Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

若者は大企業離れ? されど経済対策は大企業頼み

 

 マネー現代に、「日本の若者たち、いよいよ「大企業離れ」が止まらなくなってきた…!」との記事があった。調査データをもとにした記事ではないが、東大、京大などの現役学生へのヒヤリングをもとにして書かれている。いざ就活が始まるとどうなのかと思うが、若者たちの大企業へのイメージがよくないことだけは確かのようだ。

最近、優秀な学生は大企業に行きたがらないって聞くけど、本当?」と尋ねました。するとみんな口をそろえて「当たり前じゃないですか!」というのです。彼らが考えているのは自分で起業するか、ベンチャー企業に入るか、GAFAに行くという選択肢で、日本の大手企業など眼中にありません。

「僕らの周りで、大手企業に行きたいなんていう人はいませんよ」
「セクハラ・パワハラとか、ろくなことがないでしょう」
「頭の固いおじさんの先例主義にふりまわされたくありません」

日本の大企業なんて行きたくないというのが、彼らの本音なのです。

(出所:マネー現代)

gendai.ismedia.jp

 

 もし、自分が学生で就職先をどこにしようかと考えるのであれば、大企業という選択肢はないかもしれない。例えば、ユーグレナやスパイバーのように巨額の資金を集め、新規事業を立ち上げようとする企業を択ぶような気がする。

 

 

 

 気候変動のように地球規模での社会課題が認識され消費行動にも変化が現れる兆しがみえる。変わらない大企業の魅力が失せ、社会課題に挑むベンチャーの方がより魅力的に映る。

 しかし、一向に国の施策には変化は見られない。相変わらず、大企業中心、特定領域への減税策のようになる。5Gだけが新成長産業のような見方に窮屈感を感じる。5G設備の整備が必要であることは理解するが、それが意外にも解決すべき課題がいくつも存在する。持続可能な社会の構築が急がれる中にあって、相変わらず代わり映えのしない内容ばかり。

 

www.nikkei.com

 

 Forbesが、イギリスロンドンが新たなテックのハブと紹介する。英国にはスタートアップが成長しやすい土壌が整っているという。これに加え、かつてのテックの集積地シリコンバレーで人材確保が難しくなってきていることもあると記事は指摘する。

 

forbesjapan.com

 

「英国にはEnterprise Investment Scheme(EIS)という、政府の施策でスケールアップ企業を支援する投資のスキームが1990年代に確立しました。EISが誕生したのは、テックシティ (ロンドン東部のショーディッチ地区を中心とするデジタル・テック企業の一大クラスター)の起業家たちが首相に創業当初の資金調達が重要であることを直々に訴えたことがきっかけでした。(出所:Forbes)

  イギリスは世界から新しいテックの呼び込みに躍起になっているとも見える。次なる成長分野を定義してテック企業の掘り起こしを進める。

環境・再生可能エネルギー関連のサービス、システムやテクノロジー分野で活躍する企業が対象となる『Clean Growth - 脱炭素化へのアプローチ』をはじめ、健康寿命に関連する製品・技術の研究開発に携わる企業が対象となる『Healthy Ageing - 高齢化社会のための医療関連テクノロジー』、モビリティの未来を促進する技術を持った企業が対象となる『Future Mobility - モビリティの未来』、AIやデータ関連の企業とクリエイティブな技術を持った企業が対象となる『Creativity and Technology - 創造力とテクノロジー』 (出所:Forbes)

  近い未来にやってくる社会が対象のように見える。大企業だけではカバーしきれないパートに新たなテック育成しようとするものなのか。日本にもこういう仕組みができればと願うばかりだ。大企業頼みからの転換が求められる。

 

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