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バルミューダのスマートフォンは新しい情報端末機器なのだろうか

 

 バルミューダが、 5Gスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表、11月17日から予約を開始した。

コンパクト。そしてエレガント。4.9インチ 5Gスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表 | ニュース | バルミューダ テクノロジーズ

 販売開始は11月26日。ソフトバンクのみでの取扱いで、バルミューダオンラインストアでも予約ができるという。

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(写真:バルミューダテクノロジーズ)

4.9インチ 5Gスマートフォン「BALMUDA Phone」

 バルミューダが新しく立ち上げたブランド「BALMUDA Technologies」の第一弾の製品がこのスマホだ。このブランドでは、この先、IT機器やそれに関わるサービスを展開するそうだ。

曲線だけで構成された美しいプロポーションに、シンプルながら使い心地の良さを追求した基本アプリを搭載。5G、FelliCa、非接触充電に対応しています。バルミューダが、画一的なスマートフォン市場に新しい選択肢をお届けします。(出所:バルミューダテクノロジーズ)

 

 

賛否両論か

「10万円を出して購入してもいい」と思える、背中を押してくれる納得感がないような気がしてならないのだ…

なぜ人はバルミューダスマホに落胆したのか。漂うコレジャナイ感(石川温) - Engadget 日本版

「ネット上には「これじゃない感」がただよっている」と、engadget日本版がいう。

スマートフォンの価格とスペックのバランスに対してユーザーはシビアな目で見て、比較検討するようになった。スマートフォンに10万円を出すからには、何かしら自分を納得させられる要素が欲しくなるのだ。 (出所:engadget日本版)

 これまでのスマートフォンというカテゴリーでとらえれば、こうした評価があって然りなのかもしれない。

 ただ、これまでバルミューダは、そのカテゴリーの常識を壊してきたのではなかろうか。スマホにあっても然り、これまでのスマホの常識を壊して欲しいと願ってしまう。

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(写真:バルミューダテクノロジーズ)

スマホの常識への挑戦

 スマートフォンは多く人が使うようになり、もはや新しい商品ではなくなっている。そして、この業界にはアップルという先達が巨人として存在する。そんな業界に今さら参入というなのかとの印象もぬぐえない。しかし、寺尾社長は「当然ながら、チャンスがあると思っていなければこの事業に参入しない」と語ったという。

「iPhoneはスタンダードになり過ぎてしまった」バルミューダがあえて小型スマートフォンを作る理由

我々にチャンスがあると感じているのは、アップルが世界の巨人となり、iPhoneがスタンダードになった点。彼らが生み出すプロダクトのクオリティが高いからこそ、他社メーカーも追随し同じようなスマートフォンを作る。結果、同じようなデザインのスマートフォンしか売られていない状況になった。そこが彼らのある意味で弱点ではないかと感じている。(出所:FASHIONSNAP.COM)

 アップルにしろ、サムスンにしろ、工業製品としてのスマホの完成度は高いのかもしれない。そして、従来の家電製品と同じように毎年モデルチェンジし、性能の改善が続けている。

 もうそろそろ、そうした常識も壊して、長く愛用できる商品にしてもいいのではないであろうか。

 

 

新しいカテゴリー

 FASHIONSNAP.COMによれば、BALMUDA Technologiesでは、スマートフォンに続く第2、第3の新プロダクトのプロジェクトが既に始まっているらしい。

「動画作品を鑑賞するにはBALMUDA Phoneでは小さい。スマートフォンとは呼ばないようなものを作っている」とし、具体的なカテゴリーの明言は避けたものの新作を開発中であることを明かした。(出所:FASHIONSNAP.COM)

 画像を楽しむ方法はスマホやテレビだけではないはず、もっと新しい商品があっていいのではなかろうか。もしかしたら、バルミューダ・フォンは、この新しい商品を世に送り出すのための布石なのかもしれない。

 1990年代、PDA携帯情報端末という商品カテゴリーがあった。この商品は、後々、新たに登場したスマートフォンに吸収されていった。このPDAに電話機能を付与したのがスマートフォンともいわれるし、従来のケータイが進化したものともいわれる。そろそろスマートフォンも次の段階に進化してもいいころなのかもしれない。

 この商品をこれまのスマホと同じ概念で評価すべきではないような気がする。また、そう感じさせてくれるのがバルミューダなのかもしれない。

 BALMUDA Phoneの販売見込みは約30億円だという。そこから推計される販売数量は、既存のスマホメーカにすれば、微々たる数字で、競合にも値しないのだろう。

 11月26日、販売が始まり、実際に顧客が商品を使い始めたとき、どんな反応を示すのだろうか。