Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

対立が常態化する世界、グローバルサウスの存在感が増す新たな時代

 遠い異国での紛争が世界の関心事ですが、一方で中国の動向もそれに等しいものになってきているようです。

 台湾有事が意識される中、台湾では年に1度の防空避難訓練が行われているそうです。中国によるミサイルなどの攻撃を想定しての訓練といいます。これに合わせて大規模な軍事演習も始まったようです。

台湾で防空避難訓練 中国のミサイル攻撃など想定 | NHK | 中国・台湾

 そんな中、松野官房長官が南西諸島を訪問したそうです。台湾有事を想定し、住民を保護するため、宮古島に住民避難用のシェルターを設置する方向で検討しているといいます。

 

 

「今日のウクライナは明日の東アジア」と緊張感を煽っておいて、住民避難用のシェルターを準備するのもどうなのかとも感じなくありません。中台の緊迫度合いも来年に迫った台湾の総統選挙結果次第で変わるのではないでしょうか。

存在感増すグローバルサウス

 NATO 北大西洋条約機構の首脳会議が7月中旬、リトアニアで開かれ、西側諸国が一丸となってウクライナを支援し、ロシアや中国を追い詰めるという演出に成功したといいます。

「中国は空港をくれる、米国は何をくれる?」欧米を眺める冷ややかな視線 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 しかし、中露はお決まりのように反発します。「果たして欧米社会と中国・ロシアを中心とした権威主義陣営の対立はどちらに軍配が上がるのか」と記事は疑問を投げかけます。

 どちらの勢力も第3世界を巻き込まないと勝利を確実にはできない....

「グローバルサウスは欧米などの自由主義陣営と、中ロを中心とした権威主義陣営の対立をどのように眺めているのだろうか」。

 G7ではこれまで恒例だった「民主主義」との表現を使用しなくなり、その代わりに「法の支配」いう言葉が繰り返されるようになりました。

 しかし、東南アジア諸国は、正面から欧米の意向に逆らえないものの、長年の植民地支配や人権を振りかざすことに根強い反感があるといいます。また、アフリカ諸国も中国を手放しで支持しているわけではないが、その影響力を「権威主義だから」と言って簡単に切って捨てることもしていないといいます。

 

 

専門家の1人は「アフリカや東南アジア、中東、南米などの諸国に対し、白か黒という選択を迫るのは難しい。選択を迫れば迫るほど、相手は逃げていく」と語る。外務省の元幹部は「日本はむしろ、欧米と一緒にではなく、独自にウクライナ問題などへの協力を呼びかけた方が、賛同を得られる可能性が高いだろう」と話した。(出所:Forbes)

 中国では経済が失速し、中国で事業を展開する欧米企業にも重圧になっているといいます。それは日本企業においても同様なのではないでしょうか。

 今後の企業のグローバル戦略はどうあるべきなのでしょうか。国の外交戦略も見直すときなのかもしれません。

 

「参考文書」

アングル:中国経済失速、欧米企業の第2四半期業績に影落とす | ロイター