ティム・バーナーズ=リーがWWW ワールドワイドウェブ構想してから30年の時間が経つ。インターネットはあってあたり前になり、どの世代にとっても便利なツールになった。
インターネットが普及するまでは、情報を持ちえたものが有利な立場に立つことができた。情報ソースは限られ、テレビや新聞のマスメディア、口コミなど、今思えば、実に貧相なものだった。
インターネットが登場し、真っ先に紙媒体がなくなるといわれたが、長く生き続けた。しかし、とうとうアメリカで、全米初の全国紙であったUSトゥデイが紙で発刊しなくなるという。一時は230万部を発刊し全米最大の新聞であった。そのUSトゥデイもデジタル版のみでの発刊となる。
アメリカのスターバックスではそのUSトゥデイを無料で閲覧できるという。
スタバは古き良きイタリアのカフェ文化をアメリカに持ちこみ、コーヒーでイノベーションを起こした。Forbesは、好調なスタバの業績は原点回帰にあると伝える。
メニューの幅を広げて、窒素を加えてなめらかさを増した「ナイトロコールドブリューコーヒー」をはじめとするさまざまなコールドコーヒーを提供。さらに最近では、アメリカ国内限定だが、スターバックス店内でインターネットを利用する客を対象に、「ウォール・ストリート・ジャーナル」や週刊投資情報紙「バロンズ」、一般大衆紙「USAトゥデイ」を無料で読めるサービスも開始した。ヨーロッパの伝統的なカフェでは、無料で読める新聞を置いているところもある。ただし、それらは紙の新聞だ。(出所:Forbes)
インターネットの黎明期すら知らない世代がいよいよ仕事に就くようになってきた。本当のデジタルネイティブと言われるZ世代だ。
Z世代がスタバで紙の新聞を読む姿など想像することもできない。
NewsPicksが取上げていたが、スマホがあたりまえの世界に育った世代は、インターネットに苦労した世代とは、全く違う世界を見ているのだろう。
かつては年齢を重ねるごとに経験が増し多くの情報を手にすることができた。そうしたことでヒエラルキー組織や年功序列が成り立っていたのかもしれない。
情報の量だけが力であるなら、ヒエラルキー組織よりも個人が重視されなければならなくなった。
大人たちは経験則と知恵があると思いがちだ。しかし、それはアナログ時代の遺物で、デジタル時代には通用しないのかもしれない。茂木先生が指摘する「バカの壁」になっているのかもしれない。
大人たちは自分の知恵をデジタル時代に通用させるよう進化させることが出来るだろうか。守って欲しい伝統もあろうが、時代を作り変えていくのは若者たちだ。大人たちが自らしてきたように、今度は彼らが時代をリードしていく。
Forbesの指摘が面白い。
『ジェネレーションZはテクノロジーやソーシャルメディアを通して常に新情報を得ているため、上の世代が知りえないような旅行のアドバイスやコツを提供してくれるだろう。』
それに乗るのも悪くはないと思う。
最後までお読みいただきありがとうございます。
「参考文書」