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【中国の規範】香港リンゴ日報と台湾海峡、北西部では植林活動で気候変動と戦う

 

 中国のことがここ最近、また気になりだします。ネガティブなニュースが増えれば、それなりのことが起きているのでしょうか。急激に悪化することはないかもしれませんが、それはそれで心配です。

 香港「リンゴ日報」を業務停止の見通しとロイターが報じています。

reut.rs

 ロイターによれば、通常業務を「数週間」継続できるだけの現金しか手元に残っていないそうです。そればかりでなく、従業員の給与支払いに支障が出る可能性ともいいます。危険を冒し、給与問題もあって従業員を引き留めることはできるのでしょうか。

蘋果日報は、香港保安局に対して21日にも資産凍結解除を要請する方針を示しており、凍結が解除されなければ法廷で争うとしている。 (出所:ロイター

 

 

  着実に香港の大陸化が進んでいるということなのでしょうか。すっかり香港から遠退いてしまいましたが、今どんな雰囲気なのか気になります。肌で感じたいなと思いますが、行きにくくなっているように思えます。

 ブルームバーグは、「米中軍事衝突の確率が65%に引き上げられた」と報じます。2019年1月に10%だった確率が、急激に悪化しているようです。

www.bloomberg.co.jp

「台湾への奇襲攻撃は可能だが、より特徴的な中国のアプローチは台湾の抵抗意志を損ね、自国の行動を遡及的に正当化することを見据えた威嚇の強化だ」とチーフエコノミスト、ダイアナ・チョイレバ氏は分析。

「中国は現在、圧力を高める『グレーゾーン』作戦を通じた中台統一を実現しよう図っており、今後数年以内に人民解放軍台湾海峡で米国に勝てるようになると信じている」と語った。 (出所:ブルームバーグ

 あまり穏便ではないようです。しかし、100%ないだろうとは確信を持つことはできません。来年には北京冬季オリンピックがあるので、足元ではこれ以上の悪化はないのかもしれませんが、オリンピックが終われば、どうなるのでしょうか。少し気が早いが心配になります。確実に、着実を手を打っているとの印象が拭えません。

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 そんな中国ですが、その北西部では地道な植林活動を続け、砂漠化と戦っているとロイターが伝えます。

ここ数十年、中国による環境問題への取組みの柱となっているのは、植林だ。

国境近くの荒涼とした砂漠や沼地を農地へと転じ、モンゴルから中国北西部にかけて130万平方キロにわたって広がるゴビ砂漠から吹き付ける黄砂から首都・北京を守ることが狙いだ。天安門広場は、春になると毎年のように砂埃に覆われる。 (出所:ロイター)

jp.reuters.com

 今年3月、北京で6年ぶりの大規模な砂嵐に見舞われたそうです。気候変動の影響を植林では相殺できなくなっているのではないかと心配する声もあるようです。

 この植林「緑の長城」プロジェクトで、1949年に10%に満たなかった中国の森林被覆率が、この40年間で25%近くまで上昇したそうです。このプロジェクトの目的は、北京を砂嵐から守るというだけではなく、最も辺境に近い農地で生計を立てることにも、役立つといいます。このまま気候変動によって気温が上昇し、水の供給がさらに厳しくなっているとなれば、なおさらだとロイターはいいます。

 

 

 強硬な一面をみせつつ、内においては途方もないことを地道に続ける、中国の二面性ということなのでしょうか。どちらもそこに住まう人々のことを思ってのことかもしれません。

 そうであれば、対立すること無く解決すべきと思われますが、信じる規範が異なれば、なかなかうまくいくことがないのかもしれません。一方は規範に従わないものを力で排除し、もう一方はそれに異議を唱える。妥協点を見出せそうにありません。互いを違いを尊重し合えればいいのでしょうが、そうした概念がないのかもしれません。

 中国の歴史を振り返れば、幾度となく王朝が倒れては新しい王朝が興きています。暴君が現れると、それを倒そうと立ち上がる人物が現れます。かつての暴君といえば、「酒池肉林」とのイメージがありますが、現代はどうなのでしょうか。

 少しばかり気になります。

「リンゴ日報」発行停止か、25日に最終決定とJIJI.COMが報じています。この先、どうなっていくのでしょうか。

www.jiji.com

 しばらくは混乱が続きそうです。偶発的な衝突が起こらないことを祈るだけです。