スマホがインフラの一部となり、生活に欠かせないツールとなって、人々の情報コミュニケーションを支えています。かつては、こうしたICTで日本が世界をリードするはずだったのですが、もうすっかりその影も失せてすっかりと世界から取り残されてしまいました。
バルミューダがスマホ事業から撤退すると発表しました。期待していただけに残念です。
それに京セラも続き、「arrows」ブランドのスマホを展開していたFCNTは経営破綻しました。近年は競争激化で安価な端末が増え、収益面で苦戦していたといいます。
国産スマホ、衰退止まらず 大手が撤退、海外勢席巻:時事ドットコム
アップルやサムスンなどは端末を大量生産して全世界に販売し、コストを抑えている。しかし、国内が主戦場の日本企業は生産規模が小さく、コスト競争力が弱い。低価格帯では中国のOPPO(オッポ)や小米(シャオミ)などの攻勢を受けている。(出所:時事ドットコム)
残念な現実です。競合が世界市場を戦っているのに、日本企業だけが国内市場にとどまってしまうのではなぜなのでしょうか。
米国の新興スマホメーカー「オルビック」が6月、日本に参入すると発表しました。スマホの想定販売価格は2万円台といいます。
撤退相次ぐ日本のスマホ市場に突如参入した「オルビック」はどんな会社か--その戦略は - CNET Japan
記事によれば、オルビックは2006年に米国で創業し、2019年にベライゾン向けにスマートフォンを供給、米国の他の事業者にも端末供給を本格化しただけでなく、2022年にはオーストラリアの大手通信事業者、テルストラに端末供給を開始し、それ以降海外進出を本格化し、今回の日本進出になったそうです。
また、スマートフォンやタブレット、フィーチャーフォンにウェアラブルデバイス、Wi-FiルーターやPCもラインアップし幅広い製品群を持つオルビックは、日本のニッチ市場を狙っているのではないかと指摘します。
オルビックは米国に拠点を企業ですが、米国の他、台湾、インドに開発拠点を持ち持ち、一部端末を中国で生産しているものの、大半はインドで生産しているそうです。
まずは家電量販店やMVNO等に向けたオープン市場や法人向けが販売の主となりそうだといいます。その後、日本の携帯電話会社に参入してくる可能性もあるといいます。ただ、国内メーカーのように、携帯各社の要求に徹底して応えるか、未知数なところもあるといいます。
携帯各社のニーズに応えるカスタマイズに対して、「必要な対応ができる能力は兼ね備えている」と自信を見せたが、一方で「常にチャレンジとバランスを考えないといけない。(議論の中で)さまざまな要件が出てくるが、本当に消費者が求めているのか、お金を払って求めているのかを含め、バランスの観点から考えていきたい」と話していた。(出所:CNET Japan)
まずはキャリア各社との話合い次第なのかもしれませんが、真にお客様が何を求めているか知ろうとし、それに対応できるのであれば、どの国においてもその事業はうまくいくのではないでしょうか。
アングル:スタバがインドで低価格戦術、拡大市場で競争激化 | ロイター
「参考文書」
国内スマホメーカー3社が相次ぎ撤退・破綻、残るシャープとソニーは大丈夫なのか | 日経クロステック(xTECH)
米国発 モバイルデバイスブランド「Orbic(オルビック)」日本上陸|Japan Orbic合同会社のプレスリリース
京セラ、消費者向けスマホから撤退へ 法人向けに集中 - 日本経済新聞
バルミューダ寺尾社長「携帯端末事業撤退は私自身の力不足」--条件が整わず開発続行困難に - CNET Japan