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翳りをみせるテスラの業績、EV華やぐ活況のジャパン・モビリティショー

 米テスラの業績が2四半期ぶりに減益になったそうです。金利が上昇する中、需要を押し上げるために実施した値下げが響き、採算が悪化したといいます。

テスラ7─9月予想届かず、金利上昇を懸念 メキシコ工場に慎重姿勢 | ロイター

販売の拡大ペースも鈍化しているそうです。収益改善に向け、ピックアップトラック「サイバートラック」など新型モデルの投入を急ぐ必要がありそうだといいます。

 イーロン・マスクCEOは、高金利が自動車購入者に与える影響を懸念、メキシコ工場建設計画に慎重な姿勢を示しているそうです。また「サイバートラック」の量産とキャッシュフロー黒字化の達成は「大きな挑戦」だとも述べたいいます。

 様々な努力でEVを拡大させてきたマスク氏がこの困難な課題を乗り越え、勢いを取り戻すことはあるのでしょうか。

 

 

 T型フォード、自動車が今日のような当たり前になるきっかけを作ったフォードのクルマです。この自動車はコンベア方式により生産されました。また単一モデルを永遠と作り続けたことによって普及が進んだといもいわれます。

 EVを普及させるテスラが当時のフォードとだぶります。斬新なアイデアとラインアップを絞ることで、テスラもまた「EVシフト」を牽引しています。

 この変化の激しい時代、環境の変化に合わせさらにアップデートし続けることが、当時のT型フォードとは異なるということでしょうか。進化できなければ、テスラもいずれ陳腐となり、次のプレーヤーに道を譲り、その新たなアイデアによって次なる成長の道を進むことになるのかもしれません。

ギガキャスト

 部品点数が少なく参入が容易とされてきたEVですが、今では、EVを動かすための電池には大量の希少金属が必要で利益が出しにくいともいわれるようになってきています。

「ギガキャスト」、一体成型によって車の部品を大幅に減らす生産技術で、EVを普及させるためのテスラの挑戦のひとつだったといっていいのでしょう。こうしたテスラの努力の積み重ねが、収益力で他社を先行することになっていたようです。

テスラ「おもちゃの車」技術、トヨタ採用で脚光-日本で根付くか - Bloomberg

 トヨタ自動車をはじめ世界のEVメーカもこの「ギガキャスト」を導入する動きが広がっているといいます。先行していたテスラに、既存の自動車メーカがだいぶ近づいてきたといっていいのでしょうか。

 

 

 かつての自動車は米国で花開き、日本の生産技術、生産管理と結びついてさらに大きく飛躍することになりました。「EVシフト」もまた同様なことが再現されることはあるのでしょうか。

スポーツカーの大復活でワクワクするジャパン・モビリティショー | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

「ジャパン・モビリティショー」、東京モーターショー が名を変え、4年ぶりに開催されたといいます。様々な種類のEVなど新しいモビリティが展示され、活況のようです。

「EVシフト」における日本の逆襲はあるのでしょうか。

 

「参考文書」

テスラの7〜9月、44%減益 積極値下げも販売の伸び鈍化 - 日本経済新聞

トヨタ、車体を一体成型 26年投入の次世代EVで | 共同通信

リョービ、ギガキャストの製造装置をUBEに発注 - 日本経済新聞

テスラ・トヨタが採用表明「ギガキャスト」、リョービが試作の受託へ50億円で新工場|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

日本のEV、巻き返しへ 大手メーカー、開発加速に本腰―電池など技術革新カギ:時事ドットコム