Into The FUTURE

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【リスキリングを機会にする】自身の専門性を磨き、企業の独自技術にしてみる

 

 一世風靡したマーケットインという思想の価値が剥落し、またプロダクトアウト思考への回帰が起きるのでしょうか。

「プロダクトアウト」は本当に悪なのか? 人々を虜にする商品のつくりかた | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 かつて「プロダクトアウト」を主流にして商品開発が進められているときは、「マーケットイン」は斬新で、大きな価値があったといいますが、みなが右倣えで同じマーケティング手法で商品開発を始めると、同じような商品ばかりとなり、それが今日の価格競争を生み出すことになったのではないかといいます。

 

 

独自技術

「マーケットイン」は、消費者の要望・ニーズを理解して商品を開発し、消費者が求めているものを求めているだけ市場に出すことをいい、「プロダクトアウト」は、企業側の技術や思想、販売計画に基づいて製品やサービスを市場に出すことととされ、日本が国際的な競争力を失ってしまったのはこのせいという意見も少なくなかったと記事は指摘します。

 そして、これからは、競合が真似をすることが困難な企業独自の技術が強みとなり、商品やブランドにおける参入障壁になるのではないかといいます。現実、最近のヒット商品を観察すれば、企業の独自技術に支えられているのではないかといいます。

 ただ「独自技術」であっても、技術の優位性がなくなれば、コモディティ化してしまうともいいます。

 それを防ぐのが、「独自技術」とその背後にある「歴史」と「ストーリー」、「ナラティブ」であろうといいます。

ストーリーが競争戦略の中心になる時代において、ストーリーの源泉となるような要素を削り取って、分かりやすく消費者が求めているものをつくるのは、大きなブランドをつくるうえでは逆に障壁になり得るだろう。(出所:Forbes)

 

 

技術シーズ

 通信大手のNTTが、藻類の持つ形質に関わる遺伝子を選定するための手法を確立、ゲノム編集技術を適用することで画期的なCO2吸収量の増加が期待できる遺伝子の特定に成功したそうです。

藻類の二酸化炭素吸収量を画期的に向上させる遺伝子を特定 | ニュースリリース | NTT

 NNTによると、藻類だけではなく生物は、進化の過程において、生命維持または代謝に必要な遺伝子群を引き継いでおり、CO2吸収に関わる遺伝子は、植物やその他の光合成生物にも適用できる可能性があるため、今後は、様々な生物における遺伝子と形質変化の関係を数値データ化し、機械学習によって発見されるパターンやルールから形質変化を予測するモデルも構築していくそうです。

 また、この成果は、パートナーでもあるリージョナルフィッシュなどと構想する藻類や魚介類を生産・販売する「グリーン&フード事業」において順次活用し、人類の環境負荷低減と食料不足の解決に貢献するとしています。

 こうした社員の専門性に裏打ちされた技術シーズがやがて企業の独自技術となり、時にイノベーションを萌芽させ、事業となって成長していくのかもしれません。そして、そこからストーリーが生まれ、人々の感動を呼び起こす歴史が作られていくのでしょう。

 

 

 

リスキリングを機会にする

 近頃では「リスキリング」学び直しという言葉をよく耳にするようになりました。自分自身の好みで、気になるテーマを選んで、それを探究し、学習研究するのもいいのかもしれません。

 どうせやるなら研究はできるだけ楽しむほうがよく、そして、その研究が社会の役にたつのであれば、これほど有意義なことはないのでしょう。また、それが「ナラティブ」の原点になるのかもしれません。

 最近ではAI人工知能が急発達しています。また、モノもODM、OEMなどを利用すれば、何でもつくれるようになっています。自身のなかに「シーズ」を育てみるのもよいのではないでしょうか。