Into The FUTURE

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元に戻れないはずだったが.... 「ワーケーション」でテレワークは定着するか

 

 地方各地でクラスターの発生のニュースが増える。都内では、7月のコロナの新規感染者が5千人を超えたという。重症者の数もじわりと増えている。やはり心配になる。

 国内の累計感染者数が、ダイヤモンド・プリンセス号を含めた累計は3万人を超えたという。検査数が増えていることも影響してのことだろうが、その数に驚く。

 また、東京の新規感染者数が200人超えたようだ。

 

www.bloomberg.co.jp

 

 西村経済再生担当相が、先週の記者会見で、一時2~3割にまで減っていた通勤者が、最近は7割程度に戻っていると強調したという。

「(各企業は)後戻りせず、多様な働き方の中でテレワークの割合を維持してほしい」と訴えたと時事通信が伝える。

 

www.jiji.com

 

 

 

 「コロナ以前の世界には、もう戻れない」だが...

 「コロナ以前の世界には、もう戻れない」との言葉をいく度となく聞く。

 しかし、現実の世界ではそうともいかないのだろうか。


 TSR 東京商工リサーチが、第6回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査の結果を公表した。
 調査期間は、2020年6月29日~7月8日。インターネットでアンケートを実施、有効回答は1万4,602社だったという。

 

感染防止で導入が広がった在宅勤務やリモートワークを「現在、実施している」と回答した企業は31.0%にとどまった。

「実施したが、現在は取りやめた」は26.7%で、都市部を中心に感染拡大が続くなか、「三密」や「クラスター」回避の面で不安を残している。
 感染防止と経済活動の狭間で、業績悪化を避けたい企業が翻弄されている姿が透けて見える。 (出所:東京商工リサーチ公式サイト)

 

www.tsr-net.co.jp

 

 TSRによれば、在宅勤務を「現在、実施している」は、31.0%、一方、「実施したが、現在は取りやめた」は26.7%にのぼり、「新型コロナ以降、一度も実施していない」が42.2%もあるという。

 規模別では、大企業の55.2%が「現在、実施している」と回答したのに対し、中小企業では26.1%にとどまるという。

 社内インフラの整備、人員充足度など、業務オペレーションの違いが背景にあるとみられると指摘する。

 

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(資料出所:TSR公式サイト「第6回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査」

 

 TSRは、経済活動の段階的な再開に伴い、勤務形態も「コロナ前」に戻りつつあるようだと指摘する。

 また、在宅勤務を「現在、実施している」企業のうち、従業員の何割が実施しているかとの問いに、最多は「1割」の21.8%だったという。「5割以上」で合算すると50.9%で半数にのぼるという。(回答があったのは4,395社)

 

 規模別でみると、大企業で「5割以上」と回答したのは49.4%だったのに対し、中小企業では51.6%に上った。中小企業は大企業に比べて、在宅勤務・テレワークの実施率は低いものの、実施している企業の「従業員在宅率」は大企業よりも高いことがわかった。 

(出所:東京商工リサーチ「第6回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査」)

 

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(資料出所:TSR公式サイト「第6回「新型コロナウイルスに関するアンケート」調査」
 

 

 

コロナ渦における「ワーケーション」検討始まる

 菅官房長官が、27日の会見で、「ワーケーションなど観光政策を兼ねた社会経済活動の推進に向けて休暇分散化などの検討に入る」と述べたそうだ。

 

専門家から国内観光の新しい形としてワーケーションの提案もあるとし、政府として感染防止と経済活動の両立を図るため、「普及に向けた取り組みにあたり、関係省庁で休暇分散化などを検討していきたい」とも述べた。 (出所:ロイター)

 

jp.reuters.com

 

 「ワーケーション」とは、「ワーク」と「バケーション」を合わせた造語で、旅先などでリモートワークする働き方のことをいう。

 

 ユニリーバなどの先駆的な企業は、もう「ワーケーション」を取り入れていると聞く。

 

ワーケーションを経験したユニリーバの社員は、「生産性が上がった」(75%)、「新しい働き方が始まってから生活が良くなった」(67%)、「幸福度が上がった」(33%)とその効果を実感している。

 

 業績悪化を危惧することで、テレワークが定着しないとTSRは指摘していた。

 さて、どこまで「ワーケーション」を取り入れる企業が現れてくるだろうか。 

 

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環境省は「ワーケーション」推進へ

 環境省が、「ワーケーション」を省全体で推進する方針を固めたという。

環境省はワーケーションによって、職員が現地で自然を観察し、さまざまな人々と交流する機会が増えると判断。社会のニーズに沿った政策を考える能力の向上につながると期待している。
 実行本部は報告書で、省内の会議を開く際、遠隔地にいる職員の参加を可能とするため、ウェブ開催を併用する方針を示す。 (出所:JIJI.COM)

 

www.jiji.com

 

 時事通信によれば、職員が担当業務外のイベントや意見交換に参加しやすい仕組みづくりに着手するという。

 いいことかもしれない。

 

 官僚目線や従来のやり方に固執することなく、社会のニーズや庶民目線での社会課題の掘り起こしにつなげて欲しい。

 

 

「関連文書」

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