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【コロナと不条理】インドの医療用酸素危機と大阪の病床使用率の恐ろしさ

 

 インドが医療用酸素が不足し、危機状況にあるという。現地在住の日本人女性が亡くなり、現地邦人の感染者も約160人となっているという。医療態勢は崩壊しつつあり、通常の医療を受けられない危険性が高まっているという。政府は邦人に対して一時帰国の検討を求めたそうだ。

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 NHKによれば、インド政府が4日、新たに35万7229人の感染者数を発表し、新たに3449人が亡くなったことを確認したという。「他山の石」にすべきなのだろうか。

 

 

 大阪で重症患者用の病床使用率が99.7%になったそうだ。数字の多寡はあるかもしれないが、医療崩壊ということであれば、インドと大きな違いはないように思える。

 その一方で、自粛続きで「我慢できない」がいるという。「連休後半、観光地に人出も」と共同通信が報じる。

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 外出する人たちは「人出の多さに驚く」と取材に応える。そんな報道ばかりを目にする。人それぞれであろうが、何故か不思議に同じような行動になる。その背後には「不信感」みたいなものが渦巻いているのだろうか。

 インドでの悲惨な状況も所詮対岸の火事なのかもしれない。日本は大丈夫と思っているのだろうか。少しばかり矛盾も感じるが、根拠なき自信の表れなのだろう。

 感染者の累計は60万人を超え、1万人もの人々が亡くなっている。事実としての数字も所詮他人事ということなのだろう。

 

 

 石川県能登町に「巨大なイカのモニュメント」が登場したという。能登町はモニュメント建設に、新型コロナウイルス感染症対策の国の地方創生臨時交付金8億円のうち2500万円をつぎ込んだそうだ。

 BBCによれば、一部から批判の声が上がり、ある地元住民は「長い目では誘客効果があるかもしれないが、医療従事者や介護施設などコロナ禍で差し迫った支援が必要なところに手厚く使う道もあったのでは」と語ったという。

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 コロナが地域が広がっていないからといって、こんなとき、こんなことをする必要はあるのだろうか。

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 コロナパンデミックの収束を願わない人はいないだろう。それなのに、ちぐはぐなことばかりが目に付く。優先度合いの違いなのだろうか。

 医療崩壊を危惧する人がいる。街に人が増えても、医療従事者たちは日々増える患者と向き合い、黙々と治療を続けている。何か不条理のようなものを強く感じる。

 感染が全国に広がり始めているようだ。1波、2波、3波の繰り返すたびに山が大きくなる。4波は緊急事態宣言の効果で山を抑えることはできるのだろうか。感染者数はどうしたら、抑えることができるのだろうか。今何かを批判したところで、何かが急に変わることはないのだろう。無駄なことに労力を費やすより、やるべきことをやるだけのことなのだろう。