Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

コロナで早まる時計の針 アマゾンの株価を押し上げる

 

 東京都内の新型コロナの感染者が、新たに224人確認されたという。過去最多。若い世代のパーティーなどで感染が拡大していると小池知事が指摘したようだ。

 検査数が増えたことだけが理由ではないという専門家もいるという。

 「再び緊急事態宣言を発出する状況ではない」、今日10日からのイベント制限緩和について、予定通り行うと、菅官房長官は会見で語っていた。

 

 少し心配になる数字。コロナが感染拡大し始めたころと状況が近いと感じてしまう。こういうときはあせらず、あまり無理しない方がベターにも思われるが、そうもいかない事情があるのだろうか。

 

 6月の倒産件数が跳ね上がったという。半世紀ぶりの低水準といわれた5月の倒産件数は314件、そこから2.5倍に膨らみ、6月は前年同月比6.3%増の780件になったとブルームバーグが伝える。負債総額は48.1%増の1288億円だったという。

 

業種別では新型コロナ感染拡大の影響を強く受けた宿泊業、飲食業を含むサービス業他が今年最多の278件(前年同月比24.1%増)、金融・保険業は8件(同2.7倍)、不動産業は37件(同2.2倍)だった。新型コロナ関連倒産は最多の94件、2月以降の累計では240件に上った。 (出所:ブルームバーグ

 

www.bloomberg.co.jp

 

 調査会社の帝国データバンクによれば、1~6月までの上半期は、新型コロナ感染拡大により訪日外国人が激減したほか、日本人による旅行や出張のキャンセルも相次いだことなどから、宿泊業の倒産は前年同期の2.2倍に急増し、半期ベースの過去最多に迫る高水準となったという。

 

宿泊業の倒産急増、地域産業全体への影響懸念

今後は、早ければ8月にもスタートする「Go Toキャンペーン事業」などの官民挙げた需要喚起策効果が期待されるものの、今年はすでに夏祭りや花火大会、海水浴場や大規模な野外音楽ライブなど、地元経済における重要な観光イベントが相次いで中止に追い込まれており、喪失感も大きい。 (出所:帝国データバンク

 

 業績不振が一段と深刻化すれば、倒産件数はさらに増勢を強める可能性があり、地域産業全体への影響拡大も懸念されると帝国データバンクはいう。 

 

www.tdb.co.jp

 

 

 

 米アマゾンの株価が上昇、6日の米株市場で、3000ドルを突破したと日本経済新聞が伝える。時価総額も1兆5000億ドルを超え、アップルやマイクロソフトを猛追するという。

 

アマゾンの株価上昇の勢いは、専門家の予想を上回る。

米調査会社ファクトセットによると証券アナリスト約50人が設定した目標株価の平均は6日時点で2803ドル。アマゾン株の上昇に伴って、平均目標株価の水準も切り上がっているが、追いついていない。

現在の株価は合理的に見積もれる水準を超えて上昇しており、アナリストは追随を迫られている。市場では「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)だけでは説明できない」(米証券ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が漏れる。 (出所:日本経済新聞

 

www.nikkei.com

 

 日本経済新聞によれば、株式市場では大型ハイテク株にマネーが集中しているという。アップルやマイクロソフト、アマゾン、アルファベット、フェイスブックが上位5社だという。

「景気の先行きが読めないなか、確実に成長できる企業に投資家が資金を振り向けている」という声があると、日本経済新聞が伝える。

 

 このコロナ渦でも、マネーが集中する大型ハイテク株、単なる希望的な観測だけで、投資が集中しているのだろうか。

 

 米アマゾンが、無人レジ技術「ジャストウォークアウト・テクノロジー」の外販を始めているという。こうした側面も市場で評価されているのだろうか。コロナと共生する時代に適合した店舗のあり方にも思える。

 

「アマゾンが導入店舗を訪れてから数週間で導入可能」と謳っている。

新規オープンの店舗であれば建設途中からチームを派遣し、ジャストウォークアウト・テクノロジーに適したレイアウトを提案するという。技術もさることながら、そのスピード感もさすがアマゾン、たいしたものである。

プロトタイプのリリースからおよそ3年で、他社にまで販売できるシステムに作り上げたその技術力とチャレンジ力は、当にアマゾンの真骨頂ともいえるかもしれない。 (出所:Forbes)

 

forbesjapan.com

 

 

 

 「Amazon Go」が登場したとき、レジを介さずに買い物ができることに、時代を先取りしていると感じた。だからといえ、時代を先取りするために、アマゾンが技術開発しているとはあまり感じない。

 Forbesはこう指摘する。

リアル店舗のプラットフォーム化を図るアマゾンの今後の主戦場は、オンラインからオフラインへシフトしていくと考えられる。

ただその争いの渦中においてさえ、アマゾンの視点は、「競合と主導権を争う」というところにはない。

アマゾンの視線の先には、常に「お客様」が存在するのである。

ショッピング体験の利便性を究極まで高める、そのことでわれわれカスタマーの生活を便利にする

それこそがアマゾンの目標なのだ。 (出所:Forbes)

 

 みなが、こうしたアマゾンの姿勢に気づきはじめているのかもしれない。

 そういえば、昨年、アップルは動画やゲームのサブスクを始め、コロナの最中、新しいiPhoneSEをお手頃価格で販売を始めた。

 アマゾンと共通するところがあるのかもしれない。

 

 このコロナで、少しばかり早く時代が動いていると言われるようになった。そんな時代を生き抜く智慧にならないだろうか。

 

f:id:dsupplying:20200710073856j:plain