気候変動枠組条約締約国会議 COP25が終わり、スウェーデンの活動家グレタトゥンベリさんもようやく帰途についた思ったら、とんでもないトラブルに巻きこまれたようだ。
Traveling on overcrowded trains through Germany. And I’m finally on my way home! pic.twitter.com/ssfLCPsR8o
— Greta Thunberg (@GretaThunberg) 2019年12月14日
このツイートにドイツの鉄道会社が過剰反応した。そんなことをすることもなろうにと感じる。まして、プレスリリースまで発行する必要があろうか。発行する目的は何であろうか。
ドイツ鉄道はさらにプレスリリースで、グレタさんら一行は「フランクフルト以降はファーストクラスに座っていた」と補足した。グレタさんはこれに対し再びツイッターで、フランクフルト駅以降は席が見つかったと述べ「問題はなかった」と投稿した。(出所:AFPBB News)
Forbesがアマゾンの広報活動を紹介する。
アマゾンでは、広報は事業戦略に追い風を吹かせたり会社を守るために、間違いなく必要な部署です。
アマゾンの特徴は、経営者からのキーメッセージを、クドいほど発信し続けるところ。例えば「顧客中心」、「Still Day One(毎日が初日)」、「品揃え」、「低価格」、「利便性」などのキーワードがコミュニケーションの諸機会で繰り返し発信され、社内にも社外にも浸透しています。アマゾンのサービスは金太郎アメのようにどこを切ってもそれらのメッセージが息づいていて、その発信を担う重要なポジションが、広報という位置づけです。(出所:Forbes)
『広報はひと言で言うとすると、「社会と信頼を築いていきながら、会社を理解してもらってロイヤリティを高める」のが仕事。』と語るのは記事に登場する小西みさを氏。
そうであるならば、ドイツ鉄道会社が発行したグレタさん関連のプレスリリースに何の意味があるのであろうか。
アマゾンには「誰も座らない椅子」があるという。
会議の際はベゾスを始め、執行役員や各セクションの責任者がそれぞれの椅子に座る。だが、どんな会議の時でも、その椅子は最初から最後まで「空席」なのだ。その「もの言わぬ椅子」に座る人物こそ、会議で最も重要な人物、アマゾンがもっとも意見を聞きたいキーマンなのである。
そのキーマンとは、ほかならぬ「顧客」。
これが、創業以来変わらないアマゾンの静かな慣習だ。(出所:Forbes)
アマゾンの「顧客中心」主義には感服する。アマゾンに出品していた時に、それをつくづく感じた。アマゾンの販売手数料が高いという意見があるが、その手数料額に見合ったサービスが提供されていると感じていた。アマゾンにとっては、出品者も顧客のひとりなんであろう。
どんな事情があるにせよ、ひとりの顧客を大切に扱うことができない企業が社会から信頼を失うのはあたり前の事のはずだ。グレタさんが巻き込まれたトラブルからそんなことを考えてしましった。