Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

春めく気候に危機を感じる秋(とき)

 

 G7主要7カ国(G7)首脳会議19日、オンラインで開催されたという。議長国は英国。 

 ブルームバーグによれば、G7首脳は、公衆衛生の危機後に世界を「より良い形で立て直す」方法について重点的に討議したという。

「雇用を守るとともに、力強く持続可能で均衡の取れた包摂的な景気回復を支援するために、経済を支え続ける」との声明を発表した。 (出所:ブルームバーグ

www.bloomberg.co.jp

 この他には、東京オリンピックや途上国の債務救済、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする方針も表明したという。

 また、ANNによれば、イギリスのジョンソン首相が「次のコロナウイルス」が発生した際に備えてパンデミックに関する国際条約を検討することでG7で合意したと明らかにしたという。

 

 

茶番

 国会中継を見ていないからよくわからないが、国会論戦は総務省問題ばかりなのであろうか。ニュースネタにはもってこないのかもしれないが、連日、そんな報道ばかりではうんざり、がっかりする。いつまでも茶番を続けていることに辟易してくる。もっと優先順位が高い事項が山積しているのではないか。

 これを危機と呼ばずして何を危機というのだろうか。

 減少傾向が続いたコロナが下げ止まり、オリンピック開催可を国民が心配し、ジェンダー平等に関心が集まった。こうした問題よりも総務省問題が優先されるべき事項なのだろうか。そんなことでしか、論戦や駆け引きができないのだろうか。

 

 

世論

 40年以上前に、ロッキード事件があった。Wikipediaによれば、アメリカの航空機製造大手のロッキード社による主に同社の旅客機の受注をめぐって、1976年(昭和51年)2月に明るみに出た世界的な大規模汚職事件であるという。

 「ハゲタカ」の著者真山仁氏がこの事件を追い、描いたノンフィクション作品『ロッキード』が1月に発刊となったという。 

ロッキード事件:米国・ロッキード社製の旅客機「トライスター」の売り込みをめぐり、日本の政財界に巨額の賄賂がばらまかれたとされる事件。田中角栄元首相は外為法違反容疑で逮捕。全日空のトライスター導入にからんでロッキードの代理店である丸紅を通して5億円の賄賂を受け取ったなどの容疑で起訴された。裁判の一審二審で有罪判決を受け、最高裁に上告された公訴は、田中元首相の死亡により棄却された。 (出所:ニュースイッチ) 

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 この本は、今につながる問題としては「世論の恐ろしさ」にも言及していると、ニュースイッチはいう。「オイルショックや狂乱物価、公害問題などにより民衆は不満や不安がたまっており、巨額の賄賂を受け取ったとされる角栄に怒る世論が勢いを持ち、証拠が不十分だった中で角栄の有罪を後押しした」、「そして世論は新型コロナウイルス感染症が流行する今も影響を及ぼしている」と、ニュースイッチは真山氏に質問をぶつける。

世論は世界各国にありますが、日本ではとても強く働きます。元々、人に合わせる社会だからです。

実際にコロナ対策や東京五輪を巡る政治は世論に振り回されています。

70年代も今も生活における我慢の対価が見合わないという不満が生まれている点で共通性を感じます。

特に、今はSNSが力を発揮し、世論が動き出しやすくなりました。怖いのは世論を動かそうとした人もそれを止められないということです。 (出所:ニュースイッチ) 

newswitch.jp

 

アプリ開発 73億円

 苦しい状況下で、様々な問題が顕在化する。その上に、政治や行政の腐敗、失言続けば、取り返しがつかないほどに不満が高まる。

東京五輪で当初掲げられた「コンパクト」はもう吹き飛んだ。

「復興五輪」もいつの間にか「人類がコロナに打ち勝った証に」へ置き換わっている。

気になるのは、入国客にワクチン接種を義務づけず、アプリで済ます動きがあることだ。

厚労省からは「アプリの機能が不十分なら、五輪後に感染爆発を招く。誰が責任を取るのか」という懸念の声が伝わってくる。 (出所:京都新聞) 

www.kyoto-np.co.jp

 ことの違いはあれ、状況が似通っているような気もする。 

 

 

 政治のありようを変えていかなければならない、そんな気がする。 

 AFP によれば、バイデン米大統領ら各国首脳がG7で、トランプ前米政権時代に続いた各国間の心理的駆け引きからの「転換」を宣言したという。

 

www.afpbb.com

 

 政治は世論にどう応えるべきなのだろうか。政権与党ばかりでなく、野党も同じことが言える。世論を活かす術と対話する方法を模索すべきだろう。

 春めいてきたばかりで気が早いが、夏が過ぎれば秋が来る。それまでには国政を占う総選挙もある。似たり寄ったり、どちらが政権を握っても危機が続きそうで怖い、そんなことを感じる今日この頃である。