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電動2輪車のバッテリーシェアリングサービスが始まる、先行の台湾メーカは世界展開へ

 

 電動2輪車向けの交換式電池のシェアリングサービス「Gachaco(ガチャコ)」が始まったそうです。電池を充電、交換できる機器が都庁前に設置されたといいます。電動2輪車ユーザーは、これによって充電された電池と使用済みの電池を交換することで、充電を待つ必要がなくなるそうです。

ENEOS・ホンダなど共同出資会社、電動2輪の充電インフラ普及へ一手|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

 ENEOSと国内2輪車メーカー4社が今年4月に、ガチャコを共同設立し、電動モビリティの普及と、電動二輪車用の共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供していくと発表していました。

 

 

先駆者 台湾「Gogoro」の世界展開

 出遅れ感が否めません。既に台湾では「Gogoro」という同種のサービスが2015年に始まり、今年年8月には利用者が50万契約に達したといいます。

台湾や中国で電池交換サービスが離陸、EVメーカーの大競争始まる | 日経クロステック(xTECH)

 そのGogoroは、米国の株式市場NASDAQに上場すると発表し、台湾・鴻海精密工業とは電池パックや電動スクーターの大量生産で提携、中国本土にも進出して「換換(Huan Huan)」ブランドで電池交換サービスを始めたといいます。

電動スクーターは、スズキが技術供与した中国最大手の2輪車メーカー中国・大長江集団(DCJ)と世界最大手の電動モビリティーメーカーの同Yadea Technology Group(雅迪)が製造する。(出所:日経クロステック)

 それに留まることなく、世界に積極展開していくとし、インド、インドネシアシンガポールイスラエルにも電池交換サービスを広げつつあるといいます。

 

 

ガチャコは電池のマルチユース

 一方のガチャコ、電池をシェアリングにすることでその稼働率を上げられるとし、さまざまな用途で利用できれば、あたかも乾電池のようにマルチに使って、電池の能力を最後まで引き出すことができると、その狙いをCEOの渡辺一成氏はそう語っているといいます。また、劣化して使えなくなった電池は、分解してリサイクルすることを想定しているそうです。

同じ電池を多用途でしゃぶりつくす、ホンダとGachacoが目指す未来 | 日経クロステック(xTECH)

電池の利用先は2輪車を超えて、超小型EVを含むマイクロモビリティー、一般家庭での定置型蓄電池、災害時の緊急電源、建設現場や農地での建機やトラクター、自動走行ロボット、アウトドアなどのレジャーといったさまざまな用途への2次利用、3次利用も想定する。同じ用途で電池を他人とシェアするだけでなく、異なる用途間でもシェアするのである。(出所:日経クロステック)

(資料:ヤマハ発動機

 いずれにせよ、まずは電動2輪車からということなのでしょうか。時期は未発表ながら、ホンダ、ヤマハカワサキ、スズキの4社がこれから発売する電動2輪は、原則としてこのGachaco対応になるはずと記事は指摘しています。

 これによって、車両は電池なしで購入し、電池は所有からシェアリングによる利用になるといいます。

 

 

 

 沖縄石垣島では、台湾「Gogoro」によるバッテリー交換式のEVバイクレンタルサービスが始まっているそうです。

石垣島でバッテリー交換式EVバイクを体験〜『Gogoro』の魅力を実感 - EVsmartブログ

 記事よれば、観光地の石垣島ではすっかり定着しているようで、「Gogoro」の水色のEVバイクとよくすれ違うといいます。

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もうだいぶ前のことですが、頻繁に出張していたベトナムでは、道路を覆いつくほどにバイクが走り、そのバイクのこと「ホンダ」と呼ぶと聞きました。

「ガチャコ」の世界展開はどうなっているのでしょうか。

 かつて世界を席巻した日本の2輪車は凋落してしまうのでしょうか。それとも電池のシェアリングを軸にして、巻き返していくのでしょうか。成長が見込みにくい国内に留まることなく、速やかに海外展開して欲しいものです。円安のご時勢です。外貨を稼ぐことも求められているので。

 

「参考文書」

「株式会社Gachaco」の設立について ~電動二輪車用共通仕様バッテリーのシェアリングサービスを提供~ - ニュースリリース | ヤマハ発動機株式会社