスト金型で試作した場合のわずか3%だという。設計検証サイクルは金型試作モデルでは6カ月から1年かかるが、砂を使うと2-3カ月だと、関係者2人は明かす。(出所:ロイター)

 日本での3Dプリンターを使用した生産技術はどこまで進化し、実際に量産への適用計画があるのかが気になります。

 

 

EV充電器規格争い

 EV充電器においてテスラがデファクトを取る勢いだといいます。欧米の自動車メーカーだけでなく、日産自動車やホンダも米国ではテスラ規格を採用するといいます。

米テスラのEV充電器、使い勝手で圧勝 日本規格と比べてみた:日経ビジネス電子版

 日本も独自規格の普及を進めるものの、実際に比べてみると、使い勝手の良さでテスラに軍配が上がる。充電器からはバッテリーの消耗度合いといったデータが手に入り、製品開発などにも生かせる。日本は充電器の規格競争でも劣勢になりかねない。(出所:日経ビジネス

コトづくり

 そればかりでなく、テスラは24時間営業のエンターテインメントを重視した急速充電ステーションを開設するそうです。ドライバーは充電している間、食事をしたり、大きなスクリーンで名画のクリップ見たりして過ごせるといいます。

充電中に食事や映画も テスラ初の娯楽型施設、LAにお目見えへ | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 この充電施設はウェストハリウッドのルート66沿いにできるそうで、施設には飲食店やルーフトップのテラス、映画スクリーンなどが設けられ、竹も植えられるといいます。

 ものづくりだけでなく、コトづくりでも、かなり前に進んでいるようです。日本企業がEVでテスラに追いつくことはあるのでしょうか。

 

「参考文書」

バインダージェット式金属3Dプリンタによる金型レス部品の量産に向けて協業:金属3Dプリンタ - MONOist

ギガキャストの金型交換でテスラに時短勝負、トヨタが次世代EV実証ラインを公開 | 日経クロステック(xTECH)

トヨタ、車体を一体成型 26年投入の次世代EVで | 共同通信