スタバが誕生して30年以上経過する。この3度も創業者が経営の指揮を執ることになった。成長が翳るたびに、ハワードシュルツ氏がCEOに復帰する。
新型コロナ感染の拡大で、スタバが強みにしていた「つながり」が壊された。客は店内にとどまらず、テイクアウトが拡大し、それを常識として利便性と効率性を求めれば、スタバらしさが消えていく。顧客や従業員であるパートナーはこうしたことに敏感なおかもしれない。
成長企業にも踊り場はあるものだ。スタバにとって、幸運なことは創業者が健在であることかもしれない。
コンビニも社会インフラになるまでに成長したが、もうかつてのような成長の勢いがなくなっているのかもしれない。矢継ぎ早に施策を打ち出しては、集客増につなげ、地道に成長の維持を図ろうとしているかのようだ。
ローソンで買える無印良品
ローソンは「無印良品」の取り扱い店を拡大するという。これまでは試験的に東京都や千葉県、埼玉県の約110店舗で取り扱っていたが、2023年中を目途に全国規模に拡大するという。
<参考資料>良品計画とローソン、全国のローソン店舗への「無印良品」展開開始|ローソン公式サイト
ローソンによれば、化粧水、文具、靴下、レトルトカレー、菓子など商品約200アイテムを扱うという。また、お客さまのご要望に合わせて、商品ラインナップの拡充を検討し、今後、共同でのPB商品開発なども行うそうだ。
生活の基本となる日用品や食品に無印良品の品ぞろえに加えることで集客増につなげていくという。
ファミマに電動キックボードのポート
ファミリーマートが電動キックボードのシェアリングサービスを展開する「Luup」と、資本業務提携契約したという。ファミマ店舗に「LUUP」の電動キックボードのポートを設置し、マーケティング面でも連携し、全面的に協業するという。街全体の利便性向上を指せ、双方の集客につながればいいのだろう。
ファミリーマートとLuupが資本業務提携|株式会社Luupのプレスリリース
現在は、都内の数店舗に限られている「LUUP」の電動キックボードの設置を、「LUUP」が事業展開する東京、大阪、京都、横浜に拡大、その先は地方都市の店舗への設置も進める予定という。それに合わせ「LUUP」の事業エリアの拡大も容易になるということであろうか。
これまでのような利便性ばかりを追求するのではなく、店がにぎわい、人がつながることの起点になればいいのかもしれない。デジタル化に効率性の追求もいいのかもしれないが、それは道具であり、そればかりになっては少し味気ない。もっとリアルを豊かにするモノがあってもよさそうだ。そんなところに成長の余地がありそうな気がする。