Into The FUTURE

未来はすべて次なる世代のためにある

変わり始めるライフスタイル 元の世界に戻れるのだろうか

 

 こんなに長引くとは思わなかったと誰しも思っているのではなかろうか。人の移動がなくなれば、短時間で封じ込めできるとの期待があった。しかし、現実は期待通りには進まない。

 急速な経済悪化に目を覆いたくなる。あたりまえと簡単に言うこともできるが、その影響は甚大だ。原油先物価格が暴落し、ボーイングに続きエアバスが存続の危機にあるとロイターが伝える。

「前例のないペースでキャッシュが流出している」といい、

「わずか数週間で約3分の1の事業を失ったことになる」

「率直に言って、これはわれわれが直面し得る最悪のシナリオではない」

と語ったというエアバスのCEOの言葉を紹介する。

 

jp.reuters.com

 

 自動車はどうなるのであろうかと危惧する。同じくロイターは独ダイムラーの生産担当取締役が語った「中国だけでも、3月には約50,000台の車を販売しました。それは私たちに自信を与えてくれます」との言葉を紹介する。

 

www.reuters.com

 

 

 

 ゴールドマンサックス証券が第2四半期のGDPをマイナス25%と予想したと聞いて驚いたが、現実味が出てきているのかもしれない。

 

ブルームバーグによれば、「消費はマイナス25%、設備投資はマイナス40%を予想。既に海外需要の減退を織り込んで同マイナス45%を見込んでいた輸出も、事業所の休業などを考慮してマイナス60%に引き下げた」といい、「20年の成長率はマイナス6.0%を予想している」という。

 

www.bloomberg.co.jp

 

 共同通信によれば、エヌエヌ生命保険が実施した全国の経営者への調査で、コロナがいつまでに収束すれば経営的に乗り切れるか、3月末に中小企業に聞いたところ「3月末」から「6月末」との回答が計6割に上ったことが明らかになったという。感染が早期に収まらなければ相次いで経営危機に陥る恐れがある。

 

this.kiji.is

 

 コロナが街の形を変えようとしているのかもしれない。

 Business Insiderは、老舗バーが休業を決断するまでの日々をレポートする。

 

www.businessinsider.jp

 

 新常態、ニューノーマルを各国が、各都市が模索し始めているようだ。

 ロイターがよれば、パリでは、市長が「15分都市」という目標を掲げているそうだ。交通渋滞や環境汚染を抑制し、生活の質を改善するために、日常の用事の大半が15分間の徒歩、自転車、あるいは公共交通機関の利用で事足りる街にしようという構想だという。

 

jp.reuters.com

 

 

 

  各国が続ける緩やかな鎖国政策はいつになったら全面解除できるのだろうか。感染拡大が収まり始めた国がある。段階的な緩和措置と経済活動を再開するが、国境を越えた人の往来は以前のように戻っていない。人々の心配や不安が解消していくことが優先されなければならないのだろう。

 4月末も近づき、各企業が業績を発表される。5G関連で業績を伸ばす企業もあるが、多くはコロナの影響で減益に沈む。

 ユニクロを展開するファーストリテイリングは4年ぶりの減益になると日本経済新聞が伝える。緻密な在庫管理などで収益確保につなげていくという。日本経済新聞によれば、柳井会長は「より生活に密着した服が求められる」という変化が出るとの見方を示したという。

  消費財メーカの花王も売上減となったようだ。日本経済新聞によれば、コロナの流行で、ハンドソープ「ビオレ」などの衛生品の需要が伸びたが、口紅など化粧品の売上が12%急減したという。ただ営業利益は3%増という。百貨店で休業が相次いだことで、化粧品事業の販促関連費用の減少や、2月末から導入した在宅勤務で出張や残業を減り、コスト抑制も進んだという。

 移動制限が業績改善につながるとは何か皮肉めいているような気もするし、販促費用が無駄遣いだったように感じてしまう。

 

 誰もが以前と同じ暮らしを望む。個人ばかりでなく企業も同じであろう。ただ現実には少しずつ変化も起きている。影響が長引けば、その環境に合わせて人々のライフスタイルが変化し、それがあたりまえのこととして定着していくのだろうか。

 危機は何か変化を生み出す。淘汰が進み、新たなビジネスチャンスが萌芽するのだろうか。

 

「参考文書」

www.nikkei.com

www.nikkei.com

  

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