アップルには驚かされてばかりだ。コロナの影響があったはずにもかかわらず、1-3月期増収増益だっという。
ロイターによれば、iPhoneの売上高は減少したが、テレビ番組のストリーミングサービスなどサービス事業の売上高は増加したという。コロナの影響で、多くの人が自宅で過ごすことを余儀なくされたためと指摘する。何やら、アップルが始めたサブスクサービスが功を奏したということなのだろうか。
なお、4-6月期の業績見通しは示していないという。「マクロ経済環境の影響を免れないのは明白だ」と語ったクックCEOの言葉を紹介する。
アフターコロナの業界予測が始まっている。打撃を受ける業界が多そうであるが、その中で影響が少ないのが電機業界かもしれない。
テレワークやオンライン学習などは、この先、定着していくのだろうか。従来予測と違ったイノベーションが起こるのかもしれない。タブレットやPCなどハードウェア需要も増えそうだ。
足元の需要減はあるかもしれないが、その先はアップルにも追い風が吹きそうな気もしてくる。アップルの成長に死角はないのだろうか。
優良企業は弱気市場から生まれる
コロナの影響でスタートアップ投資に影響が出てくるのだろうか。
「近年は、スタートアップが出資元を選べる時代になったともいわれていた。スタートアップがコロナ危機を乗り越えられるための支援が加速しているとはいえ、社会状況を鑑みて、依然として、投資に慎重になっているVCも多いだろう」とForbesは指摘する。
一方で、Fortune 500に選出されている企業のうち、半数以上が不況や弱気市場で生まれたともいう。
イノベーションの萌芽 困難はより良くする機会
アップルのクックCEOは、オンラインで開催されたオハイオ州立大学の卒業式で、祝辞を述べたとiPhone Maniaが伝える。
「確実と思っていたよりも、良い未来を築いて」
iPhone Maniaによれば、クックCEOは、コロナが蔓延する今、人々の生活を支えるために必死で働く人々に想いを寄せることの大切さを語り、第16代米国大統領のエイブラハム・リンカーンの言葉を引用したという。
「平穏な時代の教養は、嵐のような現代にはそぐわない」
「この時代は困難に満ちているが、我々はこれを機会と捉え、この時代とともに立ち上がらなくてはならない。新たな事態には、新たな思考と新たな行動をもって、対応しなければならない」
(出所:iPhone Mania)
クックCEOの言葉は、イノベーションの萌芽を予感させる。Forbesが指摘するように、これを機に飛躍するスタートアップが登場するのだろうか。
この苦境下でも、アップルは計画通りに物事を進めようとしているようだ。
「自社開発のメインプロセッサーを搭載したパソコン「Mac(マック)」を来年までに発売する計画だ」とロイターが報じた。
突飛なことではなく、自身が進める「垂直統合モデル」を完成させるために、着実の歩みを進めているように映る。
クックCEOのアップルには派手なイノベーションは似合わないのかもしれない。コロナ危機と言われる時代にアップルは何か新たな挑戦をするのだろうか。
新型iPhoneの量産延期の可能性をがあるという。ロイターによれば、米ウォールストリートジャーナルが1か月程度延期する見通しと伝えたという。また、下期の生産台数を最大20%削減する計画とも報じた。
さて、これらの予測は当たるのだろうか。このご時世である。ますますアップルの動きが気になり始めた。