Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

ポストコロナとコラプソロジー やめた方がいいものもあるのではないか

 

 ビフォーコロナでも、米中の貿易摩擦はあったが、このコロナによって、米中の摩擦が先鋭化していないかと心配になる。

 先日、開催となった全人代で、 李首相は「われわれは中米経済・貿易合意の第1段階の履行に米国と共に取り組む。中国は相互利益の実現に向け他の国との経済・貿易上の協力を引き続き強化する」と表明したという。

 

www.bloomberg.co.jp

 

 しかし、その一方で、米中での様々なやり取りが報道される。

ロイターは、米国の動きを「現職の当局者や元当局者によると、商務省および他の政府機関は、調達と製造の双方を中国から他の地域に移すよう企業に働き掛ける方法を模索。税制優遇措置や国内回帰に向けた政府補助などが検討されている」と報道する。

 

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 イギリスでも、ジョンソン首相が、新型コロナウイルス危機の観点から必要不可欠な医療用品などの調達について、中国への依存をやめる計画を立てるよう政府内に指示したとロイターが伝える。この他にも、次世代通信規格「5G」の通信網構築で、華為(ファーウェイ)の参入を制限する方針だともいう。

コードネームで「Project Defend」と呼ばれるこの計画はラーブ外相が主導。国家安全保障上の新たなアプローチの一環として、敵対する可能性のある外国政府に対して英国経済のどこが脆弱かを特定するという。 (出所:ロイター)

 

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 このコロナがきっかけで、何か、中国包囲網が形成されつつあるのだろうか。

 

 

 

「コラプソロジー崩壊学なるものがあるかしい。
 近年フランスで盛り上がる「産業文明の崩壊と、その後についての研究」のこととIdeas for Goodは説明する。

 多くの人が依存している化石燃料が枯渇し、気候変動による異常な気象がつづき、アンバランスな人口増加と減少がつづき、人の数が必要な食糧の量を超えてしまい、電気が使えなくなるなどして、人々これまで作り上げてきた文明が、人の手によって壊れるという考え方だそうだ(出所:Ideas for Good)。

 

 書籍「How Everything Can Collapse」の共著者で、環境保護活動家および農業技術者のパブロ・セルビーニュ氏は、「歴史の…そしてヨハネの黙示録に記される四騎士の大いなる教訓は、疫病、戦争、飢餓がそれぞれの結果として、連続して起きる傾向にあるということだ」と指摘しているとAFPが伝える。

「今はパンデミックが起きている。それはさらに次の事象──戦争や紛争、飢餓につながりかねない」

「そして飢餓は、別のパンデミックに対してわれわれをいっそう脆弱(ぜいじゃく)にする」 (出所:AFP BB NEWS)

 

 

www.afpbb.com

 

 あまり穏やかな学問ではないような気もする。コロナパンデミックが拡大し、米中の覇権争いがさらに激化しようにみえる。

 

選択肢を考えるチャンス

 現在の危機は私たちに新自由主義的な資本主義に代わる別の選択肢を考えるチャンスを与えている。そう語るのは、著名な哲学者で社会学者のブリュノ・ラトゥール氏だ。

 ラトゥール氏は自身のブログで、「コロナ危機の後、以前と同じところからスタートさせないよう」世界は気を付けなければならないと主張する。

「多くのものが強制的に中断させられたが、これを機に、やめた方がいいものとさらに発展させるものとを吟味すべき」

(出所:AFP BB News)

 

 縄張り争いやリーダー争いばかりを繰り返してばかりでは、他の生物と何ら変わりがない。人類は考える力を身に着け、智慧を手に入れた。それが他の生物との違いであろう。

 あまり過激にならないほうがいいのではないか。

 日本はそんな争いに巻き込まれて欲しくない。

 それよりは知恵を駆使して、地球の住人としてすべての人々が助け合い、協力し合う方が人間らしいと思う。

 

 

「関連文書」

jp.reuters.com

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「参考文書」

ideasforgood.jp

 

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