ヒマラヤの氷河がかなりの速さで解け出している
世界経済フォーラムが、アジアの大都市の脅威になっていると動画で伝える。
ヒマラヤの氷河は、かなりの速さで溶けていて、アジアの大都市をも脅かしています
夏の北アルプスには多数の残雪が残る。その残雪の上を歩くと、そのひんやりと伝わってくる冷気が心地よい。その残雪は夏山の貴重な水源でもある。
日本にも小規模ながら氷河があることを確認されている。日本有数の豪雪地帯であるその北アルプスに7つの氷河が存在する。
世界各地に存在する氷河も縮小しているという。貴重な水源の氷河がなくなれば、川が干上がり下流域に生活する人々を脅かすかもしれない。氷河が一気に融解すれば、洪水が起こるということなのかもしれない。
1.5℃目標
世界の気温上昇を、産業革命前と比べて2℃以下に抑えることがパリ協定での目標として確認されている。それにも関わらず世界の平均気温はもう既に1℃以上上昇し、それに呼応するように世界各地で甚大な自然災害が発生するようになった。
2018年、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が「1.5℃特別報告書」を発表し、パリ協定でも「1.5℃」が努力目標になった。
「1.5℃特別報告書」は、1.5℃に気温が上昇した場合の地球環境に対する影響や被害、必要となる対策について、最新の科学的知見がまとめられている。報告書がきっかけとなり、「非国家アクター」と呼ばれる自治体や企業、市民社会が、気温上昇の抑制を求めて声を上げ始めた。 (出所:日経ESG)
科学者たちの予測がどこまで正確かはわかない。
今までに築き上げてきた人類の英知が予測しているのであれば、「極端に外れた予測だ」と考えるほうが不自然なことに思われる。
グリーンランドで進む氷河の融解や小さくなった北極海の氷などを説明するには十分な根拠になるであろうし、このまま温暖化が進めば、さらに氷河などが縮小すると考える方が自然であろう。
日本にある7つの小さな氷河
2012年、剱岳の三ノ窓雪渓と小窓雪渓、立山の御前沢雪渓が氷河に認定された。その後、剱岳の池ノ谷(いけのたん)雪渓と、立山町にある立山内蔵助(くらのすけ)雪渓、鹿島槍ヶ岳のカクネ里雪渓も氷河と判断されて、2019年に氷河と確認された唐松岳の唐松沢雪渓(長野県白馬村)も合わせると、昨年2019年時点で日本国内の氷河は最大7カ所ということになった(参考:Wikipedia)。
(写真出所:Wikipedia 鹿島槍ヶ岳から望む剱岳の三ノ窓氷河と小窓氷河)
二元性の原理
人類が発展させてきた産業が地球環境を蝕んでいるのかもしれない。
人類は、天然資源を無尽蔵に使い科学技術を発展させ、豊かさや利便性を享受してきた。その代償が地球環境の劣化や民族対立、格差だったのかもしれない。
前提を変えれば、また、そこからの発展もあろう。何かを犠牲にすれば、また、何か新しいものを手に入れることができるかもしれない。
アメリカの哲学者エマーソンは、「あらゆる超過は不足の原因となる」と、二元性の原理が、人聞も含めて宇宙空間では働くといっていた。集め過ぎたモノを手放して、少しばかり不足してくらいがちょうどよいのかもしれない。
常識化してしまった「豊かさ」や「便利さ」を少しずつ変えていくということなのかもしれない。そうすることで新たな価値観も生まれてくる。
失われる自然よりはやく自然を回復させていかなければならない。
氷河がすべてなくなってしまえば、海水が増加し、陸地が失われるということになってしまう。それもまた自然の摂理である。
いつまでも、今ある自然を変えずに、次の世代に残していかなければならないということであろう。