スペースXのイーロンマスクCEOがロシアに食って掛かったという。
ロシアの国営宇宙機関「ロスコスモス」のドミトリー・ロゴジン総裁が、ISS 国際宇宙ステーションの制御をロシアが担っているとTwitterに投稿し、ISSでの協力関係が壊れることなどについて言及したという。
これに対し、マスク氏は、「SpaceX」と書かれた画像のみでリプライしたという。
ロシア「協力関係を断ち切ったら誰がISSを制御するのか」 マスク氏「SpaceX」 - ITmedia NEWS
他のTwitterユーザーによる「誰が救うのか、に対するイーロンの答えは『SpaceX』ということだろう」というツイートに対してマスク氏は「Yes」と返答している。(出所:ITmedia NEWS)
ITmedia NEWSによれば、ステーションの軌道修正などはロシアのエンジンが担っているそうだ。ロシアがISSでの協力関係を断った場合、制御不能になり、米国やヨーロッパに墜落するとロシアのロゴジン総裁がツィートしていたそうだ。
マスク氏のウクライナ支援
また、マスク氏は、ウクライナ支援にも乗り出す考えを表明しているという。
マスク氏、ウクライナを支援 衛星ネット送受信機提供: 日本経済新聞
小型衛星による高速インターネット接続サービスをウクライナで提供し、専用の送受信機も供与するという。
ウクライナはロシアからのサイバー攻撃を受け、ネットが利用できなくなる懸念が高まっている。地上のネットワークを利用しなくてもネットに接続できる手段をウクライナに提供し、同国がロシア国内の反体制派を含む国際社会に向けた情報発信や支援獲得のための活動を続けることを後押しする。(出所:日本経済新聞)
日本経済新聞によると、ウクライナのデジタル転換相を兼務するフョードロフ副首相が「まともなロシア人に立ち上がってもらうために、スターリンクの送受信機を提供してほしい」とツイッターで呼びかけ、マスク氏はこのツイートに応えて支援を表明したそうだ。
ハッカー集団がロシアを攻撃
国際ハッカー集団「アノニマス」が、ロシアの政府サイトを標的とするサイバー攻撃したという。ロシアのウクライナ侵攻への報復という。
ハッカー集団「アノニマス」、ロシア政府サイトを攻撃: 日本経済新聞
日本経済新聞によれば、ロシア外務省や国防省など複数の政府機関サイトが閲覧しにくい状況になったという。
アノニマスは声明で、サイバー攻撃の目的を「プーチン政権による情報統制からロシア国民を解放するため」と説明している。侵攻を受けているウクライナでネットが遮断されないようにするための取り組みも続けているという。(出所:日本経済新聞)
こうした動きはプーチン大統領にとってはあまり面白くないことなのだろう。
苛立つプーチン大統領か
欧州各国によるロシア航空機への領空閉鎖の動きが相次ぎ、フランスはロシア船籍の貨物船を拿捕したという。ロシアも領空閉鎖で対抗するとられるという。
ロシアと緊密な関係にある中央アジアのカザフスタンがウクライナ侵攻への軍派遣を求められ、断ったという。
共同通信によれば、ロシアが侵攻に先立ち承認したウクライナ東部の親ロ派2地域の独立についても、カザフは認めていないという。
どれもこれもプーチン大統領にとっては面白くないことばかりなのだろう。
「ロシア、侵攻の遅れにいら立ちか」とブルームバーグが報じる。
ロシア、侵攻の遅れにいら立ちか-予想以上に強いウクライナ軍抵抗で - Bloomberg
それによれば、陸上でウクライナ軍の予想以上に強い抵抗に遭い、進軍が遅れ、戦争のコストが急激に増加しているという。
プーチン大統領にとっては、苛立つことばかりが続いているのではなかろうか。
苛立ちを過度に募らせ、より過激になることが恐ろしい。抜いた刃を下ろすことができるよう、誰かが制御しなければならない。
「参考文書」
欧州、相次ぐロシア機への領空閉鎖 対抗措置でアジア便打撃 | ロイター
仏海軍、ロシア船籍の貨物船拿捕 EU制裁の対象か 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News