Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

肉ブームの中 代替肉、昆虫食もじわり

 

  200兆円。世界食肉市場のその規模に驚く。

 アメリカでマクドナルドやKFCなどファーストフード店が相次いで代替肉の新製品を発表するが、肉食への需要が減る傾向にないと日本経済新聞が伝える。

 それを裏付けるかのように、ITmediaビジネスオンラインは、米におけるチキンサンド人気を伝える。肉ブームは日本ばかりでなく、アメリカもまたそうのようだ。

 

www.itmedia.co.jp

 

 一方で、Business Insiderは、ファーストフード店が相次いで代替肉を使った商品を販売するのは、今でも肉を食べる人をターゲットにしたものだと指摘する。代替肉を生産するインポッシブル・フーズのCFOデビッド・リー氏は、Business Insiderのインタビューで、ビジョンについて語っている。

 

「我々は最終的にインポッシブル・バーガーが、新しいスタンダードになると期待している。これからの世代は祖母の顔を見上げてこう言うだろう。『動物の肉を食べていたなんて信じられない。なんて野蛮で、なんて不要なことなんだ』と」。

しかし、肉がない未来にも肉は存在する。インポッシブル・フーズやビヨンド・ミートは主要なフードチェーンと提携し、植物由来の製品を広める戦略を立てている。そして肉を大量に消費する現代社会において、それらの製品が消費する肉の量を減らすためのものだと消費者に理解してもらおうとしている。

植物由来の食品は、肉を使った食品と同じように、美味しくて、手頃で、入手しやすいことを示す必要がある。インポッシブル・フーズやバーガーキングが説得しようとしているのは、ベジタリアンではなく、肉を食べる人々なのだ。(出所:Business Insider)

  

www.businessinsider.jp

 

 

 代替肉ばかりでなく、ミートレスの事例を日本経済新聞が伝える。その中には「昆虫食」もある。もう実際に販売されているという。

 

国連食糧農業機関(FAO)によると、昆虫を食べる習慣がある人は世界全体で約20億人に上る。これをタブーとする国もあるが、虫や昆虫は環境に優しいたんぱく源として成長している。

昆虫食品メーカー各社はコオロギやミールワーム(チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫)など大量に飼育できる昆虫を原材料にした粉末を生産している多くの企業は昆虫や虫を使ったスナックやプロテインバー、昆虫を練り込んだパスタなどを手がけている。(出所:日本経済新聞

 

www.nikkei.com

 

 動物に頼らず、植物由来に転換しようとするのは、食肉産業ばかりではない。ファッション、化粧品、医薬品にも広がりをみせる。それだけではない、動物実験を行わない商品も登場している。

美容やスキンケア製品で植物由来の代替品を選ぶ消費者が増え、動物由来の成分を使わない製法を編み出す企業も増えているため、ビーガン対応の美容業界が伸びている。(出所:日本経済新聞

www.nikkei.com

 

 ヴィーガン人口が増えているという。ヴィーガンは、ベジタリアンと違って食べ物だけでなく、生活全般で動物由来の商品を手にしないとも言われる。ヴィーガンが増え続ける背景には、気候変動対策にもなるとの見方もある。

 

 日本の肉ブームはいつまで続くのだろうか。

 

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